ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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公務員連絡会2013春闘最終(回答)交渉

2013-03-25 23:11:45 | 日記
 初夏を思わせる日があるかと思えば、今日のように3月初旬のような寒い日があったりと、まさに「三寒四温」を繰り返していますが、東京は桜がほぼ満開。季節外れの寒い朝、桜が満開というのも不思議な光景ですが、残念ながら今週末の雨で散ってしまうのでしょう。

 今年の春闘は、安倍総理、麻生財務大臣が経営者団体に対して賃上げを要請するという異例の展開を見せていますが、参議院選挙を7月に控え、デフレ脱却のため物価の2%アップをターゲットにすれば、生活者(有権者)の負担感を生じさせないためにも賃上げは必須なのでしょう。3月中旬に民間春闘は一斉回答が行われています。業種・企業別に細かいバラツキはあるものの、概ね定昇維持、一時金満額アップなどの回答が目に付きます。しかしこれら回答を得た企業はいずれも大手であり、日本の企業群の大多数を占める中小零細企業に波及していくのは数年かかるとも言われています。また、雇用者数の35%を占めるまでに至った、いわゆる「非正規雇用者」への波及はごく一部に止まっています。雇用者全体の所得水準の回復、それを通じた安心・安全な社会の実現のためには、やはり連合が本年春闘で目標に掲げた「傷んだ雇用・労働条件の復元」と「すべての働く者のディーセントワーク実現」が重要となります。

 私たち国家公務員の春闘は公務員連絡会に結集し、政府(総務省)に対して要求書を提出し、交渉を積み上げてきています。明日26日には、2013春闘の最終(回答)交渉が行われることになりますが、最大の課題は、現在実施されている平均7.8%の給与減額措置を確実に期限(2014年3月)までで終わらせるための道筋をいかにつけていくかであるといえます。現在の給与減額措置は東日本大震災からの早期復興を実現するため、被災者とともに歩む強い決意のもと、その財源に資することとして、政府との間で自律的労使関係制度を先取りする交渉・協議、合意を経て、これを受け入れた経緯があります。

 給与減額措置については、財政の都合だけでこれを継続するようなことは当然に受け入れられませんが、私たち公務労働者が単に賃金水準を上げることだけを全面に押し出して要求しても、前述したように民間労働者の労働条件が悪化している現実に鑑みれば、世論は勿論、働く仲間からも到底受け入れられず、更なる「公務員バッシング」の火種になってしまい、結果的に私たちは更なる労働条件の切り下げに直面してしまうことは必定ではないかと考えます。2014年度以降の給与については、この春闘をスタートに夏から秋のたたかいが正念場となります。取り巻く情勢は非常に厳しいですが、単純に賃金を上げることや、以前の水準に回復することだけを求めるのではなく、安心・安全な社会の実現に公務労働者がいかに貢献しているかを、言い換えれば公務労働の本当の価値やそれに見合う対価とはどうあるべきかを、連合や公務労協、公務員連絡会、国公連合の運動を通じて、しっかりと働く仲間に理解してもらい、確実に賃金回復を果たし、労働基本権の回復を実現することが重要です。いずれにしてもこの春闘を皮切りに今夏、今秋の取り組みがヤマ場となります。組合員の皆様のご理解と一層のご協力をお願いいたします。

(東海の釣好き)