行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

翅の折れたタマムシ

2024-10-03 20:00:08 | 昆虫
7月15日の林縁の草道、
草の葉にヤマトタマムシを見つけました。
逃げずにいてくれ、望遠マクロですぐ近くに撮れました。


林縁の草道を歩いていると、
草の葉上にタマムシを発見、
今年初見です。


タマムシ科にはいくつかの種類があり、
この種、図鑑などではヤマトタマムシと記載されます。
しかし、一般にタマムシと言えばこのヤマトタマムシを指します。
美しい金緑色の外見から古来より珍重されてきた昆虫です。


背面がだけではなく、
腹部も美しい金属光沢、赤色です。


近づいても飛ばずにいてくれると思ったら、
この個体、左翅の中央部上で折れていました。
タマムシの体色は全身が金属光沢色、
前胸背と背面には縦条に金緑と銅紫色の帯が走ります。


よく見ると翅の折れた部分から小さな虫が顔を出していました。
寄生されたのでしょうか。
タマムシはエノキ、マキ、ナツメ、リンゴ等の樹皮の割れ目や傷跡に卵を生み付けます。
幼虫は幹を食害するため、果樹園経営者や庭師などには忌み嫌われる害虫なのだそうです。


試しにWBを白色蛍光灯にして写して見ました。
より金属光沢感が強く映りました。


健康体の別な個体が近くの木の葉にいました。
こちらは近づき過ぎたせいか、すぐに飛んでいきました。

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純白のヤマユリそしてノカンゾウ、ヤブカンゾウ

2024-10-02 20:00:42 | 花,植物
7月15日の丘陵の山道散歩にて。


山道に純白の百合を見つけました。
大きな花が4、5個つき、花の重みで茎が弓なりに傾く姿はヤマユリそのものです。
調べて見ると、ヤマユリの変わり花のようです。


ふつうのヤマユリの花には黄色の太い筋があり、
紅褐色の小さな斑点が散らばりますがこのヤマユリにはそれらがなく真っ白。
黒い小さな斑点がたくさん写っていますが、
朝方の激しい雨による跳ね上がりによる泥汚れです。


たくさんの花を付け、
その重みで茎が傾いているふつうのヤマユリも咲いていました。


草野にノカンゾウの花。


ヤブカンゾウも咲いていました。
ノカンゾウもヤブカンゾウもワスレグサ属の多年草、
両者ともにワスレグサ(忘れ草)ともカンゾウ(萱草)とも呼ばれます。
ノカンゾウは一重、ヤブカンゾウは八重のオレンジ色の花をつけます。


山の花壇に赤いグラジオラスが咲いていました。
筆者の子供の頃からの園芸植物です。
アヤメ科グラジオラス属、
春に球根を植え、夏の7~8月にかけて開花する夏の花です。


山の花畑に黄色のキバナコスモスがたくさんの花をつけていました。
キク科コスモス属の多年草または一年草です。
コスモスの名がありますが、オオハルシャギク(コスモス)とは別種。
早いものは6月ごろから咲き、遅いものは11月ごろまで花をつけています。
園芸品種のひとつとして栽培されますが、
逸出して野生化しているものもあるようです。

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白花のコマツナギ

2024-10-01 20:00:20 | 花,植物
7月上旬の長池公園にて。


長池公園の外周路に今年もシロバナコマツナギが咲いていました。
コマツナギの白花品種、
羽状複葉の淡緑色によく似あう清楚な白色の花です。


2019年に発生を確認して以来、コマツナギの茎葉を選択的に刈り残すように
管理を続けた結果、毎年複数の個体が安定して花をつけていると紹介されています。


すぐとなりには淡いピンク色のコマツナギが咲いていました。
コマツナギの通常色は紅色、その色より淡色に思えます。


コマツナギは高さ30~200cmのマメ科の落葉小低木。
葉は奇数羽状複葉、小葉は長さ0.8~1.5cmの長楕円形です。
花期は6~9月、葉腋に総状花序を出し、花を多数つけます。


外周路から移植したものでしょうか、
公園自然館前の通路にもシロバナコマツナギが咲き、
ツバメシジミのメスが翅を広げていました。


ツバメシジミの食草はマメ科植物、
尻尾を丸め蕾に接触させています。
産卵のようです。


通常色のコマツナギも咲いていました。
日当たりの良い原野、道端などに生える草本状の低木、
コマツナギ(駒繋)の名は丈夫な枝に馬(駒)を繋ぎ留めたからという説と
葉が馬の好物であり、この木から離れなくなるという説があるそうです。
低木でこの細い枝から考えると、この2説だったら後者に軍配があがりそうです。
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ミドリセイボウとササキリの幼虫

2024-09-30 20:00:49 | 昆虫
7月中旬の薬師池公園にて。


公園の古民家の軒下に
今年もミドリセイボウ(緑青蜂)が見られました。


全体的に緑色で胸部背面や腹部先端部は青藍色、
光沢のある青緑色が美しく、宝石蜂といわれる青蜂の一つです。
大きさは9~11㎜と小さな蜂、
写真はいずれも望遠マクロで撮り、トリミングしました。


レンズを向け近づくと逃げられることが多いのですが、
中には逃げずにいてくれることがあります。
そんな個体、腹部にピントがきてしまいましたが、
金属光沢に輝く緑、青、橙の3色がきれいに映りました。


柱の節に移動しとまった個体を下から写しました。
重たく手振れ補正もない古いレンズと一眼カメラ、
年齢もあり、手も震えピントをきちんと合わせるのがけっこう難しい。


光の具合か青藍色の強い個体がいました。
ミドリセイボウは
ルリジガバチの巣に卵を産み、ヤマトルリジガバチの幼虫に寄生して育ちます。
宿主のルリジガバチも近くにいましたが撮るのを忘れました。


山道の草の上にササキリの幼虫を見つけました。
少なくなっているのか久しぶりに観察しました。


ササキリはキリギリスの仲間。
幼虫は黒色で、頭部がオレンジ色、
成虫とは姿形も体色もだいぶ違います。
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7月中旬の雌雄マユタテアカネ

2024-09-29 20:00:21 | 昆虫
7月中旬の丘陵の林縁の草原に
雌雄のマユタテアカネを写しました(7/10、14)。


7月10日の丘陵道、
斜面の草原にマユタテアカネを見つけました。
6月に発生した未成熟のオスの個体です。
未成熟時の夏には平地から低山地の周囲に木立のある
やや薄暗いところを好むマユタテアカネ好です。


上とは別の個体、
これもマユタテアカネのオスです。
腹部がやや弓なりに湾曲し、尾部上付属器の先端が上に反り、
他の種に比べて副性器が大きいのが特徴です。


未成熟期には雌雄とも腹部は褐色で胸部が黄褐色です。
オスは成熟する腹部が赤化し胸部はこげ茶色になります。
マユタテアカネの羽化は6月中下旬、
まだ羽化して間もないはずですが、この個体もう赤味が出始めていました。


顔面の額上部に眉班(ビハン)と呼ばれる黒色の斑点が2つ並ぶのが、
マユタテアカネ(眉立茜)の名の由来です。
眉班(ビハン)は雌雄共通、その大きさには個体差があるようです。、


マユタテアカネの未成熟メスもいました。
腹部側面にオスにはない黒斑があります。


正面から写して見ました。
メスにもしっかり眉班があります。


胸部側面を大写し、
胸部側面には小さい黒斑が数個見られます。


翅の先端に褐色の斑紋がある未成熟のメスも撮りました。
マユタテアカネのメスには
翅の先端に褐色の斑紋があるものとないものが同じような比率で存在します。

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ヒヨドリバナとコチャバネセセリ

2024-09-28 20:00:53 | 花と虫
7月10,11日の丘陵の山道散歩、
ヒヨドリバナが咲き、
新鮮なコチャバネセセリを何頭か見つけました。


まだ7月10日でしたが、
ヒヨドリバナ(鵯花)の白い花があちらこちらで咲いていました。
各地の林縁や草原などの日当たりの良い場所に自生するキク科の多年草、
茎は直立し、高さ1m以上になります。


図鑑などではヒヨドリバナの花期は8~10月頃。
頭花は、ややまばらに房状につき、少数の白色の筒状花からなります。
そのヒヨドリバナにセセリチョウが吸蜜していました。


コチャバナセセリの夏型、
傷みのない新鮮な個体です。
ヒヨドリバナは秋の七草の一つフジバカマの近縁種で
フジバカマと同様にアサギマダラが好む花と知られていますが、
他の蝶も集まるようです。


アキノタムラソウにもコチャバネセセリ夏型が吸蜜していました。


7月11日、
まだ咲き残っていたオカトラノオにコチャバネセセリが。
5月中旬から、しばらく見ていなかったコチャバネセセリですが、
昨日、今日と新鮮な個体を複数目にしました。
夏型の発生がはじまったようです。


草の葉の上にも見つけました。
コチャバネセセリ成虫は年2回発生、
春型と夏型に分けられ、夏型は明るい茶褐色、春型は比べて淡色になります。


コチャバネセセリの春型と夏型、
翅色の濃淡だけでなく、翅の縁毛の色が違います。
春型の縁毛が一様に白色であるのに対し、
夏型の縁毛は白と黒のまだらになります。


翅を広げた個体もいました。
翅を広げているとイチモンジセセリなどと見分けに悩みますが、
翅の縁毛を見ればコチャバネセセリとわかります。
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アキノタムラソウと蝶

2024-09-27 20:00:18 | 花と虫
7月10、11日の丘陵の山道散歩、
アキノタムラソウが咲き出し、蝶たちが吸蜜していました。


まだ7月初めですが、
名に秋を付す花が咲き始めていました。
シソ科アキギリ属アキノタムラソウです。
穂を長く伸ばして、シソ科らしい唇形の薄青紫色の花を付けます。



7月~11月ごろまで野原に普通に見られる多年草。
草丈は20~80cmほどになり、茎は角張って四角形でまっすぐに立ち上がります。
草姿、花の付き方にはバリエーションのあるアキノタムラソウです。


蜜が多いようで、アキノタムラソウには初夏の蝶たちが吸蜜に来ます。
この白い蝶、モンシロチョウと思い写しましたがスジクロシロチョウのようです。
この時期のスジクロシロチョウは特徴の翅の黒筋が見えなくなるので、
両者の識別が難しいのですが、
翅の付け根にある濃い黄色が決めてでスジクロシロチョウです。


翅に黄色味がありますが、
これも翅の付け根に濃い黄色があり、スジクロシロチョウです。
このアキノタムラソウ葉は羽状複葉ですが、
葉には変異が多く、単葉から複葉、その複葉も3出複葉、1、2回羽状複葉と
いろいろ見られるとのことです。


少しピントが甘くなってしまいましいましたが、
ダイミヨウセセリがアキノタムラソウにとまっていました。
翅を広げてとまり、黒色の地にくっきりとした白紋列があるセセリチョウです。
この白紋列が侍の羽織袴を連想させることが名の由来とのことです。


こちらもダイミョウセセリ、
珍しく翅表が撮れました。
翅裏も翅表も模様が変わらないダイミヨウセセリです。


羽化したばかりのコチャバネセセリ夏型も
アキノタムラソウに吸蜜していました。
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7月11日の長池公園にて

2024-09-26 20:00:58 | 花と虫
7月11日は
望遠マクロを片手に長池公園の林縁道を散歩、
夏の草の花を探して見ました。


シシウド(猪独活)が花をつけていました。
セリ科シシウド属の山地や高原に生息する大形の多年草です。
花期は8月ごろからとなっていますが、早くも咲いていました。


枝先に袋状になった葉から花序が現れ、
白い小さな花を密に咲かせます。
この袋状の葉、同属のアシタバやノダケにも見られるユニークな組織です。


タカトウダイ(高燈台)が花をつけていました。
花期は6~8月、トウダイグサ科トウダイグサ属の多年草。
本州以南に広く分布、トウダイグサに比べより自然性の高い日当たりのよい草原に見られます。


山道にオトコエシ(男郎花)がたくさんの蕾を膨らませていました。
オミナエシ科の多年草、オミナエシには似ているが、
花色は白で、草姿は剛健。


木の枝に絡まりヘクソカズラ(屁糞葛)がもう花をつけていました。
アカネ科ヘクソカズラ属の蔓性多年草、
夏に藪や道端など至る所に生える雑草、
名前はちょっといただけませんが、花は中心部の赤紅色が魅力的でなかなかきれいです。
葉や茎をちぎると悪臭を放つので屁屎葛(ヘクソカズラ)の名がありますが、
別名にはヤイトバナ、サオトメバナなどの名もあります。


春にたくさんの花が咲いていたミツバウツギに
緑色のおもしろい形の果実がついていました。
少し膨らみも見られ、中に種子ができていることが分かります。
9月になると熟して茶色くなり、中から数個の種子が現れます。


公園道にリヨウブ(令法)が花をつけていました。
リョウブ科の落葉小高木、
全国の山林に分布、庭木としても植えられます。
6~8月、長い総状花序に白い小花をたくさん咲かせます。
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7月10日の散歩道にて

2024-09-25 20:00:55 | 花,植物
7月10日、
夏の花を写ししながら丘陵の山道、谷戸道を歩きました。


水辺にミソハギ(禊萩)が群生して咲き始めていました。
ミソハギ科、日本各地の湿原や小川、用水路の縁などに見られる多年草です。


ミソハギの小さな花をマクロレンズで大写し、きれいなピンク色です。
名の由来はハギに似て禊(みそぎ)に使ったことから。
夏のお盆の頃に咲くので盆花、精霊花(ショウリョウバナ)の名もあり、
また溝に生えることから溝萩(ミゾハギ)とも呼ばれ、
昔から親しまれている夏の花です。


ヤマユリと同じような場所に
オオバギボウシ(大葉擬宝珠)も花をつけていました。
キジカクシ科リュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草です。


花期は6~8月、葉よりも長く花茎を伸ばし、
白色のベル形の花をやや下向きにつけます。
花は漏斗形、下から上へと次々と開花していきます。
蕾が橋の欄干の擬宝珠に似ているので大葉擬宝珠の名。


オニユリ(鬼百合)も花をつけていました。
ヤマユリと違ってくるんと反り返ったオレンジ色の百合の花です。
ヤマユリ同様、鱗茎を「ゆり根」として食用にされます。


早くも咲いたオミナエシに黄色の花にジガバチが来ていました。
オミナエシ科オミナエシ属の多年生、
秋の七草の一つに数えられます。


道ばたにハナトラノオが花をつけていました。
ハナトラノオ(花虎の尾)はシソ科の宿根草、
北米東部原産で日本では世話のかからない園芸植物として利用されています。
花期は8~9月頃。


草地に何本か植えられたブルーベリーも色づきを見せていました。
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ヤマユリ

2024-09-24 20:00:03 | 花,植物
7月9日、10日、
丘陵の山道のところどころにヤマユリが花をつけていました。
毎年のように写しているヤマユリですが、
今年もレンズを向けて見ました。


ヤマユリ(山百合)。
山地、山野の林縁や草地に自生する日本特産の百合です。
花は自生とは思えないほど大型で豪華、強く甘い芳香を放ちます。


ユリ科ユリ属の多年生植物、
鱗茎はオニユリなどとともに、ユリ根として食用になります。


花期は7~8月、
茎の先に白い大輪花を横向きに咲かせます。
花径は15~18cmと大型、ユリ科の中でも最大級の大きさです。


種子の発芽から開花までに5年以上はかかり、
「1輪1年」、株の年数が経って古いほど多くの個数の花をつけ、
鱗茎も大きくなっています。
多いものでは20輪近い花が茎先につきます。


花被片の内側中心には黄色の太い筋があり、
紅褐色の小さな斑点が散らばります。
コチャバネセセリがこの斑点でよく吸蜜しているところから、
蜜源になっていると思われます。


花が大きく重いので、
その重みで多くの個体が茎が弓なりに傾いて咲いています。
これもヤマユリの特徴の一つです。


上と同じ地点からの撮影。
WBを白色蛍光灯に変え、遠くのヤマユリにピントを合わせて見ました。
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