観音水は、小さいときから当たり前の様にあったので、罰当たりな私にとっては、特別な思い入れも無い。日本の名水百選に選ばれて、今では一日500人もの人が訪れるとか、地元の老人クラブがシーズン中はそうめん流しをやっているとかの方がインパクトが強い。(こちらの西予市観光ページを下の方へスクロールしてみて下さい。一番下に出てくる。)
多分、観音水からの湧水を飲んで育ったのだと思うのですが、当時の上水設備の記憶がないので、これも定かではない。私の生まれた時には水道は通ってたが、うちの庭には井戸もあった。観音水は、うちからすると小さな尾根の向こう側だったので、イメージ的には、田んぼに来ている農業用水という感じだった。
あんな山のなかの、ただただ水が湧き出す洞窟が、子供に面白い訳も無く、訪れるのは8月10日のお祭り(というか、地元の人が集まって、食ったり飲んだりするだけ)の時くらいであった。午前中に周辺の掃除を行い、午後は宴会というのどかな集まりであった。子供にとっては、ちびっ子相撲大会があるくらいで、水は冷たいし、すぐに沢になるので泳ぐ事も出来ず、小学校の高学年の頃には、参加もしなくなっていたと思う。
観音水の由来についても聞いた様な気がするが、全く記憶にない。地元の人気スポットという事で、ブログ等で写真や情報も豊富なので、興味ある人はそちらで。私が知っていたのは、常に水温 14゜C 位で、一日の湧水量は 8,000 トンだそうだ。
印象に残っているのは、観音水の湧き出す洞窟から沢にかけて、赤い色の部分が多い岩が転がっていた。小さい時に、平家の落人の血が染まったものだと聞いた事がある。四国の田舎に多い平家の落人絡みの話のひとつではなかったかと思う。(観音水の記事やブログを読んでも、赤い石の事が出てこないのが不思議である)横溝正史の『八つ墓村』を読んだ時に、妙に恐怖感が現実的だったのを覚えている。映画では平家の落人たちが騙されて村人に殺される場面があるのだが、夜の観音水(といっても夜に行った事は無いのだが)で、斬られた落人から滴り落ちた血が岩に染み込んいく映像イメージを想像してしまう。
水が流れるのは、人にとって特別な感情を喚起するようだ。とめども無く流れ落ちる水量世界一を誇るナイヤガラの滝を裏のトンネルから見た時に、何故か爆笑するしか出来なかった事を思い出した。でも、観音水は、友達との我慢比べで、足の痺れる様な冷たさが感覚的な記憶としてあるくらいか。
行ってみたい様な、みたく無いような。でも、娘たちに一度は見せてやらねばなるめーち。
今回のエントリーはninokoさんのブログ『おでかけにっき』がキッカケとなった。数日前にエントリーした水神森を書いている途中で彼女のブログに辿り着き、宇和町明間 『桜並木』の水没記念碑の写真(それも裏側の)に亡くなった父の名前や、記憶もあやふやになったが口に出せば思い出す当時の近所の人々の名前を見つけてコメントした所、丁寧な回答をしていただいた。感謝感謝。
どうも出身地が近いそうだし、おでかけ先が懐かしい所ばかりなので、すっかりはまってしまった。
そんななかで、佐田岬の風力発電には、ビックリ、騒音公害もあるようだ。伊方町には原発もあり、今は風力発電と、国のエネルギー政策と弱小地方自治体の涙ぐましい産業誘致の挙げ句に、大変な事なっているようだ。
すっかり変わってしまった私の生まれ故郷の風景を(写真ではあるが)改めてみた事、「水没被害者同盟」の役員をしていた父、伊方の事などが去来してここ数日ちょっと感傷的になっている。懐古趣味や実体験に基づいた甘ったれた開発反対を唱える気は毛頭ないのだが、高度経済性成長や地方活性化という地元とは全く無関係な動機でドンチャカやった事の意味を、今、キチンと考えている人がいるのだろうか?(特に行政側に)
多分、観音水からの湧水を飲んで育ったのだと思うのですが、当時の上水設備の記憶がないので、これも定かではない。私の生まれた時には水道は通ってたが、うちの庭には井戸もあった。観音水は、うちからすると小さな尾根の向こう側だったので、イメージ的には、田んぼに来ている農業用水という感じだった。
あんな山のなかの、ただただ水が湧き出す洞窟が、子供に面白い訳も無く、訪れるのは8月10日のお祭り(というか、地元の人が集まって、食ったり飲んだりするだけ)の時くらいであった。午前中に周辺の掃除を行い、午後は宴会というのどかな集まりであった。子供にとっては、ちびっ子相撲大会があるくらいで、水は冷たいし、すぐに沢になるので泳ぐ事も出来ず、小学校の高学年の頃には、参加もしなくなっていたと思う。
観音水の由来についても聞いた様な気がするが、全く記憶にない。地元の人気スポットという事で、ブログ等で写真や情報も豊富なので、興味ある人はそちらで。私が知っていたのは、常に水温 14゜C 位で、一日の湧水量は 8,000 トンだそうだ。
印象に残っているのは、観音水の湧き出す洞窟から沢にかけて、赤い色の部分が多い岩が転がっていた。小さい時に、平家の落人の血が染まったものだと聞いた事がある。四国の田舎に多い平家の落人絡みの話のひとつではなかったかと思う。(観音水の記事やブログを読んでも、赤い石の事が出てこないのが不思議である)横溝正史の『八つ墓村』を読んだ時に、妙に恐怖感が現実的だったのを覚えている。映画では平家の落人たちが騙されて村人に殺される場面があるのだが、夜の観音水(といっても夜に行った事は無いのだが)で、斬られた落人から滴り落ちた血が岩に染み込んいく映像イメージを想像してしまう。
水が流れるのは、人にとって特別な感情を喚起するようだ。とめども無く流れ落ちる水量世界一を誇るナイヤガラの滝を裏のトンネルから見た時に、何故か爆笑するしか出来なかった事を思い出した。でも、観音水は、友達との我慢比べで、足の痺れる様な冷たさが感覚的な記憶としてあるくらいか。
行ってみたい様な、みたく無いような。でも、娘たちに一度は見せてやらねばなるめーち。
今回のエントリーはninokoさんのブログ『おでかけにっき』がキッカケとなった。数日前にエントリーした水神森を書いている途中で彼女のブログに辿り着き、宇和町明間 『桜並木』の水没記念碑の写真(それも裏側の)に亡くなった父の名前や、記憶もあやふやになったが口に出せば思い出す当時の近所の人々の名前を見つけてコメントした所、丁寧な回答をしていただいた。感謝感謝。
どうも出身地が近いそうだし、おでかけ先が懐かしい所ばかりなので、すっかりはまってしまった。
そんななかで、佐田岬の風力発電には、ビックリ、騒音公害もあるようだ。伊方町には原発もあり、今は風力発電と、国のエネルギー政策と弱小地方自治体の涙ぐましい産業誘致の挙げ句に、大変な事なっているようだ。
すっかり変わってしまった私の生まれ故郷の風景を(写真ではあるが)改めてみた事、「水没被害者同盟」の役員をしていた父、伊方の事などが去来してここ数日ちょっと感傷的になっている。懐古趣味や実体験に基づいた甘ったれた開発反対を唱える気は毛頭ないのだが、高度経済性成長や地方活性化という地元とは全く無関係な動機でドンチャカやった事の意味を、今、キチンと考えている人がいるのだろうか?(特に行政側に)