行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

ギシギシの花

2009-06-30 22:05:48 | Weblog
ギシギシの花




梅雨の晴れ間の日曜日,
近くの中学校で市あるいは都の競技会であろうか,
それぞれ背中に学校名をつけ,子供達が走り回っている。
校庭,体育館で複数の球技が行われているようである。
道に立ち止まり,軟式テニスの試合をしばらく見ていると,
応援の声か,試合が終わった勝ちどきであろうか。
奥の校庭から大歓声が聞こえてきた。
横の道を見ると,何本ものギシギシが勢いよく花咲いている。

ギシギシはタデ科ギシギシ属の多年生草本,
日本全国で,路傍,河原,野原などのやや湿ったところに生育する。
50cmから1mほどに成長し,6~7月,分枝した茎に多数の淡緑色の花穂をつける。

 ぎしぎしや君らの凱歌響きたり
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昼顔(ヒルガオ)のこと

2009-06-29 23:01:22 | Weblog
ヒルガオ
 ツツジの植え込みの中のヒルガオ


確か予備校時代だったので,もう40年以上も前のことである。
カトリーヌ・ドヌーブ主演の「昼顔」という映画があった。
友人に試写会の券があるので行かないかと誘われ,
授業をそうそうに切り上げ,有楽町まで見に出かけた記憶がある。
公告などの情報から刺激的な映画であるとは知っており,
初めて見る大人の映画への好奇心と,
学校をさぼって,そういうものを見るという冒険心にみたされていた。
映画の内容は,当時の18の子供にはとても理解できるものではなく,
ただ,カトリーヌ・ドヌーブの妖しげな表情だけが記憶に残った。
なぜ,あの映画の題名が「昼顔」なのか,いまだよくは分からなが,
昼顔の花をみると,このこと,予備校時代のと,
ドヌーブの妖艶さを思い出す。

昼顔はヒルガオ科の植物,朝顔と同様,朝に開花するが,
昼になっても花が萎まないところからこの名がある。
蔓性の多年草で,夏,道端などに薄ピンクの漏斗状の径5~6cmの花を咲かせる。
また,アサガオと違い種子ができず,地下茎で繁殖する。
万葉の時代には容花(カオバナ)と呼ばれ,美しい花として,
歌にも詠まれているが,現代では栽培されることはなく,雑草として扱われている。
写真上はフェンスの網に蔓を伸ばし,きれいに咲いていた昼顔,
下はツツジ植え込みから顔を出す昼顔,
両者とも葉の形からみると,ヒルガオより花がやや小型,花色がやや淡い,
コヒルガオの花と思われる。

昼顔はあやしきかまた美しきか
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南天の花は黄色

2009-06-28 23:03:10 | Weblog
南天の花
 南天の黄色

6月中旬,南天の花があちらこちらで咲く。
米粒のような白い小さな蕾,
それらが円錐花序にたくさんつき,それらがはじけるように開く。
そして,開いた花の中は黄色,
南天の花は白ではなく正確には黄色なのである。

秋にはその円錐花序の形どおりにたくさんの紅い実が付く。
その実は咳止め,のど飴などに利用され,
また,「難を転じる」意味あいから,縁起物の飾り付けなどに用いられる。
メギ科ナンテン属の常緑低木,花期は6~7月。

南天の蕾はじけて黄花かな
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ツルハナナス・ソラナム・茄子

2009-06-27 22:55:25 | Weblog
ツルハナナス

 ソラナム・ラントネッティ
 茄子の花


垣根や柵に絡まって,白および薄紫色の径2cmほど,
いかにもナス科と思われる花が咲いていた。
花びらが薄く,逆光では特に美しい。
南米原産,ツルハナナスという名,
ナス科ナス属の蔓性の常緑低木の花である。
蕾,咲き始めの頃は薄紫であるが,日にちが経つとだんだん白くなる。
多数の花数,花色のグラディションがこの花のおもしろさである。

写真中は,ツルハナナスと同じく南米原産でナス科ナス属,
蔓性常緑低木の植物,ソラナム・ラントネッティ,
花の時期もツルハナナスにほぼ同じく,6月~10月と似ている。
濃い青紫の花,深緑の葉がとても美しい。
写真下は我が家の庭に植えた本物の茄子の花である。

花数へ実つきよろこぶ庭の茄子
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ジキタリス

2009-06-26 23:25:14 | Weblog
ジキタリス

昨日のホタルブクロに花の感じ,花の姿が似ている。
しかし,ホタルブクロはキキョウ科,
ジキタリスはゴマノハグサ科と科が異なる。
草全体に毒物ジキトキシンを含有する毒草であるが,
このジキトキシンは心臓病の特効薬としても使われる。
よく言われる事であるが,毒と薬は使い方次第なのである。

花は下から上へ順に咲き上がり,花茎が1m以上になるものもあり,
花色は赤紫と白が多いが,褐色,黄色などの色もある。
花の中にある無数の斑点が印象的であり,少し不気味さを感させる。
英語名fox gloveからキツネノテブクロの別名がある。

十字架に未来の誓いジキタリス
十字架に少女の願いジキタリス
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蛍袋(ホタルブクロ)

2009-06-25 23:19:42 | Weblog




今年も,金木犀の下に蛍袋の花が咲いた。
植えたわけではなく,また,世話をするわけでもないのだが,
いつ頃からか,毎年6月になると花が咲く。
今年は,昨年より一段と増え,20本ほどの草が
それぞれ5,6個の花を付けていた(6月6日)。

蛍袋(ホタルブクロ)キキョウ科の多年草,
英語名bell flowerの名が表すように釣り鐘状の花を複数つける。
基本的には山野草であるが,栽培もされている。
花色は赤紫,ピンク,白を見る。
自生のものは,関東は赤紫,関西は白が多いとの記載があるが,
我が家に咲いているのは白,若干ピンクのかかっている白である。

蛍袋の名は花の中に子供がホタルを入れて,遊んだところからといわれている。
なるほど,花の中のホタルの光りが透き通って見え,
ちょうちんのようで,遊びとしても,おもしろいかも知れない。
また,雨に濡れると,花がろう紙のようになり水をはじき,
透けて見えるのもおもしろい。

雨上がり蛍袋のうす光り

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6月の向日葵(ひまわり)

2009-06-23 22:47:06 | Weblog
向日葵

 名不明

今年の梅雨は雨が少ないとの予測であったが,
その予測どおり,雨の日は続かず,暑い日が多いこの6月である。
そして,はやくも向日葵が咲いているのを見つけた(6/14)。
早咲きの種類なのか,温暖化の影響なのか,とにかく早い。
写真背景のピンク色は咲き始めて間もない立葵の花。

写真下は向日葵のすぐそば,同日に見つけた黄色の大輪花。
草の生い茂る野原の中,大きな花を複数つけていた。
花は径10cmほど,葉は濃緑色の細葉である。
昔,よく見たような気がする花であるが,
名前が分からない。
多分,舌状花からキク科の花と思われるのだが。

6月のはや向日葵に雨のやむ 
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金糸梅と美容柳(未央柳)

2009-06-22 22:42:57 | Weblog
ピペリカム・ヒドコード

 ピペリカム・ヒドコード

 金糸梅

 美容柳

6月の声とともに,公園,街路に,
黄金色,長いオシベが美しい美容柳(ビヨウヤナギ)が咲き出す。
美容柳は中国原産,オトギリソウ科オトギリソウ属の低灌木,花期は6~7月。
別名に未央柳(ビョウヤナギ),美女柳(ビジョヤナギ)がある。
いずれも尾に柳がつく。
葉が柳に似ているからのようである。
中国ではこの花を金糸桃と呼ぶ。

同じく6月~7月,似た感じの黄金色の花を目にする。
同じく灌木の花,金糸梅(キンシバイ)である。
こちらも中国原産,オトギリソウ科オトギリソウ属の低灌木。
多分,中国でも金糸梅と呼ばれる。
両者は灌木に黄色の花がたくさんつくこと,
葉の色形,大きさ,木全体の様子がよく似ている。
遠くから離れて見ると,区別が難しく,同じ植物に思える。
しかし,近づいて見れば花びらの形,オシベの長さが違う,すぐに区別が付く。

金糸梅については,花を大きめにし,形を少し変えた
ピペリカム・ヒドコードと呼ばれる園芸品種をよく見る。
花もヒドコードが黄色のサザンカ,金糸梅が黄色のツバキのように見える。

公園の猫の抜け穴金糸梅
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山紫陽花・額紫陽花

2009-06-21 16:48:05 | Weblog






梅雨入りとともにアジサイ(紫陽花)が,様々な色を見せてくれている。
紫陽花には額型と手鞠型があり,手鞠型ものを紫陽花(アジサイ),
額型のものを額紫陽花(ガクアジサイ)と呼ぶようである。
写真上は近くの山(川崎市読売ランド)
に見つけた山紫陽花(ヤマアジサイ),自生していたものである(6月14日)。
山紫陽花は額型の紫陽花であるが,一般に額紫陽花と呼ばれるものに比べ,
小型で葉に光沢がないのが特徴であり,
山紫陽花と区別して扱われてもいる。
自生種は関東,東海地方は本花,装飾花ともに白色,
関西以西では青やピンクの花というが,
山紫陽花も園芸種が出回っており,関東でもピンクのものもよく見る。
写真下は近くの公園,道路端に植栽された額紫陽花,
いろいろな色が咲いていた(6月7日)。

額紫陽花の花の中心部に密集している小花が本花(両性花)であり,
それを取り囲むように咲いている花弁と思える部分は装飾花,萼である。
その装飾花が額縁の額のように見えるので「額の花」の名がある。
この本花がすべて装飾花に変化したものが紫陽花である。
すなわち紫陽花は額紫陽花の進化種,改良種といえる。
紫陽花,額紫陽花ともにユキノシタ科アジサイ属。

近くの親水公園に,毎年6月の初,中旬,ホタルが放される。
日曜日の夕暮れ,家族で見物に出かけてみた。
そこにもたくさんの額紫陽花が咲き始めていた。

人集うホタルの夕や額の花


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立葵(たちあおい)

2009-06-20 22:35:36 | Weblog
立葵

 色々の立葵,手前に銭葵も



中国原産,日本には古くに薬草として渡来,
平安時代は唐葵と呼ばれていたが,江戸時代に立葵と言われる。
ハイビスカス,芙蓉などと同じく,アオイ科の多年草,
茎が真っ直ぐに伸び,2mほどに成長し,
5月下旬から夏にかけて,径10cmほどの大輪花を茎にそって穂状につける。
深紅,赤,桃,赤紫,白など多くの花色があり,
人が立っているように真っ直な姿から立葵,
昨日の掲載した銭葵よりかなり背が高い。

昨日,銭葵から,銭形平次と水戸黄門を連想すると書いたが,
「この葵の紋所が目に入らぬか,控え,控え」でおなじみの徳川家の葵紋は,
残念ながら,この立葵,銭葵などのアオイ科植物のものではない。
双葉葵というウマノスズクサ科の多年生蔓草の葉の図案化である。
双葉葵の葉を円形に3つ並べ,三つ葉葵としたのが,
水戸黄門の金色の印籠に輝く徳川の家紋である。
もともとは,葵紋は京都の賀茂(鴨)神社の紋である。
従って,賀茂(鴨)神社のお祭り,
葵祭の葵はウマノスズクサ科の双葉葵が由来になる。

紅と白垣根の先の立葵
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