行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

蔓草、大草の花

2023-08-31 20:00:17 | 花,植物
6月中旬の野道に、
ヨウシュヤマゴボウ、ヤブガラシ、ヒヨドリジョウゴそしてタケニグサ。
よく見れば魅力的な蔓草の花、大草の花を写しました。


ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)、
ヤマゴボウ属の多年生草本、大きいものは高さが 2mほどに成長し、
6~7月、枝先に花穂を伸ばし、薄紅色の小花をたくさんつけます。
雌しべは大きな緑色で雄しべが薄紅色、よく見るとけっこう美しい花です。


花後は花穂は果穂となって垂れ下がり、
果実は初秋に黒紫色に熟します。
熟した果実は潰すと赤紫色の果汁が出てきます。
この果汁強い染料になります。
洋種の名がありますが、北アメリカ原産の帰化植物、
市街地の空き地や造成地などに繁殖しています。


望遠マクロでヤブガラシ(薮枯)の花を写しました。
ブドウ科ヤブガラシ属のつる性多年草、どこにでも見られる雑草です。
花期は6~8月、葉腋から伸びた花柄に集散花序をつけ、
淡緑色の小花を徐々に咲かせていきます。
咲きはじめの花は花弁4枚と雄蕊が4本に未発達の雌蕊が1本のいわば雄性期。
しかし、開花後半日ほどで花弁と雄蕊が散り、
雌蕊が発達して中央に直立した雌性期の花になります。
上写真のヤブガラシの花序、撮影は6月14日の13時過ぎ、
雄性期と雌性期の花が同居しているのが撮れました。


雌性期になると、雌蕊は発達し長く伸び、花盤の橙色も濃くなります。
この花盤は蜜が豊富で、蜂や蝶などの昆虫がよく吸蜜に集まります。


今年は5月から気温が高いせいでしょうか、
6月14日、ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)がもう花をつけていました。
ナス科ナス属の多年生草本、一般に花期は8~9月と記されています。


ヒヨドリジョウゴの花、
花冠は白色で深く5裂し、大きく外に反り返り、
花冠裂片の基部に緑色の腺体が見られます。
この緑色の斑がこの花の見どころです。


タケニグサ(竹似草)が花(蕾)をつけていました。
日当たりのよい荒地や道ばたなどによく見られ、
成長すると高さ1~2m、中には3mに育つ株のある大型のケシ科の多年生草本です。


花期は7〜8月頃、
茎の先に大きな円錐花序をつくり、白い花を多数つけます。
花には花弁はなく、開くと多数の雄しべが現れます。
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花摘み乙女と菖蒲園

2023-08-30 20:00:40 | 風景
ちょうどアジサイとハナショウブがきれいな時期、
小雨降る6月15日、薬師池公園に行って見ました。


アジサイの花を写していると、
池の周道を花摘み乙女が登場してきました。


ハナショウブの花の寿命は僅か2日ほどと短く、
小まめに花殻を摘まないと、株が見苦しくなり、株も弱ります。
終わった花を摘み採り、
菖蒲園をきれいに保つのが花摘み乙女の仕事です。


菅笠に早乙女衣装、竹籠を抱えた姿は絵になります。
笠があるので顔は写りません。
花摘み乙女を軸にハナショウブ、菖蒲園景色を写して見ることにします。


この日は小雨模様、
来園者は少なく、静かな菖蒲園です。
ハナショウブの花も小雨の方が風情があるかも知れません。


今年は温度が高いせいか、
花は早くも終わりに近づいていましたが、
いい花を見つけて花にピント、
背景に花摘み乙女が来るのを待ちました。


公園を一周しての帰り際、
「そろそろ終いにしましょうか」と
3人の花摘み乙女が集まったところにちょうど来園者が2人、
ハナショウブの花の中に菅笠と雨傘、5人の後ろ姿にレンズを向けました。
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紫陽花の咲く景色

2023-08-28 20:00:03 | 花,植物
6月初中旬、
紫陽花(アジサイ)が色づき、街に彩をもたらします。


6月4日、
いつもの散歩道に赤紫色の紫陽花が色づいていました。
ここ2,3日の間に色づいた模様です。


公園の山道には、
これも色づいたばかりの青色の紫陽花がありました。


6月10日の散歩道、
きれいに色づいたピンク色の紫陽花にアマガエルの姿、
艶のある薄緑色がピンクの花によく目立っていました。


花びらも葉も傷みなく、美しい淡赤紫色の紫陽花にレンズを向けました。
背景の薄緑、花色もきれいに発色しました。


6月15日の公園の山道、
白色にも見える薄青色の紫陽花がたくさん咲いていました。
まとまって花があると山道も絵になります。


これも公園道、
大きな木の下に何色もの紫陽花が咲いていました。


紫陽花を中心に、
背景と前景に公園景色を配して。
紫陽花の咲く景色。


「アジサイ」の名は広義にはアジサイ属植物の総称ですが、
狭義にはその一種、日本原産のガクアジサイがヨーロッパなどで改良され、
花序が球形ですべてが装飾花となったものをアジサイ(紫陽花)と呼んでいます。
もともとは日本原産の紫陽花、
日本の景色に紫陽花がよく似合います。
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山道でテリハノイバラ、ヤマアジサイなど

2023-08-27 20:00:58 | 花,植物
6月10日の午後、
久しぶりに南山散歩。
山道にテリハノイバラ、ヤマアジサイ、トキワツユクサの白い花を写し、
そして、麓の小さな菖蒲園をのぞいて見ました。


山斜面にノイバラより大型、白い野バラが咲いていました。
テリハノイバラ(照葉野茨)です。
バラ科バラ属の半常緑のつる性低木です。


そのテリハノイバラにトラマルハナバチがとまりました。
野ばらの普通種としてノイバラがありますが、
本種はノイバラより花が大で、花数が少、すぐに区別がつきます。
また、葉に光沢があり、葉が小さく揃っていることも特徴です。


山道のところどころにヤマアジサイ。
装飾花だけではなく、早くも両性花が開いているものもありました。
この辺りのヤマアジサイは装飾花、両性花ともに白色がほとんどです。


まだ装飾花だけ、両性花が咲いていないヤマアジサイ。
葉はガクアジサイに比べて小型で、艶がありません。


山の陰地のトキワツユクサが群生して花をつけていました。
薄暗い場所に濃緑の葉、
たくさん白花が浮かびあがって見えました。


トキワツユクサは、
ツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草。
南アメリカ原産で日本には昭和初期に観賞用として持ち込まれています。
野生化し、拡散、現在は外来生物法により要注意外来生物に指定される帰化種です。


山を下りた麓に小さな菖蒲園があります。
ちょうど盛り、白いハナショウブがたくさん咲いていました。


この菖蒲園、ボランティアの人たちによりつくられ、手入れがされています。
日の長い6月の5時過ぎ、
その片たちが集まり、きれいに咲いたハナショウブを見ながら談笑していました。

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額の花

2023-08-26 20:00:13 | 花,植物
6月初中旬、
公園や散歩の道ばたに額紫陽花(ガクアジサイ)が美しく咲いていました。
まず装飾花が色づき、続いて中心の両性花が咲き出します。
ユキノシタ科アジサイ属に分類される落葉性低木、
中心部の両性花を装飾花が額縁のように囲むので額の花(ガクノハナ)とも呼ばれます。


6月になり、散歩道の道ばたにガクアジサイ、
装飾花がきれいな青色に色づいていました。


装飾花が紫色の花もありました。
6月の初め、まだ中心部の両性花は固い蕾です。


6月14日、雨粒を受けてピンク色の装飾花がきれいでした。
装飾花に囲まれた中心部には両性花が薄紫色に咲き始めています。


真ん中に両性花を一つだけ咲かせている装飾花が一つありました。


このガクアジサイ、
装飾花が紅色、両性花の花弁は淡紫色で花糸は白色と
美しい色合いです。


装飾花と両性花ともに八重の花。
園芸用にいろいろなガクアジサイが開発されているようです。


ピンクと紅色の中間、
少し変わった花色のガクアジサイ。
きれいなのでレンズを向けて見ました。


ガクアジサイの樹高は1~2mほど、
アジサイの原種の1つであり、主な生息地域は日本の本州以南の海岸沿いに自生しています。
ガクアジサイに比べてやや小型で、
葉に光沢がないガクノハナをヤマアジサイと呼んでいますが、
ヤマアジサイもガクアジサイ同様にたくさんの変種や園芸品種があり、
両者の判別が筆者には難しく、ここでは一緒にしています。
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6月の山道にて

2023-08-25 20:00:34 | 花と虫
6月10日、
望遠マクロを片手に南山へ、
小さな虫を大きく写しました。


山の小さな畑地にセリ科の黄色の花がいい香りを放っていました。
そのまま「セリ科、黄色花」で検索してみると、
ウイキョウ(茴香)、別名フェンネル。
甘みのある香りと樟脳のような風味があり、
古くから香辛料や薬草などとして用いられている植物のようです。


その黄色の花に黒地に二筋の黄帯の蜂が吸蜜していました。
図鑑で調べてみると、オオフタオビドロバチのようです。


草の葉にカノコガ(鹿子蛾)を見つけました。
黒い翅にいくつかの白斑、これを鹿の子模様と見たのが名の由来です。


上とは別の個体、花の終わりのキク科の花にとまっていました。
腹部側面には鮮黄色の帯が規則的に並びます。


ヒトリガ科の蛾です。
一見、蛾とは思えない、蜂のような姿です。
フタオビドロバチに擬態しているといわれています。


テリハノイバラの雄蕊に埋もれて、
ヨツスジハナカミキリがいました。
花によく集まるハナカミキリムシの1つです。


体色は黒褐色で、前翅には4本の黄褐色の横帯があります。
飛翔中の姿は蜂によく似ており、
体色や模様も含めて、アシナガバチに擬態しているといわれています。
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ビヨウヤナギとキンシバイ

2023-08-24 20:00:58 | 花,植物
今年も公園や住宅の植え込みに
ビヨウヤナギとキンシバイが咲き始めていました(6/8)。


ビヨウヤナギ(美容柳)、
オトギリソウ科オトギリソウ属の半落葉低木です。
枝先がやや垂れ下がり葉がヤナギに似るのでビヨウヤナギの名があるそうです。


ビヨウヤナギは中国原産の植物、
日本へは江戸時代に渡来し、
古くから庭木や公園樹としてよく植えられ、生け花の材料としても使われます。


花期は6~7月、
直径5 cm程度の鮮やかな黄色の5弁花を枝先に咲かせます。
花弁より長く、直線的に伸びた多数の雄蕊が特徴、40~50本あるように見えます。
雌蕊は1本で雄蕊より少し長く、先端が5裂しています。


バス通りの歩道の植え込みにキンシバイ(金糸梅)も咲いていました。
ビヨウヤナギと同様、
オトギリソウ科オトギリソウ属の半落葉低木で、
黄色の鮮やかな花を咲かせます。


キンシバイも中国原産、
和名は中国名の「金糸梅」に由来し、
5枚の花弁を梅に、長い雄蕊を金の糸に喩えています。


花期はやはり6~7月、
当年枝に花径が3cmほどと、ビヨウヤナギより小型の鮮黄色の花をつけます。
雄蕊は花弁より短く、
その数は約300本と多く、60本ほどが1束となり、5束見られます。


最後に大輪キンシバイ。
名のように花径が6、7cmとキンシバイより大輪の花をつけます。
雌蕊が太く、雄蕊の数がやや少ないなどキンシバイとは花の様子が異なって見えます。
ヒペリカム・ヒドコードとも呼ばれます。
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6月の道ばたの花壇にて

2023-08-23 20:00:47 | 花,植物
6月7日、望遠マクロをもっての散歩、
バス通りの歩道の花壇に咲いた花を写しました。


道ばたに淡いピンク色の花がたくさん咲いていました。
ナツズイセンに似ていますがそれとは違います。
時期から考えると、サフランモドキ?
いずれにしてもヒガンバナ科の園芸品のようです。


真っ赤な百合の花、
この時期になるといろいろな百合が咲き出します。


ピンクの百合もありました。
上の赤い花とは花弁の様子が違います。


ピンク色のセイヨウノコギリソウの花、
葉も入れて写してみました。


ツルバラに小型の濃いピンクの花がたくさん、
レンズは望遠マクロ、近づいて大写しにして見ました。


変わった色のバラ、花びらにグラデーションが見られます。
そのグラテーションをねらって見ました。
傷みが出やすいバラの花、こうして大写しにすると花びらの傷みが目につきます。


最後にハグマノキ。
スモークツリー、カスミノキ、ケムリノキとも呼ばれます。
花後の姿がその名前のようにスモーク(煙)を思わせます。
調べてみると、煙の様になるのは雌株のみ、
雌株は花が終わると結実しなかった雌蕊(花柱)が長く伸びてスモーク状になるそうです。
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チョウゲンボウ、母鳥と雛鳥

2023-08-22 20:00:41 | 
6月初旬の上谷戸親水公園、
チョウゲンボウの雛鳥が活動し始めていました。


上谷戸大橋の橋下に今年もチョウゲンボウの雛が見られました。
今年は一番(いちつがい)だけでしたが3羽の雛が誕生したようです。
6月7日、3羽の雛が撮れました。


2羽はコンクリートの巣穴の外に出ています。
このところ、毎日のように通っている常連さんによると、
もう飛び、自分で餌も捕るそうです。
ただ末っ子の3羽目はなかなか巣穴から離れないと言っていました。


翌日、再び上谷戸へ。
3羽目でしょうか、1羽だけが巣にいました。
常連さんが上の2羽は巣から出て、
少し離れたケヤキの木の周囲で遊んでいると指さしてくれました。


公園を一周して戻ってくると、
橋の近くの樹の割れ枝にチョウゲンボウ雌の姿。
子育てをほぼ終えて、ほっとしているようです。


毛繕いでしょうか、羽を広げました。
尾羽もきれいに扇形に広がり、
いい瞬間が撮れました。


チョウゲンボウ(長元坊)、
ハヤブサ科に分類される猛禽類の一つ、
餌は昆虫や小鳥、ネズミなどの小動物です。

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クロイトトンボとノハナショウブ

2023-08-21 20:00:58 | 花と虫
6月5日の長池公園筑池にて。


水際の草の葉にイトトンボを見つけました。
細く小さなイトトンボ、
しっかり探さないとなかなか目にできません。


腹部が黒っぽく、胸部側面と腹部の先が青色、
クロイトトンボと思われます。


雌雄の連結もいました。
上側がオス、下側で腹部先端に青色がないのがメスです。
メスには胸部側面が青色のものと緑色のものがいるそうですが、
このメスはオスと同じ青色です。


クロイトトンボ、
平地や丘陵地の水草の多い池などに多く、
環境順応性が高く、都市周辺でも見られるイトトンボです。


同じ池の水際にノハナショウブ(野花菖蒲)が咲いていました。
アヤメ科アヤメ属の多年草、
園芸種であるハナショウブの原種だそうです。


水辺や湿原、湿った草原に自生し、6~7月に花をつけます。
赤紫色の花びら、その基部に黄色のすじが入るのが特です。
ハナショウブもいいですが、
ポツンポツンと咲くノハナショウブに違った美しさを感じます。
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