今の株式市況の状態はトランプ次期大統領への期待感で上昇しているみたいだ。未知の部分が多いトランプ氏は、未だ大統領に就任したわけではない。オバマ大統領から引き継いでくれると思われる事柄もトランプ新大統領になったらどうなるか解らない。そのような状況の中で、アメリカや日本の株式市況は上昇している。これから始まる新大統領の政策は、アメリカ国内は勿論海外の政策も期待と不安の両方が入り混じっている状況だ。
対日政策の最も大きな点は日米安保であろう。駐留アメリカ軍の費用負担について、トランプ氏は日本がもっと負担をするように仕掛けてくるはずだ。現在日本はアメリカ駐留軍の負担の70%を行っているが、これをより100%に近い金額にしたいようだ。しかし、アアメリカはアジアに対する考え方をどのように捉えているのだろうか。警察官としての役割はしない、と言っているが、アジアでアメリカの力が示せなくなれば、当然中国が大きく台頭することになる。
アジア諸国に対する中国の影響が大きくなれば、当然貿易にも大きな影響が出るはずだ。アメリカがアジア諸国をそれほど重要視しないという事であれば、中国の力がより大きくなるだろう。今、日本はアジアの中でどのような位置付けをしているのか、アメリカは理解しているのだろうか。中国の力は日本を飲み込んでしまうほど大きくなっている。少なくとも経済力では中国が上回っているのだ。
アメリカはアジアを捨ててどこに向かうつもりなのか。トランプ氏はアメリカ国内を充実させる、と意気込んでいる。しかし、アメリカ一国だけで生きていくことなど出来ないはずだ。周辺国は勿論、世界に羽ばたいて行ってこそ世界のアメリカになるのではないか。バイ・アメリカンを強調すればするほど世界から見放されていくような気がするのだが。中国を強大化させることで一体世界はどうなってしまうのか。
アメリカの力を世界に向けて進んでこそ発展があるのではないか。日本やヨーロッパと強い繋がりを築いてこそアメリカの力が発揮できるのではないか。バイ・アメリカンは必要かもしれないが、それを余りにも強く翳すと世界から見放されてしまうかもしれない。アメリカが再び発展に向かうかどうか、最も気にしているのが中国だろう。