年金受給者の日々へ 悪戦苦闘の記録から

自分のXデーに向かってまっすぐに走る日々
   年金受給前の悪戦苦闘の日々より

今日の講話

2014-02-28 18:26:26 | Weblog
 今日の講話を考えた。
2月28日 松山刑務所講話 骨子

①季節の話題
 梅が白い花をつけ始めた。ネコヤナギの芽が出てきた 落葉樹はこれから
 藤沢周平「静かな木」の話  欅の裸の姿が真実であること
 その公園のポプラの木の伐採のこと  葉っぱは微風でも音がする、キラキラ光る

②先週の東温市合同就職面接会の話
 40社参加 業種は福祉関係など 200人近い来場者 
 受けた相談内容 イ)60歳定年を来月迎える人 ロ)母子家庭2人の高校生の母親
         ハ)70歳銀行OBの人の今後の生き方 ニ)面接でのアピール方法

 刑余者との共通点 これからどうすればよいか?はみな同じ不安
  自分を飾ってもしょうがない 欅の真実は生い茂る夏の姿ではなく今の時期の裸の姿
  裸が強いこと  嘘で固めてもすぐバレる


※私が今ここに立っていること 私の就職活動
・小さいころから自分は消極的で一人で遊ぶような性格 
・みんなの中でワイワイ騒ぐのが苦手
・小学校から中学校までクラスで手を挙げたことがない 恥ずかしいから
・クラブ活動は軟式テニス部 二人だけで試合ができる サッカー、野球は多すぎる
・高校でチャレンジしたサッカー部は やっぱり大勢の中にいることができなかった
・腰を痛めて辞めた やめた途端に優勝
・大学では一人でできること 登山部 ここはよかった 目標を自分自身で作る
・卒業前何をしてよいかわからなかった 
・好きなことは本の中で仕事をすること 一番苦手な仕事 営業職を選択 出版社
・人と接する仕事が大嫌いであったが乗り越えることができた
・成績は常に上位 でも何か違うものを感じていた
・経営者と会った、30年間で約10万件の名刺交換
・経営者は孤独であることを知る 話を聴くこと 愚痴も
・傾聴の仕事の訓練をしていた  カウンセラーの仕事を知った メンタルケア
・精神対話士として これがキャリアカウンセラーの基になった
・求職者相手の仕事で最も難しいのは何か 適材適所 マッチング 自己理解

自己ピーについて

・よくあるダメなケースとして「何言ってるのかわからない」がある。伝わらない
 刑余者だから落ちた、能力がないから落ちた というより 何を言いたいのかわからないケースで不採用 他に
 不採用の理由 面接時間に遅刻 履歴書の字の間違い 写真がない 日付が古い など
 不採用理由書コピー
・伝わっていない理由   質問に答えていない(無理にしゃべろうとしている)
年の高い人ほど聞かれもしないことにベラベラとよくしゃべる
筋道の通った話し方になっていない(ただ漫然としゃべっている)
・自己PRの内容は? 何をやったかのみを答える
自己PR 「過去に自分が何をやったか」のこと。未来のことを言うことでもなく、また、実行していない単なる思いつきでいうことではない。あくまで「何をやったか」だけを伝える。
・小さな出来事でも気にしない
別に華やかな結果がなくてもOK。むしろ、その行為によって自分がどう成長したかを答えられるほうが大切。
・嘘はつかない
なぜか面接では嘘をつく人が多いが、割と見破られています。もちろん「それ嘘でしょ?」と聞きはしませんが、「リアリティがない」と判断されてしまう。
・正直に答えるのが一番です。
・答えることは一種類だけにする
あれもこれも、は絶対にNG。たった一つのことだけをきちんと伝える、ということ。
質問のされ方と、答え方
•今までに一番頑張ったことはなんですか?
•あなたが自慢できることは何ですか?
•得意なことを教えてください。
•自己PRを話してください。
すべて答えは同じ。あなたが今まで何をやってきたかを話せばいい。スキルではない
まずは結論から話す
「一言で終わらせる」。時間にして5秒未満で伝えるとわかりやすく感じる。
④自己PRのワーク
 コピー用紙 鉛筆

 とまぁしゃべってみたものの、どれほど聞く人に届いたのか・・・
  毎日の散歩をやっている。今日は3.5㎞を1時間かけて二人で歩く。道端の梅の花もほぼ満開、ネコヤナギの産毛も見つけた。

一つずつ一つづつ

2014-02-27 18:17:10 | Weblog
 退院後の妻が、やらなければならない仕事として考えていたことがある。それはお見舞いのお礼のこと、家の片づけのこと、複眼になった眼、視力低下のことで眼科診察した後に眼鏡を替えたいこと、それとウィッグ購入のことなどがある。一挙にやればいいものの疲れるからと云って一つずつ消化している。お見舞いのお礼は先日終わったばかり。大学病院眼科診察も終わり処方箋を書いてもらったので次は眼鏡屋さんに行くばかり。そして今日はウィッグ購入のため百貨店に行くことにした。どれにしようか・・・
先日、がんセンターの展示室でウィッグメーカー担当者から勧められたものより、さらに値段の張る商品を提案されたからである。
 妻と百貨店に行くのは、たぶん20年ぶりくらいだろうか。それにしても普段の日にこんなにも買い物客がいるのか・・と不思議感あり。駐車場で車に乗り降りする方はほとんど女性である。ご婦人方の旺盛な購買意欲の少し上向いた消費力に景気が上向きになっていると実感。
  百貨店での買い物にそれほど興味がない自分は、むしろ、各売り場で働いている人たちの人間観察の方が面白い。各売り場の売り子さんたちは派遣社員や店舗直雇用の従業員だろうと思うけれど、客のいない時間、ぺちゃくちゃと仲間同士私語を楽しんでいるし、有名ブランド品売り場を一人で担当しているお年4~50歳くらいのご婦人は、いかにも上から目線で言葉巧みにウッタルで~の印象だし、数少ない男性の売り場担当さんは、クネクネした印象でネクタイ姿のしかめっ面して動いているし、ここ百貨店はイメージという虚を実の商品と客との間に挟んで商っている場所だと思った次第。で、もう一度私が大学卒業した22歳にかえるとしたならば、就活先に百貨店を選択するだろうかと考えた。きっと間違っても応募することは決してないであろうと思う。理由は簡単、ここは汗のにおいを感じないから、である。
 韓国から帰った4男から連絡。結婚式の前日に帰るとか。向こうでは学生と一緒にカラオケに行ったが、独島の歌は恐ろしかった・・・などと。

どこまでやればいいんだろう

2014-02-26 21:52:21 | Weblog
 フルタイムの仕事はすでに卒業しているにもかかわらず、なんだか職場出勤の気持ちになって毎朝何かしら動いている。今日は、朝一で弟を耳鼻科に連れて行く日である。
  看護とか介護の事になると患者さん、対象者に寄り添って対応することが求められるのかもしれないが、自分も相当疲れ果てている。ついつい車いす移動の際にもその重たさから力が抜けて一緒にヘナヘナと地面に落ちそうになってくる。自分の足で自分を支えることができないのだ。しっかり立ってくれよと怒鳴りたくもなる。病院移動の際は車いす利用になる。車いすはそれぞれの病院に備え付けられているから持ち運びする必要がないのはありがたい。耳鼻科で耳治療を終えると少しだけ右の耳だけは聞こえるようになったようだ。大声で耳元で叫ぶ必要はない。お昼の時間が来た。弟を連れていつものように母親のいる松リハへ行き、1週間ぶりの母と弟のお話時間確保。
 今、リハでは杖を突いて歩いているよ、と母親が弟に話しかけると、弟も安心顔をする。1時リハ開始のOTさんが母親を迎えにやってきたのを合図に我々も8階にある食堂で腹ごしらえ。大声ではなく普通の声で何が食べたいかと聞くと、牛丼が食べたいと返事がきた。弟は食欲だけは旺盛であることがわかる。弟を南松山病院に送り届けた後、やっと3時には自宅にたどり着くことができた。休む間もなく次は、松リハを退院して1ヶ月経つ妻と日課にしている1時間散歩の時間である。家では私がPTさんOTさんの真似仕事をしているかのよう。途中、これはなんだろうか、野焼きをした池の土手に貝殻のような種のようなものがいっぱいあった。
 大切なこと、PTさんやOTさんに限らず弱者に寄り添う仕事をしている人にとって、忘れてはならないことに、対象者の気持ちのレールの上で心を通わすこと、と対象者の生きる希望を大きく創ること。このことは私が各病院でDrから教師としてまた反面教師として学んだこと。それにしても92才で左大腿骨骨折による手術後、人工骨とうを入れたうえで日常生活を奪還するためのリハをしている母親と、20数年前におたふく豆サイズしかなかった一個の腎臓を摘出したあと健康的であったもう一つの腎臓も癌により摘出、人工透析によって生きている弟、この二人に未来の希望を醸成する役割が私なんだろうが、なかなかきつい24時間フルタイムの仕事ではある。自分に与えられた試練なんだろう。きっと神様が私に乗り越えなさいと与えてくれた時間なんだろう。私を鍛えるために。64歳になる弟、92歳の母親のそれぞれの残された命の時間がどれほどあるのかわからない。わかっていることは、ただ、死を迎える瞬間までの生きた充実感をどれほど共有できるか否か。悲痛になるわけでもなく、大変だと思うわけでもなく、怒るようなことでもなく、静かにいつもニコニコとしながら乗り切ってやろうと考えている。が・・・

若い二人

2014-02-25 00:00:00 | Weblog
 今朝面接室に連行されてきた者は、出所後仕事する気持ちがあるのかどうか、やる気があるのかどうかの本人確認である。満期釈放にはまだまだ先のこと。

問う。自分の仕事について聞きたい、どのような仕事をすることを考えているか、それを選んだ理由は、自分の能力はその仕事に適しているか、その根拠は、いったいその仕事は何のためにやるのか、仕事の探し方はどうやるつもりか、逮捕される前までに命を削ってやった仕事はあるか、むしゃくしゃして事件を起こしたそうだが、今度職場で同じようにむしゃくしゃした時はどうする、今後の目標について聞きたい、その目標をクリヤーするのに必要なことは何か、10項目言って欲しい・・・などと40分にわたっての面接が続く。

 刑余者の特徴の一つに、物事を反復して深く考えたことがない点があげられる。だから、娑婆に出る前の今の時間を利用して物事をなぜ、どうしてと考える癖をつけるといいのではないか・・などと話してみたが・・今日の刑余者は性犯罪で懲役○○年○月の判決を受けている者である。彼のような性犯罪者は刑が思った以上に重い。

夕方はSAさんとH君を呼び寄せる。予約していた店で対面。面白い体験を数多く持つH君の話も結構面白かったしSAさんの愛っくるしい笑顔も話を盛り上げた。2年ぶりに最終電車に乗る。

ぽかぽか陽気

2014-02-24 18:55:26 | Weblog
 いくら寒い日が続こうとも立春も過ぎるとやっぱり春になっている。土筆が顔を出した。
で、今日は天気も上々の中、お見舞いのお礼に伺ったのは、昨年の6月11日まで妻が勤務していた元の職場である。お昼休みの時間にご挨拶した帰り道「ていれぎ公園」に行き一休み。
 この公園はいつも人が多い。皆さんが目指すのはこの公園の自噴水である。今日の昼下がりも、一人ひとりたくさんポリタンクを持って車に持ち運んでいる方が目につく。

 この親水公園は子規や虚子などが俳句を詠んでいた。

困った振り込み詐欺

2014-02-23 20:11:18 | Weblog
 近頃スマホに1時間おきに困ったEメールが入ってくる。
 
《クロネコ宅急便ーーー連絡がないのはこちらの事が信用できないからでしょうか?この900万をお届けするのに必要なものは、「受取先住所」の確認なのです。そちらを確認させて頂きましたら即座に900万をお届けします。この機会を見逃して後悔されることのないようにご注意ください。※期限が迫っております。詳細 http//・・・》などと。
 
 先日来バレエスタジオの駐車場に植えているポプラの木の事で頭を痛めているMさんがとうとう業を煮やした挙句4本すべて切ることにした。根本幹回り30cmほどになったポプラの木である。日曜日の今日KさんとMさんの二人がかりでポプラを伐採した。ポプラの木の間に飢えていたゴールドクレストの木もこれで思い切り羽を伸ばすがごとく樹形を整えることができるだろう。で、切り取った木は、薪ストーブ用に利用するのだそうだ。
 木には精霊が宿る。三浦しをん「神去りなぁなぁ日常」の中にも紀州の山の中樹木を伐採するときには山の神にお神酒を奉げてのセレモニーがあることを紹介している・・・精霊は山中を敏捷に、自在に駆け回るとされ、木霊は外見はごく普通の樹木であるが、切り倒そうとすると祟られるとか、神通力に似た不思議な力を有するとされる。これらの木霊が宿る木というのはその土地の古老が代々語り継ぎ、守るものであり、また、木霊の宿る木には決まった種類があるともいわれる。古木を切ると木から血が出るという説もある・・・
 このポプラの木も祟りがないように・・10年ほど前に次男が通った大学構内のポプラ並木が台風により倒木したニュースが大きく報じられたことがあったけどその後植え替えられていたことを思い出した。
《ポプラの木へのレクイエム》  「木々を渡る風」のポプラの木より
 =ポプラの木は、いつも何か歌をうたっている。風のあるときは、ほかのどんな木よりも、早く、やさしい音をたてて歌い始める。微風すらないときは、全身をおおっているたくさんの葉がかすかに触れ合って、小声で歌をうたう。=
 真夏の暑い昼下がり、どうしようもなくこころが落ち着かないときなど、心地よい気分にさせてくれたポプラの木のかすかなざわめきときらきら光る葉っぱを家の2階から聞くことも見ることももうできなくなった。

合同就職面接会

2014-02-22 20:55:34 | Weblog
  キャリコン仲間に以前から頼まれていた東温市合接会の相談コーナーに座る。シニア部門のコーナーには現代の抱える問題が凝縮されている感じを受ける方々が来られた。たとえば高齢の親を抱えて介護に明け暮れる中で仕事を見つけたいとか、38年間一つの会社に勤めて今度定年退職するに当たり何をしてよいかわからない、などの普遍的問題を抱える方とか母子家庭で子供を大学にやったものの就労によって教育費をどう捻出すればよいか・・など。皆さん不安を抱えながら日々を送っているのは、老若男女みな同じ根から出てくる不安かもしれない。先行きどうなるか・・は、昨日の刑余者の不安と変わらない。限られた時間の中だから、一回こっきりの相談だから、「ここに座っているあなたは、どこからやってきた人のだろう、そして今どこにいる人だろう、それからどこに行く人なんだろう」、「そのようなあなたはいったい何者か」を端的に整理してもらう作業だけ。
 会場を3時半過ぎに出て、さっそく自宅では妻との散歩が待っていた。
 途中では梅が満開になっているのを見つけ
 夕日にあたる石鎚を遠望し、
 二人でゆっくり3.5kmを1時間ちょっと過ぎる散歩が終わるころ
 夕焼け小焼けで日が暮れる。

ヒヨが

2014-02-21 21:21:47 | Weblog
  ヒヨがモチノ木の赤い実を啄む。日ごとそのヒヨの数が増えて7~8羽が群れになって木に止まり懸命にえさを食べ、そしてその挙句、最近玄関アプローチを新しく変えたばかりだというのに、点々とその痕跡が残る。

 昨日に引き続いて今日も今治へ行く。行先は今治拘置支所。拘置所の中も鍵の数が多い。ドアというドアにはすべて鍵がかかっているので職員に開けてもらいながら面接室に入ることになる。今朝の面接相手は、元経営者である。話を聞いていると商才があるのだろう、自信を持って仕事の話をしている。でも問題は、腕や背中にある分身である。半袖姿では相手が怖がるから、どうすりゃいいのかなどと普通の社会人視点から考えてもらうことにする。この手の相談時間は、約4~50分を予定しているが、今日の相手は気分良かったのか、何年かぶりに仕事の話ができるうれしさからくるのか、笑顔でよくしゃべっていた。

明けの明星輝く

2014-02-20 18:41:17 | Weblog
 朝の5時過ぎ東の方角に一つだけひときわ輝く星あり。明けの明星である。
 退院して1ヶ月が経つ。気になっているのはお見舞いのお返しのこと。約半分は終わったが、いまだ残っているのが妻の親類の方と友人関係と仕事先の方々である。その内、直接お邪魔してお礼を言いたい方がいるので・・と今治へ行くことにした。来島大橋の近くに住む叔父叔母の自宅へお見舞いのお礼に伺う。そして中学校の遠足以来だという糸山公園でお昼ごはん。やっぱりこちらは温かいのであろう。公園では梅の花が満開である。
   そして次は高校大学の友人にも挨拶に伺うも仕事中につき立ち話で引き上げることになった。経営者の立場の妻の友人も忙しそうであった。今度二人の母校が春の甲子園大会に出場することになっても妻も彼女も関心がなさそうなところをみると愛校心が薄いのかもしれない。二人ともノスタルジックに昔話をしているのをあまり聞かない。女性だからであろうか。私の周りのご婦人仲間も昔の学生時代を懐かしむ人はあまりいないが、逆に私の母校の同級生に関しては、女学校の伝統があるのか昔話に引き込まれることが多い。
 瀬戸内海の島々を眺めながら、ここから見える島の頂上にはすべて登っている。
  この島は小島。赤レンガの兵舎があり砲台跡がてっぺんの広場に残されていたのを思い出した。そろそろ島の小山めぐり再開してみようかと帰途の車の中で妻に言った。

なんでこうも

2014-02-19 21:32:03 | Weblog
 大学病院の診察日である。前回の診察は11月であった。リハビリ病院から直接行ったが今日は自宅からである。予約先は眼科。医師はM先生。M先生の診察は患者側からみて信頼がおける感じがする。そう云ったのは妻である。片方の目が事故による視神経のダメージなのか複眼になっている今の状態を診て、撮った画像からきちんと説明してくれた上、今後の予想される動きを解説してくれるので、患者の立場に立てば希望を失うことなく治療に頑張る気を起こさせてくれる。やはりこのような医師はよい医者だと思う。でも、ドクターショッピングをしているわけではない。ただ診察科目が多すぎる状態。
 それにしても妻も私も母親や弟にしてもこの1年各病院での診察が多すぎる。形成に整形に皮膚科、眼科に歯科が妻の分、私が泌尿器科に糖尿病につき内科受診、母親が整形に弟が内科・・幅広く各病院の各科を回っておる。

 だからであろう、明るいニュースを見つけるとよけいにうれしい。先日の大雪による空撮映像があった。動くことができないトラックや乗用車が積もった雪の中で立ち往生している。その中に山崎製パンのトラックがあった。配送できなくなったパンを同じ立ち往生している他の車の運転手に無料で配った、という話が、何かしら心温まる。何も山崎製パンのトラック運転手だけではなさそう。立ち往生する列車でも乗務員が付近を駆けずり回って乗客のために食料品を調達したとか、このような話を聞くとそれぞれ見知らぬ他人に対する優しい心遣いを感じ、捨てたものではないなぁと強く思う。
 山崎製パンのトラック運転手の話はまだ続く。この気配りのことで確かに山崎製パンの株価は上がっている、あんパンにジャムパンやクリームパン一つ分上がっている。当然会社側は何かしら運転手に対するコメントを発表するのだろうと思っていたが、会社側はしなかった。運転手の温かい振る舞いに対する行動をコメントする代わりに、それより配達しなければいけないお店に配達できなかったことを選んだ。そして今回の大雪によってお店にご迷惑をかけたコメントの方を優先した。運転手さんは身動きとれなかったドライバーや車に乗り合わた人にパンを振舞い、その会社はお店に迷惑をかけたことを詫びた。何かしら正常で健全な関係性の中にあってそれぞれの立場の上でほっとする出来事であるように思う。
 昨年の妻の事故では、妻の周りの方々や私の周りの方々からも強く暖かな励ましをたくさんいただいた。つくづく思う。やっぱり人って優しいものですね、と。