◆谷口與鹿 伊丹風俳諧 二三
高山市上一之町に谷口與鹿が作った刳り貫き盆がある。一枚の板に鯉を彫っただけの一見平凡な作である。観覧者も與鹿作と気づいても、さほど気にせず行過ぎる。者
池などで鯉に麩などの餌を投げ与えると、鯉は水面近くまで浮いてきて、水輪ができる。この一瞬を盆にしたものだが、水輪は、天然の年輪(木目)であり、この年輪を見て鯉を彫る趣意がわいたものである。
高山市上一之町に谷口與鹿が作った刳り貫き盆がある。一枚の板に鯉を彫っただけの一見平凡な作である。観覧者も與鹿作と気づいても、さほど気にせず行過ぎる。者
池などで鯉に麩などの餌を投げ与えると、鯉は水面近くまで浮いてきて、水輪ができる。この一瞬を盆にしたものだが、水輪は、天然の年輪(木目)であり、この年輪を見て鯉を彫る趣意がわいたものである。