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カクレマショウ

やっぴBLOG

『リンダ リンダ リンダ』─「なにげ感覚」な。

2005-08-30 | ■本
映画の予告編を見て、高校生バンドがブルーハーツ、という取り合わせが面白そうかなと思い、本屋でノベライズを見かけたのでとりあえず買って読んでみました。しかし…。

深みのないオハナシ。ノベライズだから映画の方もほとんどこのままのストーリーなんだろうけど、どんな映画か想像がつきます。ソンが「リンダ リンダ」をどう歌うのかは見てみたくもありますが、そのためだけに映画館のシートに身を沈めることはないでしょう(蛇足ながら、この本、誤植が多すぎです)。

3日後に迫った文化祭最終日の体育館ライブ。いざこざからバンドのメンバーが2人も抜け、急ごしらえのメンバーでステージに立とうとする。バンド名も、曲目も、ボーカルも決まっていない。かといって目の色変えて猛練習するでもなく、のんべんだらりと学校に泊まり込んだりしてる。練習場所がないというのは理解できるけれど、本気なんだかどうなんだか、彼女たちの言動を見ているだけではよくわからない。

結局のところ、このストーリーからは「緊迫感」が伝わってこないのです。この緊迫感のなさって、イマドキの高校生の一面を象徴しているのかもしれません。「なにげに」、時は過ぎていく。将来もなんとなくは考えてるのだけど、はっきりとした目標があるわけでもない。面白いのは、韓国からの留学生ソン。明確な目標もなしに日本の高校に留学し、おまけに友だちも作ろうとせずになんとなく日本の高校生活を送っている。彼女もまた、「なにげ世代」の一人です。しかし、ひょんなことからバンドのボーカルを務めることになり、少しずつ変わっていく。「仲間意識」なんかも芽生えたりするのです。

この映画(本)がそんな高校生たちのちょっとシラケた感じの「なにげ感覚」を描こうというのならわかりますが、そのわりには、クライマックスのライブの場面ではけっこう盛り上がっちゃったりしてる。この4人のステージが、みんなに高校生活最後の大きな思い出を作ってくれた…。

って、ホントですか?? こんなテキトーにやってても、高校の思い出になるんですかい? う~ん、おじさんにはよくわからない。

あ、感想言うなら映画見てからにしなさい─? それもそうですね。けどたぶん見ません。

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