夏の沈黙

　お盆、盂蘭盆会がやって来た。仏様や先祖の恩に感謝し、お墓参りや迎え火などの行事ごとがほとんどのご家庭で見かけられる。見知らぬご先祖さんからもＤＮＡで繋がり、覚えている故人とも思い出でつながる機会でもあるようだ。

　先日見た瀬戸内海も、この８月中旬頃までは穏やかな、動きの少ない海面であったものがお盆を過ぎるころから波が出てくることを幼少時より見てきた。つまり、泳ぐのは危ないよ・・猿猴が海中から足を引っ張りに来るよ・・などと云われ、大人が子供たちに海水浴を牽制をしていたのは、子に対する水難事故の戒めの言葉と同時に自然に対する畏敬でもあった。
　で・・、仏事ごとの一方で静かな水面を想起しながら、キリスト教系の本、ひさしぶりに「沈黙」を読む。神はいるのか？キリスト教を弾圧した歴史が残るこの国にとって、今信仰を守ることとは、いかなるものなのか？
　このお盆の機会に、仏教について活字の上であったり、教室の中で何も学ぶ機会もなかった自分たちが当たり前のようにお墓参りをし、ご先祖を思い浮かべる行事ごとが続くこの機会に考えたいと思ったのが、再び読もうと思ったきっかけである。書棚から文庫本を探すのが面倒くさいために移動図書館から借りた太字の本を読むことに。

　「転ぶ」の意味を考えたい。信仰を捨てることを「踏み絵」で確かめるあり様について。そこから憲法第２０条「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。・・・」となるまでの過程を考えたい。
　ところで４男は、何してんのやろ・・と母親が独り言を言った数分後に本人からの電話あり。昨夜、自分の車で道に迷いながら夜１１時頃奈良のおバァちゃんちに着いたとか。妻と入れ替わり、妻と入れ替わり１週間ほど滞在するらしい。で、新しい健康保険証を送って欲しいという。どうした?と聞くと口を切って唇を縫ったという。なんじゃい・・。鹿児島医との試合でペナルティエリア内で相手のスパイクが４男の口に入り切れたのだとか、

　そして病院へ行き数針縫ったとか。ＰＫでの１点だけで逆転負けをしたと言う。９月から試験が始まるので、勉強をしなければならない。とりあえず毎日図書館に通うつもりだとか。しかも橿原市の奈良県立医大の図書館を借りる、と言う。アウェイでやるつもりらしい