都市部に限っては保育園不足が深刻だ。現時点で例え空地があったとしても周辺住民からの賛成を得るのは難しい。空地が例え公立の公園であっても周辺住民にとっては遊び場という位置づけがあり賛成しないという。それでは都市部の保育園は一体何処に作ればいいのか。例えばオフィスビルに造るにしても保育園が入れるようなスペースの確保は中々難しい。例えあったとしても使用コストが大変高くつくことになる。
土地活用という点から見たら、現在空いている土地に建設することが望ましい。今の土地行政では住宅地の中に空地があっても法律的に見て建設することが極めて難しい。例外を作るとしたら土地税制と抱き合わせで考えるしかないだろう。住宅専用地の中に保育園を造ることを承諾したら、税制面で優遇措置を行う。例えば、固定資産税を10%か20%程度の減額措置にする。
このような形で保育園の建設を受け入れてくれるところを探せば建設をshぷ諾してくれる地域が名乗り出てくるのではないか。住民としては十分な騒音防止措置を取ってくれることを条件にすればいいと思う。建設用地の確保にはプラス面とマイナス面があるのは致し方ない。住民にとって全てが反対であるとは思えない。様々な条件を考えて保育園の建設を進めていくべきではないか。
行政も住民にただ建設を認めて欲しい、ということを言ってもなかなか受け入れてくれないだろう。住民感情として最も危惧するのは騒音と交通ではないか。ある程度不便を掛けるなら自治体もそれに見合ったプラスアルファを考えるべきではないか。保育園を受け入れないところと何も変わらないのであれば、それは反対者を増やすばかりだ。事務的に行うのではなく、話し合いの中でプラス思考になる条件提示をすればいいと思う。
保育園が不足しているのは都市部だけである。都市部の土地行政も従来と考え方を変えてもいい時期に来ているように思う。多少、不便になる土地に対しては固定資産税を低くし、便利になる土地に対しては固定資産税を高くする。不便と便利の定義付も自治体によって異なってもいいはずだ。保育園や学校、病院などは建設反対者が出た場合には自治体がどのように考えるか、決めておくべきだ。騒音、臭い、などは従来は工業地域に限定していたが、今後は住宅地にも考えられないこともない。