行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

山陰本線の車窓から

2011-08-31 21:59:57 | 風景
昨日に続き,島根にて,
山陰本線各駅停車の車窓からの景色です。


石見空港からタクシーで10分ほど,
JR山陰本線益田駅に着きます。
そこから各駅停車に乗って約50分,目的地の浜田まで向かう予定です。 
山陰本線と言っても,この地域は電化されてなくディーゼル車になります。
駅に待っていたのはなんと一両編成の車両(写真),
ディーゼルで一両,文章を書くのにも,電車,列車など,
日頃使っている言葉が使えず,単車というのもおかしいし,
この車両をなんと呼べばよいのか,表現に苦労します。


浜田へ向かう途中駅の待合所?です。バスの停留所ではありません。
列記としたJRの駅です。
本当に素朴な,なにかホッとする景色です。




山陰の入り組んだ海岸線を縫うように車両は走ります。
時々,目の前に真っ青な山陰の夏の海が現れ,そして視界から消えます。
東京では見られない,自然豊かな美しい海です。


こんなすばらしい夏の海ですが,岩場にたまに釣り人がいる程度で,
ほとんど人影がありません。
そう思っていたら,遠くに水しぶきを立て,
水上スキーでしょうか, 水上スクターでしょうか遊んでいる若者たちがいました。


途中,この景色には珍しい大きな建物がありました。
MISUMI POWER STATIONの文字が見られます。
調べてみたら「三隅火力発電所」,
100万キロワットの発電能力を持つ,
石炭の発電所としては日本でもっとも大きい規模の発電所のようです。
多分中国からの石炭を有利に使用できるように,
立地のよいここに造られたと思われます。
美しい日本海の景観を崩さないように配慮して設計されているとありました。

夏景色ローカル線にあふれけり
効率は都会において夏の旅
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萩・石見空港にて

2011-08-30 22:12:48 | 風景
法事を兼ねて,島根に行ってきました。
今回は羽田から石見空港へと飛び,
2日後,石見空港から羽田に戻ってきました。
この空港,典型的なローカル空港です。
夏季限定で大阪から一便が復活しましたが,
定期便は東京羽田からの一便だけになってしまったようです。
萩,津和野という観光地はあるのですが,
人口の少ない山陰地域,地元の必死の努力にもかかわらず,
なかなか利用者が増えないようです。

到着ロビーにカレーライス,牛丼,ハンバーグとうどんだけの
お土産屋に併設されたレストラン?があります。
その窓越から,一日一便の飛行機が到着するのをしっかりと眺めることができます。
カレーライスを食べながら,そんな飛行機を独占して写してみました(8/28)。
のんびりしたその姿に,癒し,やすらぎを感じます。


滑走路の端まで行き,停止したA-320,
Uターンしてこちらに戻ってきました。
そして,誘導員が一人どこからか現れました。


飛行機は直角に舵をとり,真直ぐこちらに向かってきます。
赤い手旗信号も絵になっています。


到着ロビーのすぐ近く,無事停止しました。
これからタラップが取り付けられ,乗客が降りてきます。


多分一機しかないと思われる乗降用のブリッジが故障中とのこと,
タラップを使っての乗り降りとなりました。
写真は8/26,13時ごろ,往路でのもの,
石見空港はとてもきれいな夏空が広がっていました。


往路の羽田空港,8月26日の11時半頃,
出発の飛行機の窓越からの写真です。
ローカル便ですので,羽田の端のほうでしたが,
それでもたくさんの飛行機が見られます。
そして,空には暗雲が立ち込めていました。
あとで聞くと,この後,東京は集中豪雨,羽田も豪雨があり,
飛行機の発着にも影響が出たようです。


夏雲のゆるりと流る田舎かな
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トンボの交尾,カナヘビの交尾

2011-08-29 20:21:52 | 昆虫
8月も残りわずか,
朝晩はだいぶ涼しくなってきました。
夏の終わりをいそぐように,連結トンボの姿をよく見かけます。


シオカラトンボの連結の輪,いわゆる交尾のスタイルです。
このスタイルで,他のトンボを激しく追い回していました。
そして,邪魔者がいなくなるとこうやってとまります。
トンボの生殖孔は雌雄ともに腹部後端(尾)にあるのですが,
オスの腹部後端はメスの頭を押さえつけるのに使われてしまいます。
したがって,オスはあらかじめ腹部前端にある交接器に
後端の生殖器より精子を移動させておき,
この交接器にメスの産卵管を接し,
つながることでハート型の輪になり,生殖活動が行われます。
トンボの交尾は尾が交わらない,特殊形なのです。


上と別なカップルですが,
交尾をする時期のトンボになると傷みも多く,
生命も終わりに近いということが2つの写真から感じられます。
強い夏の日の光で翅の影が石にきれいに映っています。
このトンボ,影と本物でたくさんの翅があるようです。






2羽で飛んでいたカワトンボ,
いきなり,オスがメスの頭を押さえ込み一番下の姿勢に,
そして,翅をすっかり閉じた最終形のハート型が上の写真になります。


ついでに我が家の庭のテラスで人の目も気にせず,
堂々と行なわれていたカナヘビの交尾です。
こちらはオスがメスの腹に噛み付いて,メスを押さえての
文字通りの交尾です。

秋近し傷みやつれて恋蜻蛉
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オニヤンマとコオニヤンマ

2011-08-28 19:38:13 | 昆虫
子供の頃,なかなか捕ることができなかったオニヤンマを撮る事ができました。


オニヤンマは高いところを飛び,
なかなかとまらないトンボと思っていましたが,
川辺の草にぶら下がるようにとまりました。
オニヤンマにしては少し小さめと思いますが,
オニヤンマはこのようにぶら下がるようにとまり,
複眼と複眼がくっついているのが特徴です。
これは多分オニヤンマです。




よく似ているサナエトンボ科のコオニヤンマは石の上などにとまり,
複眼と複眼の間が離れているところ,
そしてオニヤンマに比べ頭が小さく,肩が大きく見えます。
写真は昨年の夏のものですが,
石の上そして木の杭にとまったコオニヤンマです。
複眼と複眼の間が離れ,肩が大きいのがよくわかります。




オニヤンマの産卵と思われます。
池横の湿地に尻尾をもぐらせ,
しばらくすると飛び立ち,また戻ってきて同じ場所に尻尾をもぐらせます。
一週間前にも同じ場所にこんなオニヤンマの姿を見ました。
同じ個体なのか,それともここはオニヤンマにとって
産卵に適した場所なのでしょうか。
この池,周囲10mちょっと,山の公園に造られた小さな雨水の貯まり池です。
冬には水が枯れてしまうこともあり,ヤゴがちゃんと育つかどうか心配です。
トンボの産卵といえば,
水の上に尻尾を落としながら産卵する姿は知られていますが,
こんな産卵の仕方もあるようです。

オニヤンマ明日なき沼に産卵す
とどまればまた戻り来るヤンマかな
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ハグロソウとキツネノマゴ

2011-08-25 22:22:37 | 花,植物

小さな山の木陰道,
2枚だけの花びら,おもしろい形の花が咲いていました(8/7)。
花色は赤紫で,葉の形はすぐ横にあるキツネノマゴに似ています。
これはキツネノマゴの変種?と一瞬考えましたが,
それはないだろうということで家に戻り調べてみました。


ハグロソウ(葉黒草),やはりキツネノマゴ科の植物のようです。
関東以西の本州~九州に分布する多年草,
やや湿った林縁などの半日陰に7月~9月,
約2cmの上唇と下唇に分かれた淡紫色の花を咲かせます。
下唇のほうがやや大きく,花弁の内側には赤褐色の斑紋があるとあります。


まさしく,そんな場所に生えており,そんな形をした花です。
花のつく場所とてもユニークであまり見慣れない形のせいか,
とてもかわいい花に思えます。
写真は同類のキツネノマゴに混じって咲いていたハグロソウ,
キツネノマゴはまだ蕾です。




8月20日,キツネノマゴの花が咲いているところを探して撮ってみました。
キツネノマゴは夏の終わりの代表的な野の草花,
ハグロソウより少し遅れて花を付け出すようです。
ハグロソウに葉の形はよく似ています。

緑葉のどこに花付く はぐろそう
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槐(えんじゅ)花の絨毯

2011-08-24 20:06:54 | 花,植物
家のすぐ近く,ずいぶん大きくなった街路樹があります。
もう20年以上もこれらの木を見ているはずですが,
葉の形,木の様子からずっとニセアカシアと思っていました。
しかし,写真を撮りはじめて,
花の時期,花の様子がニセアカシアと違うことに気づきました。
調べてみると,ニセアカシアではなく,槐(えんじゅ)という名の木でした。

ちなみにニセアカシアは普通にはアカシアと呼ばれ,
この蜂蜜などがよく知られています。
古くは西田佐知子が唄った「アカシアの雨のやむとき」のアカシアも
アカシアではなく,このニセアカシアのことのようです。
そして,ニセアカシアの正式名は針槐(はりえんじゅ),
槐も針槐もマメ科の木,よく似ていて不思議ではありません。


街路樹らしく,街灯をバックに槐の花を写してみました(8/15)。
一目でマメ科とわかる薄黄色の花です。
この花遠くで見たり,散ったりするとよくわかりませんが,
こうやって近くで見ると,薄い紅色も入っている花のようです。


木の根元には花がこんなにたくさん散り。
石の道路に薄黄色のじゅうたんを敷き詰めたようです。
この木の下は8月のこの時期どこもこんなふうに薄黄色に染まります。


槐の花,かなり長い間咲き続け,そして花を散らし続けるようです。
写真は7月28日のもの,多少蕾が多いようですが,
8月15日に撮ったものと花の様子はあまり変わりありません。
すでに散り花も道路にたくさん落ちていました。


少し退いて見た槐の木,
花色が薄く,小さいせいか,ニセアカシアほど花が目立ちません。

落ち花の黄と染まりたり槐下
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禊萩(ミソハギ)

2011-08-23 22:18:59 | 花,植物



7月の中旬ごろから,水辺の湿地,庭の片隅などに,
紅紫色の小さな花を真直ぐな総状花序にたくさんつけた花が見られます。
禊萩(ミソハギ)の花です。


溝萩 (ミゾハギ)の名もあるサルスベリと同じミソハギ科,
サルスベリは木本ですが,こちらは多年生草本です。
旧盆の頃に咲いているので,盆花 (ボンバナ)とも呼ばれます。
この頃は花が少ない時期なので,昔はお盆の仏壇,
墓参りの花としてよく使われたようです。


禊萩(ミソハギ)の名はこの花穂に水を含ませて供物に水をかける風習が,
禊を想わせ,花が萩に似るところから,
ミゾハギ(溝萩)の名は水辺,溝によく見られるところからのようです。

禊萩のさびしき路地に咲きにけり
みそはぎに寄って離れず蝶一羽
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百日紅(サルスベリ)

2011-08-22 20:09:53 | 花,植物

(最も標準的,ピンク色のサルスベリ)
7月の下旬から8月,百日紅(サルスベリ)が
家の庭々に彩りを添えています。
百日紅の名のように,多くは紅色の花を
9月過ぎまでの長い間咲かせ続けます。


(真紅のサルスヘリ)
ミゾハギ科の落葉高木と書かれているこの植物,
高木の部類に入る樹木ですが,
必要以上に大きくならないのが
庭木に広く使用されている理由の一つに思えます。
そういえば,実家のサルスベリ,40年前と大きさもあまり変わっていません。
今年は,たくさんの花をつけたようです。


(薄紫のサルスベリ)
サルスベリの名は樹皮がスベスベしていて,
猿が登ろうとしても滑ってしまうようであるところつけられています。
同じように樹皮がスベスベしている樹にナツツバキやリョウブがありますが,
これらの樹もサルスベリと呼ばれるようです。

(白色のサルスベリ)
百日紅の名のとおり,ピンク色の花が一番多く見られますが,
紅色も深紅,真紅,ピンク色そして薄紫色,白色など幅広い花色が存在します。

熱き日に深紅に化すや百日紅
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ホテイアオイ(布袋葵)

2011-08-21 20:28:14 | 花,植物

公園の小さな池,
きれいな緑色の葉の水草に薄紫の花が咲いています。
ホテイアオイです。
よく見ると思った以上に美しい花です,
花がヒヤシンスに似ているので,ウォーターヒヤシンスの名もあるようです。


南アメリカ原産,ミズアオイ科の水草植物,
もともとは金魚鉢や金魚池の飾りとして導入されたと思われますが,
今は野の池などに自生しているものが多くあるようです。


栄養の豊富な水では猛烈に繁殖して,
水路などをふさぎ問題ともなりますが,
水中の窒素やリンを吸収する能力が高く,
富栄養池,湖などの浄化目的の利用も注目されている植物です。


この草,葉柄の根元が膨らんで浮き袋のようになります。
布袋葵の名はこの膨らみが布袋さんのお腹のようであり,
花のつき方が葵のようだからのこと,
この膨らみが浮き袋の役目をし,水中に広く伸びたひげ根とで,
バランスをとり,こんな大きな葉と花が
水に浮かぶことができる仕組みになっています。

布袋草花の咲けども哀しけり
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胡桃と栃

2011-08-20 23:16:28 | 花,植物
久しぶりに多摩川の土手に来たので,
春に胡桃と思われる花(5/10掲載)が
咲いていたところまで足を運んで見ました。


本当に胡桃だったら,そろそろ実ができていると思ったからです。
なんで多摩川の土手のこんな場所に胡桃の木があるのかは判りませんが,
やはり,胡桃の木でした。
まだ青い胡桃の実がたくさんなっていました。




多摩川からの帰り道に通り抜けた公園,
茶色の栃の実ができていました。
ついこの間,花が咲いていたと思っていましたが,
この夏はあっという間に過ぎてしまいました。
月日の流れるのは早いものです。
胡桃も栃も直接食べる木の実ではありませんが,
ナッツのようにお菓子などに使われます。


5月の中ごろの栃の花です。
栃の花と書くと栃錦,若乃花の両横綱が活躍した
栃若時代の大相撲を思い浮かべてしまいますが,
木頂に天を指すような三角錐花序の白い花が青空によく映えます。
この栃の花,雌雄混一花なのだそうです。
ひとつの花序にたくさんの花がつくのですが,
たくさんの花がついても実が少ないのは,
雌花が圧倒的に少ないからだそうです。
中には雄花だけの花序があります。
その花序には実がなりません。
花は咲いていたはずだが,実が一つもないという木が出現します。


ついでに,4月中ごろの栃の木の若葉です。
栃の葉は大きく葉脈がはっきりとしていて,
下から見上げると日に透き通って見え,とても美しく思えます。

渓流が生まれて消える夏の川

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