年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

矯正施設にて

2011-06-23 00:00:00 | Weblog
 伝えることの難しさを思う。対象となる人が同じ言語を持つ人であるならば、同じ言語で話し掛ければよいと同様に、対象となる人が理解力において同等な力があれば、そのレベルに合わせて話し掛ければよいであろう、また対象となる人が、全員同じ目的で話を聞きたいのか、によっても話し掛ける内容を準備しやすい。
 今日、私に要請のあったのは、近々仮釈放される方々の就労について喋って欲しい、という内容であった。しかし、対象となる人の名前等まったく知らされてはいない。ただ、近々施設を出て、帰る先の県だけは、資料を作る以上教えていただいた。資料作成のためである。全国にまたがる帰住地の雇用情況について、そして、就職する方法について話して欲しい、と担当者から依頼があったのである。
                        
 今日の午後、20人足らずの人たちを見渡すと20歳台前半から60歳後半にまたがる年齢構成になっている。こりゃ働くことにおいて、それぞれ目標が違うだろう、と感じさせられる。むろん共通していることは、働いて自立することのみ、1時間の内、最初は、日本全体の雇用状況と各県別の失業状況、有効求人倍率の違い、職種による倍率の違いなど。ついで就職する方法を、ハローワークの利用方法に限って説明する。多くの人がそうであるよう、私もそうであったけれどハローワークは、求職者にとって敷居が高いところである。多くの求職者にとってみれば、解雇された人、会社が倒産などにより無くなり仕事が出来なくなった人、やむなく自分の都合で退職した人、あるいは、まだ働きたいが、定年制がある以上就労を余儀なくストップした人にとってみれば、自分は負けた人である、あるいは、自分はダメな人である、また、自分は弱い人間だから・・・などと自分について考えている人が多いように感じさせられる。ましてや、ここは受刑者ばかり、今から刑を終えてはいないが、仮釈放されて社会人として再出発される人たちである。ハローワークの敷居が低いと感じるものはいないだろう。そこで、ハローワークに来て一緒に就職先を探して、就職しようよ、というのが午後の私の趣旨である。でも、質問があり、ハローワークってなんだ、と聞かれる始末。今までハローワークを利用して就職した人なぞ誰もいなかった。そのような方々に対して向き合った時間をもつ。

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