足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

大阪証券取引所の将来

2006-04-14 20:21:04 | 株式

米国株の銘柄の話をすると「それはNY取引所かナスダックか、どちらで売買されている?」という質問を、米国株投資の経験のある人から受ける。

最近ではウォール街ではこの種の質問はまったくナンセンスになってきている。取引所の垣根がなくなってきているからだ。世界最大の時価総額のGEが、ナスダックで取引される時代に入ってきた。電子証取引のおかげである。そのために米国内でNY取引所に上場している銘柄の売買シエアーが、本家の取引所では70%に落ちた。ナスダックでもNY取引所が売買されているからだ。このことに危機意識をもったので電子証取引のアーキペラーゴ・ホールディングを買収して、NY取引所は株式を公開した。

ナスダックは一足さきにグローバル戦略に打って出た。ロンドン取引所の発行株式数の15%を大株主から譲り受け、買収を狙う。

資金の流れがグローバル化し、証券取引が地球規模で成長する時代に入ってきた。証券取引所には規模の利益が働く。世界規模で再編成が始まろうといている。

最近の大阪証券取引所の株価の人気にはこのような新時代の背景がある。外人投資家の持ち株比率が50%を超えた。

村上ファンドがかっては大株主になった。その手元流動性の大きいことに注目したのはよかったが、株価の上昇で早々に手放した。取引所の新しい価値を見逃した。株価には重石がなくなりかえってよかった。おそらく大阪証券取引所も世界的な再編成の渦中に巻き込まれる可能性が十分に考えられる。3月初めに大阪証券取引所株を注目し始めたのは、以上のような価値を見たからである。