YS Journal アメリカからの雑感

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ビル・クリントンの登場

2010-05-30 13:37:45 | アメリカ政治
キナ臭くなってきたオバマ政権の周辺で、Joe Sestak を巡る疑惑についてお伝えした。メモリアルディーの3連休を前に、ホワイトハウスが声明を発表し、Joe Sestak が会見を行い、これ以上の拡大を抑えようとの画策が行われている。

事前にホワイトハウスと Joe Sestak が口裏を併せた節(既に矛盾点も指摘されている)もあり、カバーアップの可能性も指摘されており、意図とは反対に、火に油を注ぐかたちになりそうな気配すら出てきている。

新たな事実としては、ホワイトハウスの声明のなかで、ビル・クリントンが仲介役として登場してた事だ。ビル・クリントンと Joe Sestak は、クリントン政権時代に関係があり、又、オバマ政権の首席補佐官である Rahm Emanuel(ラーム・エマニュエル)は、クリントン政権で政策担当をしており、ラームの意を受けたビルがジョーに取引を持ちかけたというかたちにである。ついでに声明のなかで、このような取引はやましい所は無く、過去に共和党も民主党も行っており、何ら問題がないと開き直っている。

いよいよ、オバマ政権も清廉なイメージを穢す事よりも、降り掛かった火の粉を振り払う事に懸命になっているようである。既に剥げかかっていたメッキが一気に落ちて、薄汚い本性を現しつつある。

但し、司法長官は特別検察官の設置に否定的であり、民主党が過半数を占める議会も調査委員会の設置を許さない気配なので、今後の展開は不透明な所もある。

それにしても、ヒラリーも頭の痛い所であろう。次期大統領の目が出てきた矢先に、ビルにこんな風に登場された事は、選挙活動を含めに大きなマイナスとなるであろう。ただのエロおやじの印象が強いビル・クリントンであるが、コテコテの政治屋であろう。ヒラリーのオバマとの民主党予備選では、オバマ下ろしを画策し、一転してオバマ大統領の元では怪しいブローカーをやっており、お見事としか言いようがない。

ホワイトハウスの権威を貶める事に関しては、オバマは、辞めて10年も経つのにまだまだカマシてくれるビル・クリントンの足元にも及ばない。