行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

木瓜(ボケ)の花

2009-10-31 22:17:53 | Weblog


木瓜(ボケ)の花

木瓜は瓜の字を持つが,バラ科の落葉低木,
同じバラ科の梅や桜より少し大きな花がふつう春に咲く。
秋咲き種もあり,写真は10月18日撮影の秋咲きの木瓜。
白と緋の絞り花がきれいに咲いていた。
瓜のような実をつけるので木瓜の字があてられており,
この秋咲き種を寒木瓜とも呼ぶようである。

過去人の面影みえる秋の木瓜
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の野芥子(アキノノゲシ)

2009-10-30 22:09:52 | Weblog

 秋の野芥子

いわゆる雑草の花であるが,
ほぼ白に近い淡黄色の花色は珍しく,花形もよい。
草丈など少し改良すれば,
落ち着いた園芸用の花として需要があるかもしれない。
そんなことも思わせる秋の野芥子(アキノノゲシ)は
キク科アキノノゲシ属の一年生草本,
少しの悲しさ,さびしさを漂わせ,夕日がよく似合う野の花である。
稲作とともに日本に渡来した古い帰化植物,
日本各地の荒れ地や河原などの日当たりのよい場所に生育する。
春に咲くノゲシ(黄色の花)に似ており,
秋に咲くのでアキノノゲシの名がある。

 秋野芥子の紅に染まりし夕日かな
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

烏瓜(カラスウリ)

2009-10-29 22:37:47 | Weblog


木瓜(ボケ)は瓜の字があってもバラ科であるが,
烏瓜(カラスウリ)は正真正銘の瓜(ウリ)科カラスウリ属,
林や山にあり,木や草にからみついて自生している蔓性の多年生草本である。
雌雄異株であり,それぞれ雌花,雄花を咲かせる。
花は雌花,雄花とも夏の夕暮れから夜に開花し,翌朝には萎む。
白色5弁の花の縁部から無数の白いヒモ状の組織が伸び,
7~10cm程度の網,レース状を形成するという。
神秘的で美しい花とのことであるので,
今年は是非見たいと思っていたがついに見られず,
いつの間に果実を見る季節になってしまった。
野の草であるが,最近はインテリア用として栽培されており,
これを販売している農家もあるようである。

写真下は蕎麦屋の入り口に飾りとして使われていたカラスウリ,
上はワイヤーロープに絡まり実をつけていたカラスウリ,
老眼のせいで,カメラのホワイトバランス,
晴天と電球を違えて設定し,撮ったようであり,
全体に青味が強く写っている。
そのせいで,カラスウリの朱色が強調されて見える。
これはこれでおもしろいかもと自己納得してみる。

大空やぶらりぶらりと烏瓜
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

掃溜菊(ハキダメギク)

2009-10-28 22:37:00 | Weblog



掃溜菊(ハキダメギク),気の毒な名を持つ植物としてよく語られる
熱帯アメリカ原産のキク科の一年草である。
牧野富太郎博士が東京世田谷のごみ溜めに生えているのを見つけ,
その名をつけたといわれている。
畑地など比較的肥沃な土地によく見られる雑草で,
夏から秋遅くまで,径5~6mm,先端が3裂し,
短い5弁の白い舌状花を咲かせる。

写真上は秋も深まった10月18日,畑の畦地,
下は夏の終りの9月初旬,街路樹下に見つけたハキダメギク,
花はほぼ同じで,上記の特徴を備えているが,
葉の色が異なり,見た目の印象がかなり違う。
上のものは黄緑色で,柔らかそうに感じる。
下のものは濃緑色で,葉も厚く,繊毛も剛に思える。
葉だけみると異なる植物のようでもある。
育った季節のせいだろうか,生育している場所のせいだろうか。

 季節なき草の花にも秋は過ぐ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カナムグラandテッセン

2009-10-27 22:17:05 | Weblog
鉄葎(雌花)

 鉄葎(雄花)

 鉄線

「八重葎しげれる宿の寂しきに人こそ見えぬ秋は来にけり」
百人一首にもある恵慶法師の有名な歌ですが,ここに登場する八重葎をはじめ,
和歌に歌われている葎(むぐら)の多くはこのカナムグラを指すとのことである。
八重葎という草もあるが,秋には枯れてしまいこの歌にはそぐわない。
八重は複雑に重なり茂るという意味で用いられているそうである。
野に蔓延り,嫌われ者の厄介な雑草カナムグラだが,
古くから日本人に親しまれているのである。
カナムグラは雌雄異株の植物で,
雌花をつける雌株と雄花をつける雄株があり,
また,アサ科カラハナソウ属,
ビールに使用されるホップと親戚,同科同属の関係にある。
そういわれれば,雌花はホップによく似ている。

初夏から秋にかけ,紫などの6弁花を咲かせるクレマチスの仲間テッセン,
カナムグラはアサ科,テッセンはキンポウゲ科であるが,
この2つの植物の共通点,なんだか分かりますか?

カナムグラは「鉄葎」,テッセンは「鉄線」と書き,
両方とも植物には珍しく「鉄」の字を名前に持つのである。
両者とも蔓を持ち,その蔓が鉄のように頑丈で強く,
なかなか引きちぎれないところから鉄の字が名に付されている。

写真上は鉄葎の雌花,中は雄花と思われる。
いずれもこの10月の撮影,
鉄葎だけでは色彩的に寂しいので,
鉄つながりで,8月に撮った鉄線も載せてみる。

 あるじ見ぬ孤高の家や葎咲く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蓬(ヨモギ)の花

2009-10-26 22:25:44 | Weblog
 蓬の花


写真は春の若葉が草餅や草団子に使われ,
おひたしや天ぷらとしても食されるあの蓬(ヨモギ)の花である。
春の蓬から大きく成長し,生い茂った秋の蓬には春の面影は薄く,
野,道端のあちらこちらに9月~10月花を咲かせるが,
蓬の花となかなか気づきづらい。
蓬はキク科の多年草であるが,キク科には珍しい風媒花であり,
昆虫を集めるべき,きれいな花を咲かせる必要もなく,
写真のような小さく地味な花になったと思われる。
また,風媒花のゆえ,花粉症の原因にもなっているようである。

昨年の春,体長が悪く,食欲がなかったとき,
匂いにつられ,公園の店で食べた草団子がおいしく,
久しぶりに食欲を感じたことを思い出す。
気候もよくなり,窓を開けて夕食の支度をしているのであろう。
休日の夕暮れ,散歩をしていると家々の窓からよい匂いがしてきた。

窓々にシチューのにおい秋の暮
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イヌホウズキ

2009-10-24 21:29:28 | Weblog
イヌホウズキの実

ワルナスビ


上の写真,葉がホウズキに似ているのでしょうか,
イヌホウズキという名のナス科ナス属の一年生草本,
空地,道端などによく見られるいわゆる雑草です。
花は径6~7mm,一目でナス科のものと分かる小さなものです。
実は最初は青く,次第に黒い実となります(写真中)。
しかし,ホウズキに似ているとは思えません。

植物につくイヌは否(イナ)が原点とのことですので,
もともとは,似ているけどそうではないという意味が主だったと思われますが,
それが変じて,だんだん約に立たないという意味が主になっていったようです。
イヌタデ,イヌビエ,イヌザンショウなどがその例でしょうか。

イヌホウズキにはバカナスという別名もあります。
これも約に立たないと意味でのばかと思われます。
ナス科の雑草には他にワルナスビ(オニナスビ)というのがあります(写真下)。
駆除が難しいのでしょう,いかにも憎々さを表した名です。

無駄なこと繰り返しては秋も過ぐ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

独活(ウド)の花

2009-10-23 23:22:16 | Weblog


ウドは,
ウコギ科の多年草,春の新芽は山菜として食べられるが,
夏には2mにも成長する,そうなると食べられもせず,
また,茎は弱く,なんの利用価値もないところから,
大きいだけで,役に立たないものを「うどの大木」と例えられる。
漢字は独活と書き,
クイズ番組などにときどき読み方が出題されているのを見る。
8~9月,分岐した茎の先の球状花序に白い花をつけ,
ソフトボールからバレーボール程の丸い一かたまりの花を形成する。

写真は花というより,花が終り,実になろうとしているウド,
中心から花茎が全方向に放射上に伸び,美しい幾何模様になっている。
花火を連想するし,遊園地の乗り物にもありそうな形である。

全方向観覧車ぞ独活の花
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小栴檀草と蝶たち

2009-10-22 20:44:58 | Weblog
ツマグロヒョウモン♂,紋白蝶もいる

 ツマグロヒョウモン♀


住宅街の空地,小栴檀草(コセンダングサ)が群生して咲き,
タテハチョウ,モンシロチョウ,キチョウ,シジミチョウなどたくさんの蝶が
花から花へと飛び回っていた(10/3)。
コセンダングサは黄色の頭花だけで,舌状花のない小さな花だが,
蜜が多いのだろう,昆虫がたくさん集まってきている。

コセンダングサはキク科センダングサ属の一年草本,
熱帯アメリカからの帰化植物で,
野原,河原,道端などに生えるいわゆる雑草である。
葉が栴檀に似るのでこの名が付けられ,
種実は先端に棘を持ち,衣服などや動物の体につき運ばれ,繁殖する。
小さい頃,草藪で遊んで家に帰るとこの草の実が衣服のあちらこちらに付いており,
取り払うのに苦労したことを思い出す。

写真はコセンダングサの花にとまる
褄黒豹紋(ツマグロヒョウモン)のオス(上)とメス(下),
この蝶は雌雄で羽根の色模様が異なるタテハ蝶である。

老蝶の緩やかに舞い秋野原
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋景色

2009-10-20 23:26:30 | Weblog



自宅(東京稲城市)近く,まだ山里の風情が感じられる一角がある。
棚田に近い田んぼで刈り入れが終り,
たくさんの稲が天日干しされていた(写真上10/18)。
この稲を干す,稲架を稲木,稲城ともいうそうであり,
昔は,この辺の至るところがこのような景色であったと想像する。
稲城の地名の由来はよく分からないらしいが,
こんなところが名の由来なのかも知れないとふと思う。
なにか,セピア色のなつかしさを覚える秋の景色である。

写真下,これも自宅付近,同日の10/18,
街路樹がすっかり秋模様に変っていた。

 赤とんぼ空に動かず稲架(はざ)の上
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする