行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

酔蝶花(クレオメ)

2008-08-31 21:00:44 | Weblog
クレオメ(酔蝶花)

土,日の暇がある時を見つけ,近所の公園,野原,住宅街を徘徊して,
目に付いた花,野草の写真を撮っている.
他人の庭の中を撮るのも憚られるので,
住宅街では垣根,門の外にあるものを見つけてはシャツターを切っている.
名前のわからない花が多いが,
写真を見ながらそれを調べるのも楽しみの一つである.

写真の花もそんな中の一つ,買い物帰りの小雨の中で撮ったもの,
クレオメという名の南米原産の一年草である.
西洋風蝶草の和名がある.
開花は7月~9月,草丈は1m程度になる.
草の頂点にたくさんの花を付け,オシベ,メシベが異常に長い.
長い糸のような蕊の先に雨が水玉となっている.
蕾の頃がピンク,花が開くと白となる.
色が変化し,白,赤と混じって咲いているところに趣があり,
酔芙蓉と同じ発想で,酔蝶花とも呼ばれる.

雨上がり 蕊に水玉 酔蝶花   雨上がり 子猫あらわれ 酔蝶花
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紫御殿(ムラサキゴテン)

2008-08-30 21:24:24 | Weblog
紫御殿(ムラサキゴテン)

紫の肉厚の葉,紫の茎に小さな薄紫の花,夏になると毎年どこかで眼にしていた.
10年前博多に居た時,5年前大阪に居た時
そして祇園祭を見に京都を歩いた時も,
葉が変わっていること,その葉に花がちょんとついていることで,
いつも気になり,記憶に残っていた.
肉厚の葉またその形状から,多分サボテンの仲間だろうと思っていた.

草の名はそのままムラサキゴテン(紫御殿),
サボテンの仲間ではなく,ツユクサ科ムラサキツユクサ属の植物である.
メキシコ原産の多年草で花期は6月~11月と長い.
別名もパープルハート,セトクレアセアと「むらさき」で統一されている.

すべてが紫の植物,植物にとって絶対必要な光合成はどうなっているのだろう.
光合成はクロロフィル(葉緑素)という緑の色素によってなされる,
植物のエネルギー生産機能である.
光合成がなければ植物は成長もしない,花も咲かない.
紫の葉で光合成ができるのか,そんなことが気になり,ちょっと調べてみた.
ペーパークロマトグラフィーという手段でムラサキゴテンの葉の色素を
調べている実験がネット上で紹介されていた.
(生物実験室 その11 葉はなぜ緑色? 葉の色素の化学)

クロマトグラフィーとはものを分離する技術であり,
ペーパークロマトグラフィーはその中で最も簡単な装置,仕組みだが,
色素の分離などに適した方法である.
実験はムラサキゴテンの葉の色素を抽出して,
ペーパークロマトグラフィーを行い,色素の分離を試みている.
すると,紫に見える葉の中にもクロロフィルと
カロチン(黄色の色素)が存在しており,
そして,紫の色素であるアントシアニンがさらに多く含まれている.

生物学的にはなぜ紫の葉になったかはよく分からないが,
きれいであり,興味を引き,珍重される存在には違いない.

 古都の夏むらさきずくめの草の花   祇園祭にむらさきの草ありき
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鶏頭の花

2008-08-29 23:21:53 | Weblog
ケイトウ 

花が鶏の鶏冠(とさか)に似ているところから鶏頭とつけられた.
別名,鶏冠花(けいかんか).
ひゆ科の1年草,熱帯アジア産.8月~11月が花期.
小さな花が集合して鶏冠に見える花房を形成している.
花色は赤が多いが,ピンク,オレンジもある.

正岡子規の俳句に「鶏頭の十四五本もありぬべし」というのがある.
この句の是非,解釈,評価に関して,大家といわれる歌人の間でも大きく異なり,
いまでもいろいろ論議がなされている.
私にはよく分からないが,十四五本という数値,
「ありぬべし」という推定の断定というか,その言葉がミステリーの要素らしい.

写真はまさに十数本の赤の鶏頭が並んで咲いていた.
それを縦列から一番前にピントをあわせ,撮ってみたものである.
そのとき思った.これが七,八本だとちょっともの足りない,
二十本だと赤の鶏頭は重すぎる.やはり十四五本がちょうど良い.
子規の句は,そんな単純なものではないようであるが,
こう単純に考えるのもありかも知れない.

鶏冠は形状も,質感も不気味で,気持ち悪く,私は好きではない.
そもそも,鳥全般にいえるが,部分,部分をよく見ると,
あまり気持ちよいものではない.
 
 鶏冠(とさか)触れる気で触りし鶏頭花
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万寿菊夏バテ知らずいつも花

2008-08-28 22:58:53 | Weblog
マリーゴールド

変な天気が続いている.今日も各地で局地的な豪雨があったようである.
多摩地方もいま雷が盛んに鳴っており,大雨注意報が出された.
洪水による被害も心配だが,
日照不足と低温による稲,果実への影響も心配である.

写真はおなじみのマリーゴールド(アフリカン種).
とても丈夫で育て易い花である.
我が家も苗を買ったり,種を蒔いたりして,
毎年夏の花がないときに花を見せてくれている.
5月ごろから咲き続け,この暑い夏でも毎日花を見せている.
他の花が暑さに萎むときも,同じように咲き続ける.
また,根から出る成分に土壌線虫を抑制する力があり,
トマト,ナスなどの株間に植えることで病害対策の効果がある.

メキシコ原産だが,なぜかアフリカン種とフレンチ種がある.
それぞれアフリカ,フランスに渡り改良されたことによる.
アフリカン種は背丈が高く,30cm以上になる.
フレンチ種はあまり大きくならなず,鉢植えなど利用範囲が広い.
花色はゴールドの名が示すように,黄色,橙およびそれらの混色であり,
一重もあるが八重咲きが多い.
群植がよりきれいであり,一面に咲くと見事である.
花が長く咲き続けるところから,千寿菊,万寿菊の別名があり,
孔雀が羽根を広げているところに,葉の様子が似ているところから,
孔雀草の名もある.

 万寿菊夏バテ知らずいつも花

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桔梗や古い木箱の鉢に咲き

2008-08-27 22:25:50 | Weblog
桔梗(キキョウ)



古くから日本人に親しまれている花である.
万葉集の中でも,秋の七草として詠まれ,
江戸時代には特に好まれたようであり,
家紋あるいは桔梗の間などと部屋の名称に使われ,今日に至っている.

根(桔梗根)はサポニンを多く含み,
去痰,鎮咳,解熱などを効能とする生薬になる.
日本,朝鮮半島,中国北部などに自生している.
また,園芸用にも広く栽培されている.
花は紫が多いが,白い花もあるようである.
蕾の形がおもしろく,紙風船のように膨らんでいる.
それがはじけるように開き花となる.
「桔梗の花咲くときポンと言いそうな」加賀千代女の俳句がある.

7月の中頃である.名古屋に行った時のことである.
名古屋から30分程電車を乗り,目的場所に着いたが,
時間的余裕があったので,遠回りをして田舎道を歩いてみた.
そこで,傾きかけ,廃家かと思われるような家の小さな庭に,
なにかの木箱を鉢代わりにして,桔梗が植えられ,たくさんの花が咲いていた.
なにか古き日本の原風景を見たような気もした.

写真は,8月上旬,家の近くで撮影したものである.

 桔梗(きちこう)や古い木箱の鉢に咲き    桔梗や紙風船に未来あり
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向日葵(ひまわり)に思う

2008-08-26 23:35:09 | Weblog
向日葵の花(シロタエヒマワリ)

東京はこのところ,8月とは思えない涼しさである.
追,先日までは暑いのはとてもかなわないと思っていたが,
夏にこう涼しさが続くとなにかさびしさ,物足りなさを感じる.
まあ,かってといえばかってなものである.

夏の花といえば,まず,向日葵が思い浮かぶ.
大空に伸びる黄色の大きな花,焼けるような太陽,
青い空,白い雲,すべてが夏という感じ,高揚感がある.
8月20日のgooブログ「須玉日記」
(http://blog.goo.ne.jp/s091359/e/e5c58b63358e6a7a30a2fcef178a2b0d)
に掲載された山梨明野町のひまわり畑のひまわり,
写真とてもすばらしく,思わず見とれてしまった.
畑一面に咲く,一群のひまわりの見事さが伝わってくる.

小学生の2,3年の頃である.
当時住居だったアパートの空き地にひまわりの種を蒔いた.
日当たりのよい場所だったのであろう.
すくすくと芽が伸び,夏休みには草丈が自分の身長をはるかに超え,
やがて大輪の花がいくつも咲いた.
それから2,3年は,そこにひまわりが咲いていた記憶がある.
そして,私は種を蒔いて植物を育てるすべを覚えた.
翌年は,朝顔,百日草,コスモスなどの花に挑戦していた.
その頃はひまわりというと草丈が2m近くになり,
大きな花をつけるものだけと思っていた.
いまは一口にひまわりといっても園芸用に開発されたのであろう.
たくさんの種類があるようである.

写真の花は白妙向日葵(しろたえひまわり)という種類.
8月24日に近所で撮影.
草丈は1.5m~1.7m,花は直径15cmぐらいであったであろう.
葉が白い毛に覆われ白ぼく見えるので白妙である.


 金色にひまわりの咲きどこまでも
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衣笠菊(キヌガサギク)

2008-08-25 19:57:35 | Weblog
衣笠菊(キヌガサギク)

今日も,菊に似た黄色の花である.
昨日掲載したキクイモモドキに似ている.
昨日のキクイモモドキも衣笠菊かなとも思っていた.
黄色の菊に似た花はたくさんあり,同じ植物でも花の形などは,
多少変化しているものもあり,とにかく判別が難しい.

写真はお盆に島根に行った時,道路脇に咲いていたもの.
多分,衣笠菊(キヌガサギク)と思われる.
衣笠菊(キヌガサギク)は高さ40~70cm,花床が黒く,
飛び出しているのが特徴であるという.

キク科ハンゴンソウ属の花であり,
反魂草(ハンゴンソウ)の仲間である.
茎,葉に硬い毛があるところから正式名がアラゲハンゴンソウである.
衣笠菊が別名となる.
ハンゴンソウ属の花には反魂草の他,
大反魂草(オオハンゴンソウ)があり,やはり黄色の花を咲かせ,
ほぼ野生化しており,高さが2mにもなる.

 線路跡衣笠菊の並び咲く
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キクイモモドキ(菊芋擬)

2008-08-24 22:08:54 | Weblog
キクイモモドキ(菊芋擬)

夏になると毎年黄色の菊に似た花が咲く場所がある.
向日葵を小型にしたよう花であるが,どうも多年草のようである.
向日葵ではない.花は菊に似ている.しかし葉がぜんぜん違う.菊でもない.
今年も7月下旬から咲いている.
夏に咲く花であるが,向日葵のような,陽気さ,明るさは感じない.
日陰,北側でも咲きそうな気がする.
しかし花はきれいで捨てがたい,また長い間咲き続けるのもよい.

何という花なのか,分からずにいた.
写真の花がそれである.
今日は一日雨,気温は9月下旬に相当するほど涼しい.
図書館で借りてきた花の本を眺めていると,
秋に咲く花とあるが,キクイモに似ている.
キクイモに似ている花として,
イヌキクイモとキクイモモドキという花があることを知る.
キクイモ,イヌキクイモは草丈が1m~2mになり,花の時期も秋である.

花の時期,草丈,花の感じなどから多分キクイモモドキであると考える.
これはキクイモのように塊茎にイモは作らない.
原産は北アメリカ,これも帰化植物,
明治中頃に渡来したキク科キクイモモドキ属の多年草.
高さ70cm程度,ヒメヒマワリ,ヘリオブシスという別名がある.

 夏の雨幾多の草を生かしけり
 
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「まりもの花」

2008-08-23 21:39:29 | Weblog
昨日,今日とすっかり涼しくなりました.
肌寒さを感じるくらいです.
確実に秋に向かって時は流れています.

先ほどまで,どこかの花火の音がしていました.
小雨も降り,雲も厚く,音が雲ではね返され,
共鳴するのか一瞬雷がなっているのかと勘違いしてしまいました.
楽しみにして,浴衣を用意した人もいるでしょう.
少し寒いかもしれません.
花火はやはり夏の暑さ,晴れの天気がいいですね.

写真の花,なんという名のか知りません.はじめて見ました.
「まりもの花」とかってに命名してみました.

里山の農家前の道端に咲いていたものです.
花の盛りは少しすぎているのでしょう.
咲き残った黄褐色の花とともに,
直径2,3cmの球状の実,種?らしきものが,たくさんついています.
とてもおもしろい景色です.

よく見ると,黄褐色の舌状花の花片が何枚か落ちかかっている花があります.
そして球状の正体がその中に見えます.
花片が落ちると花片の中心であった花床が成長してできた実が,
その球状物質の正体だとよく分かります.
球状物質がたくさんの「毬藻」のように見えました.




 里山にカメラ片手に秋探し
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萩と蝶

2008-08-22 22:39:26 | Weblog
萩と蝶

萩,秋の七草の一つ.マメ科ハギ属の花
野に見る多くはヤマハギということであり,写真もヤマハギの花と思われる.
昨日掲載したミソハギのそばに咲いていた.
そこに紋白蝶がひらひら舞い,留まった.

花札にもあり,古くから日本人に親しまれている植物である.
秋の七草の一つ,秋にくさかんむりが萩という字なので,
秋の花かと思っていたが,花は7月ごろから10月ごろまで咲く.
萩は花もそうだが,きれいな楕円形の三つ葉が魅力的である.
着物,花札などのデザインも葉が強調されている.
花は紫が多く,形は蝶に似ている.

 紫蝶花(シチョウカ)に白蝶とまる夏の雲
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