行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

竹似草(タケニグサ)

2010-07-31 18:00:10 | Weblog



雑草防除のため黒いシートを地面に張り巡らした空地,
そこに3mはあろうかと思われる大きな草がシートを破り生え出ていました(写真上)。
昨年の夏も同じ場所でこの景色を見ましたが,
昨年よりさらに草丈が高くなったように思えます。
多年生雑草である竹似草(タケニグサ)の大型に成長したものです。

草原,空地などに見られる大型ケシ科草本である竹似草,
秋になり枯れた茎が竹に似ているので竹似草の名があります。
また,土中で竹が煮立つように腐植するということで,
竹煮草ともいわれるようです。
葉は菊の葉を大きくしたようで,きれいな形をしています。
だからでしょうか,欧米では鑑賞用の植物として利用されているとのことです。

写真下,石垣の隙間に根を張ったタケニグサ,
これなら観賞用になるかもしれません。

雑野にはなにより高き竹似草
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

百日草(ヒャクニチソウ)

2010-07-30 12:09:44 | Weblog


今年も百日草の花があちらこちらに咲いています。
初夏から秋までの長い期間,
赤,白,黄,桃,橙などの様々な色,そして形もいろいろな花を咲かせます。
特に,咲き始めの6月,7月は草の傷みもなく,美しく思えます。
昔から夏の花壇には定番の花です。
この花をみると少年の頃の夏休み,夏が思い出されます。

百日草きのうよりまた今日の老い

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

半夏生,白から薄緑に

2010-07-28 21:42:32 | Weblog




毎年の夏至から11日目,日付にして7月2日ごろが,
半夏生(ハンゲショウ)と呼ばれる雑節になります。
半夏(烏柄杓)という薬草が生え出すころなので半夏生といわれたようです。

この半夏生の頃に花を咲かせ,葉を白く染めるので,
写真の草,半夏生という名がそのままつけられています。
また,葉の表だけが白くなるので半化粧とも片白草とも呼ばれます。
花の咲く頃になると,毎年,花に近い葉が真っ白になり,
花が終わるとその白さは徐々になくなり,緑の葉に戻っていきます。
不思議なものです。
なぜ白くなるかというと,地味な花をカバーして,
葉が目立ち,すぐそばの花に虫をよせ,受粉を促進させるためのようです。
したがって,花が終わると普通の葉に戻ってしまうのです。

少し前の写真になりますが,
上は半夏生から10日後,7/11撮影の半夏生の花と葉です。
日陰の水辺にあったせいか,標準より少し遅いのかもしれません。
半夏生が過ぎても,まだ花が咲いており,葉は十分に白さが残っています。
下は7/18日,家のすぐ近くにあった半夏生の写真です。
葉から白さが消え,薄い緑に変わってきているのが確認できます。

我が髪も白きが増えて半化粧
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

石の上にもサルスベリ

2010-07-27 22:39:45 | Weblog


集会場と道路の境目,コンクリートの隙間にサルスベリが成長し,
蕾をつけ,花を咲かせていました(写真上)。
草が石や建物の隙間に育ち花を咲かせるのはよく見ますが,
高木の樹がこんな小さな隙間に花を咲かせるまで育つのは珍しいように思います。
種がこぼれ落ち発芽したものと思われますが,
ここまでは育つには数年はかかったことでしょう。
道路の清掃,草取りの際にも,狩られず残されてきたものと思われます。

写真下,マンホールの周りが小さな花の盛りです。
紅いペチュニアと黄色の小花,これもこぼれ種のなせる業のようです。

水銀柱見る間に上る土用かな
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スペアミントとカマキリ

2010-07-26 21:44:46 | Weblog


我が家の駐車スペースのすぐ後ろに植えてあったミント,
いつのまにか消えてなくなり,
その子孫と思われるものが一株だけ,
隣家の垣根と駐車スペースの間に生き残っています。
そして,毎年,今頃になると穂状花序に薄紫色の小さな花を咲かせます(写真上7/11)。
ヘパーミントかスペアミント,両者の違いが判らず,
最初に植えた妻ともども,いつもどちらなのか混乱してしまうのですが,
花の形,葉のしわしわからスペアミントのようです。

ミドリハッカとも呼ばれるスペアミント,シソ科の多年生草本です。
ハーブとして葉をそのままお茶に入れたり,お菓子に添えたり,
その精油はチューインガムや歯磨き粉などのフレーバーとして用いられます。
ペパーミントよりハーブとしての歴史は古く,
ヘパーミントはこのスペアミントとウォターミントの交配種のようです。

写真中(7/18),やはりスペアミントの花,群生して咲いていました。
よく見ると若いカマキリが緑の葉にすっかり同化して写っています。
写真下(7/24),上の駐車スペースのスペアミントに,
蝉の抜け殻がいつのまにかついていました。
それを写して見ますと,そこにも写真中より少し成長したカマキリが,
蝉の抜け殻を襲うようなポーズで写っていました。
こんな大きなカマキリでも撮るときはまったくその存在に気づきませんでした。
カマキリの擬態にだまされました。
果たしてこの蝉は無事に羽化して飛び立つことができたのか心配になりました。

薄荷草浮かべてうれし冷茶かな

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藪萓草(ヤブカンゾウ)

2010-07-25 20:32:49 | Weblog


暑さの中,近所の野道を歩いてみました。
あちらこちらにオレンジ色の花,ヤブカンゾウが咲いていました(7/19,写真上,中)。
日本から中国にかけて,平地や丘陵地に広く分布するユリ科,多年草の花です。
藪萓草は八重花ですが,同じような花色で葉などがよく似ているものに,
野萓草(ノカンゾウ)があり,こちらは一重花です。
野萓草も同じユリ科,同じような場所に生育しているようです。
今回,2時間弱の歩きで,藪萓草は何回もお目にかかりましたが,
野萓草の花はなかなかありません。
圧倒的に藪萓草の方が多く存在しているようです。
野萓草も藪萓草も1日花といわれ,
すぐに花が散ってしまうところから,「忘れ花」とも呼ばれるようです。

写真下は最後の最後自宅付近に戻り,
こんな近くに野萓草があったのかと一瞬思った花,
花色を含め野萓草にとても似ていますが,少し違うようです。
多分ヘメロカリスといわれるものだと思います。
ヘメロカリスは野萓草などをもとに,
ヨーロッパで改良されたこれらユリ科の園芸品種の総称です。
野萓草の代わりに載せてみます。

萓草の藪の名ばかりの里野かな

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

時計草(トケイソウ)の花

2010-07-24 23:52:39 | Weblog



なんど見ても,おもしろい形をした花です。
古代から現代にタイムスリップしてきたようにも思われます。
その花の形から時計草の和名が付けられていますが,
円形に並ぶ計10枚の花弁と萼が時計の外枠,
黒紫の3本の雌蘂がそれぞれ長針,短針,秒針に相当するのでしょう。

英名はPassion Flower,Passionには情熱の意味だけではなく,
「キリストの受難」という意味があるのだそうです。
それは,3本の雌蘂を張り付けの十字架,5本の雄蘂がそこに打たれた釘,
花弁の上にある青と白の細い糸のような副花冠を,
イバラの冠に例えているのだそうです。

眺めているといろいろイメージが湧き,
他にもおもしろい名前が浮かんでくるかもしれません。
花びらは副花冠の下の白い部分,10枚で編成されており,
5枚が花弁,5枚が萼なのだそうです。
多分,上の5枚が花弁,下の5枚が萼と思われます。

時計草はブラジル原産,トケイソウ科の蔓性常緑低木,
たくさんの種類があるようですが,
写真の青と白の副花冠,白い花弁のカエルレアといわれるものが多く見られます。
ベニバナトケイソウといわれる花弁の真っ赤なものもあり,
また,南国の果実パションフルーツは
果物時計草(パションフルーツ)といわれるトケイソウの果実です。

針あれど時の進まず時計草
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丘虎尾に黒揚羽

2010-07-24 00:03:04 | Weblog




昔は多摩丘陵,今は住宅が建ち並ぶ新しい道,
道横の斜面に2,3つの丘虎尾(オカトラノオ)が咲いているのを見つけました。
2年前,九州の久住高原で,その名を知りましたが,
この周辺(東京稲城市)では見る機会がありませんでした。
久住では群生しており,株もかなり大きなもの見ました。
それにくらべると小さな個体ですが,
その花の姿は間違いなくオカトラノオです。
こんな場所にもオカトラノオが生育しているようです。
思わぬ発見です。

写真を撮ろうと近づくと,そこにちょうどクロアゲハが
舞い降り,オカトラノオの花に留まろとする気配です(写真下)。
あわててピントをクロアゲハにあわせて撮り直して見ましたが(写真上),
クロアゲハはそのきちんとした写真を残さずに
すぐにどこかに飛んで行ってしまいました。

オカトラノオは日当たりのよい丘陵の草原に生育する多年草,
なぜかサクラソウ科の植物です。
長く伸びた花序を虎の尻尾に見立てて,虎尾の名があります。
ヌマトラノオを含めて,虎尾草(トラノオ)とも呼ばれているようです。

虎尾草の誘うがごとく風に揺れ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昼顔(ヒルガオ)

2010-07-22 22:27:05 | Weblog


アサガオは朝咲いて昼には萎んでしまうので朝顔,
ヒルガオはアサガオと同じく朝咲き出しますが,
昼から夕方近くまで開いているので昼顔です。
色は淡ピンクの一色ですが,朝顔と似たような花を咲かせます。
朝顔が市まで開かれ,夏の花として尊重され,栽培もされるのに対し,
昼顔は雑草の花,道端などに花を咲かせますが,
誰も振り返ってくれません。
昼顔からすればなんだか不公平に思えます。
そんな昼顔も万葉の時代には容花(カオバナ)と呼ばれ,
美しい女性を形容する花として,歌にも詠まれているそうです。

6月~8月,梅雨から真夏にかけて,
野原,道端などに花を咲かせているヒルガオをよく見ます。
蔓性植物ですので,杭や柵など蔓が絡まり伸びますが,
そんなものがなくても,他の草に絡み,
また,互いに絡まりあったりして,
地に這いながらでも花をつけている姿が印象的です。
容花といわれた花だけに,なにかけなげなものを感じます。

実は,ヒルガオにはヒルガオとコヒルガオがあり,
そして,コヒルガオのほうが,個体数が多いそうです。
葉の形,花の苞の付き方など,両者の見分け方があるようですが,
花を一見しただけではその区別は難しいようです。
ヒルガオと思い見ているもののいくつかはコヒルガオであったようです。

写真は葉の形から上と下が昼顔,中はコヒルガオと判別しみました。

昼顔の互い絡みて花と花

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オニナスビとツルハナナス

2010-07-21 22:30:17 | Weblog


道路のツツジの植え込みから
いかにもナス科と思われる花が顔を出し咲いていました。
オニナスビの花です。
ワルナスビともいわれるこの植物,
北アメリカ原産であり,昭和の初期に牧草の種に混じり
渡来したといわれる帰化植物です。
地下茎で繁殖し,その地下茎が強く,駆除がとても困難なところから
こんな名前を付けられています。
日本にすっかり定着し,畑地や空地など多くの場所に見られる雑草です。
6月~10月,じゃがいもによく似た花を咲かせます。
花色もじゃがいもと同じく,白と薄紫があるようで,
50mも離れていない場所のいずれもツツジの植え込みの中に,
薄紫(写真上)と白(写真中)の花が顔を出していました(7/18)。
駆除が困難であり,棘もあり,名前にはその憎々しさがあふれていますが,
けっこうきれいな花です。

写真下はツルハナナスの花,南米が原産とされているナス科の植物です。
こちらは園芸用,垣根などに這い,咲いているのをよく見ます。
花は一目瞭然ナス科,オニナスビによく似ています。
花色も薄紫と白で,これもオニナスビに同じですが,
こちらは,咲き始めは薄紫色,徐々に白色と変化していくものです。
一つの樹に2色の花が混在して咲いているように思われます。

梅雨明けやホットパンツの脚眩し

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする