悩んだ回数分と本の数は比例するのかもしれない。懐かしい本がいつの間にか溜まっていた。それらによって悩みが解決したとは思われないが、確実に云えることは、苦労やら悩みが解決するってことは、それらがすっかり忘れ去られていることで解決につながっていることに気が付いた。
この2~3週間前から実家の片づけをしている。せっせと妻が押し入れやら本箱やら中にいっぱい詰まったものを引っ張り出しては紐にくくり、そして私が自宅に持って帰り、仕分けをし母親やら弟やら妹に必要か不必要か聞いたうえで捨てる作業をしている。
実家にも大量に古本がある。お薬の本、腎臓病の食事に関する料理本、冠婚葬祭マナー本、詩集も大量に出てきた。旅行本も捨てずにあった。母親が捨てずに残していたんだろう。こんなにも買っていたのかと思ったのは、辞書類である。捨てるのがもったいないと思うが、数種類の10数冊あるものの色も茶色に変色している。同じ変色している文庫本や新書版、ハードカバーの本を1冊ずつチェックしてしているので時間がかかる。当時の悩みが浮かんできた。クローニン全集を読んでいた時、フランクルの「夜と霧」は自分が何かを求めていた時、北杜生「夜と霧の隅で」も同じ、「チボー家の人々」の時は家族に対する悩みがあった時、「ヒロシマノート」をはじめ自分が二十歳過ぎまで追っかけていた大江健三郎シリーズ「万廷元年のフットボール」も出てきた。思いだしたぞ。この「万廷元年・・」の本で自分は大江さんの内容がわからなくなってきたのを。オッ「中島みゆき」全集が出てきた。歌詞がすべて出ている・・・当時は高度成長の時期、金儲けの天才と云われていた邱永漢の本も出てきた・・当時の自分の中身を本から思い出す。実に下らないことに悩んだりしていたようだ。
でもそのような時はすでに過ぎた。そして当時の悩みは、すべて解決したとは決して思わないが、悩みが具体的に何であったかを忘れてしまった。忘れることが解決できる有効な解答であろうか。
今日の仕事先は「こころ塾」である。悩みを持って相談にやって来てくれる。私が解決できるわけがない。本人が解決することであり、私などその道具たりえもしないことである。ユング派の故河合隼雄さんはカウンセリングのツールとしてはこちらの豊かな人間性だけ・・と云われてはいたが、自分など豊かな人間性なぞ持ち合わせはない。就職相談も同じこと。悩むことそのものが就職活動の重要な活動であるのに、いつも人に寄りかかってくる、間違った求職者の群れ。いつも思う、もっと悩んでもっと苦しんで人に頼らず自分で自分の道を切り開いていくこと、決してあんちょこに人に自分の解決策を求めないこと。甘ったれの人々が自立する最も良い方法・・・などと思う。
この2~3週間前から実家の片づけをしている。せっせと妻が押し入れやら本箱やら中にいっぱい詰まったものを引っ張り出しては紐にくくり、そして私が自宅に持って帰り、仕分けをし母親やら弟やら妹に必要か不必要か聞いたうえで捨てる作業をしている。
実家にも大量に古本がある。お薬の本、腎臓病の食事に関する料理本、冠婚葬祭マナー本、詩集も大量に出てきた。旅行本も捨てずにあった。母親が捨てずに残していたんだろう。こんなにも買っていたのかと思ったのは、辞書類である。捨てるのがもったいないと思うが、数種類の10数冊あるものの色も茶色に変色している。同じ変色している文庫本や新書版、ハードカバーの本を1冊ずつチェックしてしているので時間がかかる。当時の悩みが浮かんできた。クローニン全集を読んでいた時、フランクルの「夜と霧」は自分が何かを求めていた時、北杜生「夜と霧の隅で」も同じ、「チボー家の人々」の時は家族に対する悩みがあった時、「ヒロシマノート」をはじめ自分が二十歳過ぎまで追っかけていた大江健三郎シリーズ「万廷元年のフットボール」も出てきた。思いだしたぞ。この「万廷元年・・」の本で自分は大江さんの内容がわからなくなってきたのを。オッ「中島みゆき」全集が出てきた。歌詞がすべて出ている・・・当時は高度成長の時期、金儲けの天才と云われていた邱永漢の本も出てきた・・当時の自分の中身を本から思い出す。実に下らないことに悩んだりしていたようだ。
でもそのような時はすでに過ぎた。そして当時の悩みは、すべて解決したとは決して思わないが、悩みが具体的に何であったかを忘れてしまった。忘れることが解決できる有効な解答であろうか。
今日の仕事先は「こころ塾」である。悩みを持って相談にやって来てくれる。私が解決できるわけがない。本人が解決することであり、私などその道具たりえもしないことである。ユング派の故河合隼雄さんはカウンセリングのツールとしてはこちらの豊かな人間性だけ・・と云われてはいたが、自分など豊かな人間性なぞ持ち合わせはない。就職相談も同じこと。悩むことそのものが就職活動の重要な活動であるのに、いつも人に寄りかかってくる、間違った求職者の群れ。いつも思う、もっと悩んでもっと苦しんで人に頼らず自分で自分の道を切り開いていくこと、決してあんちょこに人に自分の解決策を求めないこと。甘ったれの人々が自立する最も良い方法・・・などと思う。