行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

稲の花,オモダカの花

2012-08-31 22:04:49 | 花,植物


6月中ごろと遅い田植が行なわれた近所の稲に
8月も中旬を過ぎ,穂が出始め,そこに花が咲いたようです。
小さな稲の花を見ようと田んぼに近づくと,
稲茎にうずもれて,シュウカイドウに似た白い花を見つけました。


オモダカ(面高)の花のようです。
ウリカワというよく似た花をつける
やはり水田の雑草花がありますが,
特徴のある葉がオモダカのものです。


「芽が出る」ということで,
その塊茎を正月のおせちに使うクワイはオモダカ科の植物,
オモダカから派生した変種だそうです。
しかし,オモダカの塊茎は小さくて食べることはしないようです。




稲の花も撮ってみました。
でたばかりの穂にこんな小さな花が咲きます。
小さく飛び出ている白い花が雄蕊,
雌蕊はその下に隠れてあるようです。

思い出は遠き日のこと稲の花
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高砂百合に新鉄砲百合

2012-08-30 23:24:59 | 花,植物

あちらこちらの道路脇の植え込みの中,
白百合が少し涼しさを加えた夕風に
その大輪の花を揺らしていました。


(花筒に紅色の斑,高砂百合)
これらの百合,もともとは台湾の山地に自生している高砂百合と
その高砂百合と日本の南西諸島に自生する鉄砲百合が
交雑したとされる新鉄砲百合の混生群のようです。
高砂百合は繁殖力が強く,球根のほか,種でも繁殖します。
細葉鉄砲百合ともいわれ,鉄砲百合に比べ,
背が高く,細葉なのが特徴です。
しかし,花の筒の部分に紅い縞筋が目立ち,
白百合というには中途半端,純白さに欠けます。


(新鉄砲百合)
鉄砲百合は花の時期が6月ごろと高砂百合より早く,
花の姿形は高砂百合によく似ていますが,
紅い縞筋はなく,純白の花を咲かせます。
新鉄砲百合は高砂百合の特徴がより強く出たと思われ,
繁殖力が強く,背が高く,細葉,花の時期も8月です。
しかし,花は紅い縞筋が消え,鉄砲百合の特徴を引き継いでいます。




したがって,この混生群,姿はほぼ同じであり,
花の筒の部分に紅い縞筋があるのが高砂百合,
紅い縞筋がなく,真っ白なのが新鉄砲百合ということになります。
しかし,実際は新鉄砲百合と高砂百合がさらに交雑するなどがあり,
この紅い縞筋部分,色が薄いもの,縞が小さいものなど,
バリエーションがたくさん見られます。

夏の夜野々の白百合咲きつくす
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

宴の後

2012-08-29 23:11:40 | 昆虫

藪の中をあちらこちらにとまっては
またふらふらと飛ぶ蝶がいました。
近づいてみると外来の蝶アカボシゴマダラです。
このアカボシゴマダラを5,6月にみたときは春型,
後翅に名の由来である赤星が欠如したものでした(6/17参照)。
これは,きれいに赤星がある夏型のアカボシゴマダラです。
同じアカボシゴマダラでも様子がずいぶんと違うものです。
しかし,その赤星付近の翅に傷みがみられます。
激暑を生き抜き,命がもうまもなく終わりに近づいているのかも知れません。


蝶がとまった藪の中の木の葉と草の葉,
どの葉も黒い緑色に変わっています。
新緑のころとはずいぶん違います。
そして,よくみるとその葉も虫に喰われ,蜘蛛の巣が張り,
すっかり晩夏の装いです。
盛りが終わる,世の常ですが,
月日の速さがそう感じさせるのか,
なにかさびしさも覚える夏の終わりです。


夏休みの最後の土曜日(8/25),
例年のように地域の手作り祭りが開催されていました。
子供たちもあっという間に過ぎてしまった
残り少ない夏休みの思い出を積み重ねているようす。


その祭り会場のすぐ横の噴水池です。
夜になり,噴水はとまっていますが,
中高校生のカップルでしょうか,
祭りのにぎわいから離れ,
そして夏を惜しみ,夏の思い出を作るかのように
二人で花火を楽しんでいました。

 
夏休みの間,連日のように,
子供たちのサッカーなどに使われている運動場,
祭りの翌日の日曜日も整備が行なわれ,乾燥を防ぐため放水が行われていました。
そして,その放水に,一瞬ですがきれいな虹が出ました。
虹も花火もとてもきれいですが,一瞬のもの,
だからこそ,心に残るのかも知れません。

我が家にもその金土日に
やっとハイハイができるようになった孫がやってきました。
その笑顔,泣き顔,懸命にハイハイする姿に
家全体が笑い声と歓声,活気にみなぎり,包まれました。
日常に戻った今,束の間の宴の日々に思えます。

よちよちの孫に猛暑のなかりけり

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キジ・ツバメ・カルガモ家族

2012-08-28 23:46:14 | 

6月16日に紹介した雉のカップル,
東京の多摩ニュータウンの一角,
住宅地と道路に囲まれたわずかな草野に新居を構えました。
その雉のカップルに雛が誕生したようです。
遠くからの写真,しかもうしろ姿になってしまいましたが,
新しい住宅地のすぐ横で,
母親と餌を探している二羽の若鳥の姿がありました(8/18)。
同じような体色の母鳥と若鳥です。


雉の抱卵は23~25日,6月の中ごろ卵を産んだとして,
生まれてから1月ちょっとの若鳥ということになります。
雉の雛は成長が早いといわれますが,
うしろ姿を見るとずいぶんと大きくなっています。
雉は卵を6~12個ぐらい生むようですが,
天敵などに襲われて,成長するのは2,3羽だそうです。
がんばって早く成鳥になって欲しいものです。


一週間後(8/26),再びその場所に寄ってみました。
残念ながら若鳥の姿は見られませんでしたが,
父鳥が姿を現していました。
この時期の雉の雄,春の繁殖期に比べると毛色がかなり落ちています。
5月ごろの鮮やかさが見られません。


車庫と思われる建物にツバメが飛び込んでいきました。
覗いてみると,壁横に設けられたネットの上に,
ツバメが5匹ずらっと並んでとまっていました。
雛も大きくなり,どれが親でどれが子かよく分かりませんが,
ツバメの家族です。
ツバメの雛は巣立ちしてからもしばらくは
親と一緒に生活して親から餌をもらって暮します。


これはカルガモの家族,
6月5日掲載のカルガモの子11羽のように,
小さかった雛もすっかり大きくなりました(8/18撮る)。
体色も親とすっかり同じとなったようです。
真ん中の少し大きく,一匹だけ後向きになっているのが親鳥と思われます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蜻蛉6 夏の終わり

2012-08-27 21:18:17 | 昆虫
8月もあとわずかとなりました。
日中の日差しはまだまだ夏そのものですが,
朝晩はだいぶ過ごしやすくなってきたように感じます。


昨日のヤブヤンマと同じ,城山公園の道端にある小さな水たまり,
シオカラトンボとオオシオカラトンボが入り混じり,
あわせて,十数匹の蜻蛉が水の上で乱舞し,
水の中の折枝にとまることを繰り返していました。


見ていると,その中からカップルが誕生しているようです。
つがい蜻蛉が3組ほど水溜りの周りを飛び回っています。
雄の数が多く,眼につきませんでしたが,
雌蜻蛉もいたようです。
しかし,雌の数は少なく,雄による奪い合いが行なわれています。
体当たりしたり,追っかけたり,
ところどころで激しい動き,見ていてあきません。


写真は上二つはシオカラトンボのつがい,
雄の複眼が青緑,雌は緑色,きれいな眼です。
蜻蛉の複眼に少しはまってしまったようです。


こちらはオオシオカラトンボのカップルです。
シオカラとオオシオカラの混合集団ですが,
ちゃんと間違えず同類とカップルになるようです。
かなり似ているこの2種,
蜻蛉はどうやって識別しているのでしょうか。
やはり複眼なのでしょうか,
オオシオカラの複眼,雄は黒,雌は茶色です。


雌のオオシオカラトンボ,望遠で撮れました。
シオカラトンボの雌(ムギワラトンボ)とはかなり違います。


離れてはまたすぐつるむ蜻蛉かな
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蜻蛉5 ヤブヤンマの産卵

2012-08-26 21:50:40 | 昆虫

城山公園の道端にある小さな水たまり,
たくさんのシオカラトンボが飛び回っていました(8/19)。
中に1匹オニヤンマに似た蜻蛉が混じっています。
そして,その蜻蛉,水溜りの延長上の湿った地面にとまりました。


近づいてみると尻尾を土の中に差し込んでいます。
蜻蛉の産卵は水の中に尻尾をチョンチョンと落とす姿をよくみますが,
これも産卵の姿でしょうか。
あらためてみると複眼が緑色でなくエメラルドブルーです。
調べてみると,ヤブヤンマがこんな場所でこんな風に産卵し,
雄の複眼はブルー,雌は緑色ですが,
老熟すると青色になると書かれています。
これはヤブヤンマ(当然雌)のようです。 


このヤブヤンマ,日中はほとんど活動することなく,
薄暗い林の中や藪の木の枝にぶら下がり静止しており,
早朝や夕方に空高く飛び回り活動する
いわゆる黄昏蜻蛉といわれる蜻蛉のようです。
そんなことでなかなか人目にはつきづらく,
あまり知られていない蜻蛉でもあるようです。
ここに,まだこんな美しい蜻蛉がいることに感激です。


黒地に黄緑斑,
こんな色の大型蜻蛉はみんなオニヤンマと思っていましたが
そうでないものがたくさんいるようです。
写真も黒地に黄緑斑の大型蜻蛉,
ヤブヤンマを撮った場所から少し離れた小さな川での今日の写真です。


二つの複眼が離れていて,小さい,これはヤンマの類ではなく,
サナエトンボの類であることは先日書いてみました(8/9)
上記のヤブヤンマと比較してみると,
2つの複眼が小さくそして離れているのがよく分かります。

産卵の青眼やんまや地に尾をさす
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薄紫色のツユクサ

2012-08-25 22:59:51 | 花,植物

道と田んぼの境の畦に
薄紫色のツユクサを見つけました(8/18)。


あたりをよく見回すと一つだけではなく,
いくつも薄紫色の花があります。
ツユクサといえば美しいブルーの花,
こんな色のツユクサは初めて見ます。




ネットを調べて見ると,
白花のツユクサ(トキワツユクサではありません),
水色のツユクサ,薄紫のツユクサがいくつか紹介されています。
何かの具合で遺伝子に変異が起こったものでしょうか,
時々出現するようです。


その薄紫色のツユクサに混じって普通の
青色のツユクサが咲いていました。
葉の形,全体の姿など薄紫のものと同じです。

薄色のつゆ草摘めば風涼し
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

赤色の黄花コスモス

2012-08-24 22:14:22 | 花,植物

キバナコスモスと呼ばれている花,
コスモスの名を冠され,同じくキク科ですが,
コスモスとは別種,互いに交配することはないそうです。
コスモスに比べ葉の幅が広く,切れ込みが深いのが特徴です。


また,暑さに強く,コスモスより早く,
真夏の時期に咲き誇っています。
そんなキバナコスモス,
キバナ(黄花)の名がつけられていますが,
最も多く見られるのはオレンジ色の花,
繁殖力が強く,野生化もしており,
最近はいろいろなところで花を見ます。


キバナの名の謂れである黄色の花は
オレンジ色に比べるとかなり少なく,
黄色のキバナコスモスを見るとなにかよりきれいに感じます。




キバナコスモスには真っ赤な花もあります。
出張先の名古屋の大通り沿いの花壇,
絶え間なく行き過ぎる車を見つめるように,
真夏の西日に照らされ,
たくさんの真っ赤なキバナコスモスが咲いていました(8/9)。

炎天の赤いコスモス群をなす
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クサギの花

2012-08-23 22:36:33 | 花,植物
8月になり,野道を歩いていると,
ところどころから甘い香りが漂ってきます。
臭木(クサギ)の花が咲き出したのです。
臭木の名は葉や茎を傷つけると特有のにおいがするから,
葉に接触しない限り臭木ではなく,
むしろ,花の時期はとてもよいにおいのする香木なのです。




咲きたてのクサギの花,
花から突き出た雄蕊の先端の葯が
とてもきれいな紫色をしています。
花がちょっと古くなると,
この紫色の葯(花粉)すぐになくなってしまうようで,
咲きたての花でないと見られません。


クサギ,一つの木にたくさんの花が咲きますが
桜のように一斉に咲くのではなく,
少しずつ花を咲かせるようです。


上の写真にはいろいろなステージの花が確認できます。
花が咲くまでを想定してみると
黄緑色の萼は膨らみだすとともに紅色に色づき出します。
膨らんで紅く色づいた萼の先端からは
やがて,長い花梗を持って白い蕾が飛び出し,
萼の前におさまります。
間もなく,蕾が開くと白い5弁(5裂)の花,
この花から紫の葯を抱えた雄蕊が
さらに突き出るようにその存在を主張します。
萼,花びら,雄蕊と色が豊富な花です。
秋には紅い萼を従えて,青い宝石のような実がなります。

いろかたち匂い豊かに臭木咲く
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴマ,イヌゴマの花

2012-08-22 20:44:29 | 花,植物

畑の一面にすっと伸びた1mほどの作物,
淡いうすピンク色と白色の筒状の花がたくさん咲いています。
どこかで映像か写真を見ているのでしょう,
なぜかゴマの花とすぐに分かりました。


この筒状の花が写真にも少し写っているオクラの実のような果実となり,
その中にたくさんのゴマの種ができます。
そのゴマ,油,良質のタンパクをたくさん含み,栄養も満点,
セサミンという注目の機能性成分も含む優れものです。


このゴマ,日本での消費量の99%以上は輸入に頼っています。
多分,日本でこんなふうに畑で作っても採算がとれないのとでしょう。
白花と薄いピンクの花がありますが,
白花が白ゴマ,ピンクの花が黒ゴマだそうです。
いずれにしても,この時期には涼しさを覚えるさわやかな花です。


里山の道に他の草にまみれて,
ピンク色の花を咲かせていた草を見つけました。
花の様はシソ科の植物です。
確信はないのですが,イヌゴマと思われます。
ゴマはゴマ科ですが,イヌゴマはシソ科の植物,
ゴマに似ているが,役に立たない種ができるのでイヌゴマの名のようです。

胡麻の花 風に揺れれば鐘が鳴る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする