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カクレマショウ

やっぴBLOG

「新シルクロード」に思う

2005-02-20 | ■テレビ/メディア
NHKの「新シルクロード」の第2集「トルファン 灼熱の大画廊」を見ました。

喜多郎のテーマ音楽と石坂浩二のナレーションによるNHK特集「シルクロード」が放映されたのは1980年のことでした。日本と中国の国交が樹立されたのが1972年。日中平和友好条約の締結が1978年です。「シルクロード」の放映はそのわずか2年後ということになります。「日中共同取材」といううたい文句がとても新鮮に感じられたものでした。

当時は、日本人の旅行者がシルクロードに気軽に行くなんてことはできなかった時代です。それだけに、ほとんど初めて見る映像はとても印象的でした。5年後にまさか自分がシルクロードに行き、そこを歩くことになるなんて思いもよりませんでしたが。

ゴビタン(ゴビ砂漠)の真ん中に烽火台(のろし台)跡がそびえ立っていました。その日のウォークが終わり、体はへとへとでした。烽火台に腰掛け、ぼんやりと暮れゆく景色をながめていました。右側に今日歩いてきた道がうっすらと続き、地平線に消えていきます。左に目を転じると、明日歩いていく道がやはり地平線のかなたに…。その時、ふと心に浮かんだのは喜多郎のテーマ曲でした。今でもあのメロディを聴くと、あの時の景色が浮かんできます。

「シルクロード」から25年。今またなぜシルクロード?という感じもしますが、今回の新シリーズに先立って元日に放映された「プロローグ」で、当時の番組に登場した人たちの25年後を追うという企画があり、それはなかなかおもしろかったです。時代の流れの中で、幸せに年を重ねている人もいれば、当時とは別の生き方をしている人もいました。

私たちがウォークの途中で立ち寄った小さなオアシスに住む人々にとっては、私たちが初めて出会う日本人らしく、どこに行っても好奇の目で見られました。買い物をするとぞろぞろあとをついて来て、ちょっと中国語を言おうものなら「おぉー」という歓声をあげ、筆談をしようとして手帳に漢字を書くと「なんで日本人が漢字を書けるんだ」と不思議そうにしていました。「プロローグ」を見て、私たちが旅で出会ったそんな人々の笑顔を思い出しました。そういえば、かわいい子どもさんの写真を撮ってあげて、「日本に帰ったら送るから」と住所を書いてもらったのはいいのですが、そのメモをどこかに忘れてきたらしく、結局送れずじまいになっていることがずっと気になっていました。日本人は約束を守らないと思われていることでしょう…。

「新シルクロード」の放送予定は以下のとおりです。25年前の懐かしいラインナップも載せておきます。今回は、25年前と同じところを取材しつつ、ハイビジョン撮影により画質は25年前と雲泥の差の美しさだし、随所に空撮やCGによる再現映像が用いられ、映像技術の面でも当然のことながら時代の変化を感じさせてくれます。

「新シルクロード」
※この放送予定は、NHKの番組サイトから得た情報ですが、今日の予告によると次回の第3集は「草原の道 風の民」だということです。NHKさん、訂正しといてくださいよ!

第1集 楼蘭 四千年の眠り
第2集 トルファン 灼熱の大画廊
第3集 タクラマカン 西域のモナリザ
第4集 天山南路 ラピスラズリの輝き
第5集 草原の道 風の民
第6集 敦煌 石窟に死す
第7集 青海 天空をゆく
第8集 カラホト 砂に消えた西夏
第9集 カシュガル 探検家たちのグレートゲーム
第10集 西安 永遠の都

「シルクロード」(25年前)
第一集 遙かなり長安                       
第二集 黄河を越えて
第三集 敦煌
第四集 幻の黒水城
第五集 楼蘭王国を掘る
第六集 流砂の道
第七集 砂漠の民
第八集 熱砂のオアシス
第九集 天山を貫く
第十集 天山南路 音楽の旅
第十一集 天馬のふるさと
第十二集 民族の十字路

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