
政治家になりたいと思ったことは一度もありませんが、「市長」にはなんとなく憧れを持っていました。そのきっかけは、『レ・ミゼラブル』。ジャン・バルジャンは、過去を隠してある町の「市長」になるのですが、市民から一心に信頼と尊敬を集めるその姿が、私の最初の「市長像」だったのです。市長ってかっこいいじゃんってずっと思っていました。
市会議員や県議会議員にしても、あるいは国会議員でさえ、自分の思う通りの「政治」ができるとは限らない。議員は、あくまでも「1票」しか持たないので。でも、首長は言ってみれば大統領と同じで、議会の同意を得る必要はありますが、自分の政治的信念を実現できる可能性は非常に大きい。ただ、どんな素晴らしい夢を持っていたとしても、その実現の手段が共感を得られないがために、あるいは共感を得ようとする努力を怠ったがために失敗してしまう市長もたくさんいますけどね(―_―)!!
『市長の夢―19人の青年市長×きむ』で紹介されている19人の若き(必ずしも”若くない”人もいますけど!)市長たちは、大きな夢を持って市長となり、夢の実現のための方法もきちんとわきまえている皆さん。何よりも彼らに共通するのは「ふるさとを誇りに思い、愛する心」なんです。ほかの町に比べてどうこうではなくて、自分の町が好きだから、そこに住む住民の幸せを強く願っている。住民が幸せだと感じたら、その町はきっと「いい町」なんです。
この本を企画した「きむ」さんは、京都でいろは出版という出版社を経営するかたわら、日本ドリームプロジェクトを主宰する青年。「ゆめ教育」というコンセプトで、2007年に『中学生の夢』、『高校生の夢』、『先生の夢』の3冊を学校シリーズ夢の本として出版し、話題をさらいました。その後も、『働く人の夢』、『農家の夢』、『アスリートの夢』、『働く女子の夢』など、徹底して「夢を持つこと」の大切さにこだわり続けています。で、その視線は、常に「子どもたちの成長」という1点に向けられています。
この『市長の夢』は、今の政治が、子どもたちの成長のためになっていないのではという思いから、スタートしました。きむさんは、まず、ある国会議員のもとを訪れる。ところが、その「政治家」の話の中に、「一度も、国民のため、日本のため、子どもたちの未来のためという言葉が出てこなかった」ことに失望する。その後しばらくして、ある市長との出会いがあり、熱く夢を語るその市長と意気投合し、「市長さんたちの夢を載せた本をつくろう!」となったのだそうです。
印象的なフレーズがたくさん並んでいます。
「市長のまちづくりっていうのは、市民の幸せづくりなんだと思います。」(埼玉県北本市長・石津賢治)
「まちってのは、市長でも行政でもなく、市民がつくるもの。」(静岡県浜松市長・鈴木康友)
「専門用語を使わずに都城の夢を語って現状を語るトレーニングを重ねておくことで、市民目線を自分の中に植え付けられる。」(宮崎県都城市長・長峯誠)
「市民を一番愛する人が市長になればいいし、国民を一番愛する人が総理大臣になれば、全てがうまくいくんじゃないかな。リーダーに一番必要なのは、愛だね。」(愛媛県・四国中央市長・井原巧)
最後の四国中央市の井原市長は、小中一貫プロジェクトに取り組み、成果をあげています。自分の考えを伝え、地域の理解を得るため、彼は何度も地域に足を運んだといいます。首長の教育へのかかわりも、こういう形なら大歓迎です。市長としての夢があって、その道筋もきちんと示してくれるのなら。将来どういうまちにしたいのか、ビジョンを持っていない市長はいないはずですが、やっぱり、それを「伝える」こと、「共感」してもらうことが大切なんですね。
「まちとして大切なのは、市長が将来の道筋をまちの人たちにきちんと伝えて、その人たちが、その将来像の中で目標を持っていくこと。未来が見えれば、市民は辛くても目標に向かって頑張れると思うんですよね。私は市民が一致団結する接着剤でありたいと思っていますよ。」(宮崎県えびの市長・村岡隆明)
この本で一番面白いのは、市民や市役所の人たちが、顔写真入りで市長にメッセージを送って、それに対して市長が「手書き」で返事を書いているところ。およそ市長らしくない字もあったりしまが、それでも、それぞれの人柄がにじみ出ています。こういう「ちっちゃな共感」から市民と市長が一緒になったまちづくりが始まるんだろうなと思う!

政治家というのは、とても胡散臭いような存在に見られがちですが、こういう本を読むと、政治家、特に市長って、夢とバイタリティと郷土愛にあふれたすごく素敵な仕事だと思わされます。
青年市長の皆さん、なんて熱いんだろう。こういう市長の姿を子どもたちにもっと見せていけば、政治家になりたい子どもも増えていって、結果、政治そのものも良くなっていく…はずですよね。
『市長の夢』≫amazon
市会議員や県議会議員にしても、あるいは国会議員でさえ、自分の思う通りの「政治」ができるとは限らない。議員は、あくまでも「1票」しか持たないので。でも、首長は言ってみれば大統領と同じで、議会の同意を得る必要はありますが、自分の政治的信念を実現できる可能性は非常に大きい。ただ、どんな素晴らしい夢を持っていたとしても、その実現の手段が共感を得られないがために、あるいは共感を得ようとする努力を怠ったがために失敗してしまう市長もたくさんいますけどね(―_―)!!
『市長の夢―19人の青年市長×きむ』で紹介されている19人の若き(必ずしも”若くない”人もいますけど!)市長たちは、大きな夢を持って市長となり、夢の実現のための方法もきちんとわきまえている皆さん。何よりも彼らに共通するのは「ふるさとを誇りに思い、愛する心」なんです。ほかの町に比べてどうこうではなくて、自分の町が好きだから、そこに住む住民の幸せを強く願っている。住民が幸せだと感じたら、その町はきっと「いい町」なんです。
この本を企画した「きむ」さんは、京都でいろは出版という出版社を経営するかたわら、日本ドリームプロジェクトを主宰する青年。「ゆめ教育」というコンセプトで、2007年に『中学生の夢』、『高校生の夢』、『先生の夢』の3冊を学校シリーズ夢の本として出版し、話題をさらいました。その後も、『働く人の夢』、『農家の夢』、『アスリートの夢』、『働く女子の夢』など、徹底して「夢を持つこと」の大切さにこだわり続けています。で、その視線は、常に「子どもたちの成長」という1点に向けられています。
この『市長の夢』は、今の政治が、子どもたちの成長のためになっていないのではという思いから、スタートしました。きむさんは、まず、ある国会議員のもとを訪れる。ところが、その「政治家」の話の中に、「一度も、国民のため、日本のため、子どもたちの未来のためという言葉が出てこなかった」ことに失望する。その後しばらくして、ある市長との出会いがあり、熱く夢を語るその市長と意気投合し、「市長さんたちの夢を載せた本をつくろう!」となったのだそうです。
印象的なフレーズがたくさん並んでいます。
「市長のまちづくりっていうのは、市民の幸せづくりなんだと思います。」(埼玉県北本市長・石津賢治)
「まちってのは、市長でも行政でもなく、市民がつくるもの。」(静岡県浜松市長・鈴木康友)
「専門用語を使わずに都城の夢を語って現状を語るトレーニングを重ねておくことで、市民目線を自分の中に植え付けられる。」(宮崎県都城市長・長峯誠)
「市民を一番愛する人が市長になればいいし、国民を一番愛する人が総理大臣になれば、全てがうまくいくんじゃないかな。リーダーに一番必要なのは、愛だね。」(愛媛県・四国中央市長・井原巧)
最後の四国中央市の井原市長は、小中一貫プロジェクトに取り組み、成果をあげています。自分の考えを伝え、地域の理解を得るため、彼は何度も地域に足を運んだといいます。首長の教育へのかかわりも、こういう形なら大歓迎です。市長としての夢があって、その道筋もきちんと示してくれるのなら。将来どういうまちにしたいのか、ビジョンを持っていない市長はいないはずですが、やっぱり、それを「伝える」こと、「共感」してもらうことが大切なんですね。
「まちとして大切なのは、市長が将来の道筋をまちの人たちにきちんと伝えて、その人たちが、その将来像の中で目標を持っていくこと。未来が見えれば、市民は辛くても目標に向かって頑張れると思うんですよね。私は市民が一致団結する接着剤でありたいと思っていますよ。」(宮崎県えびの市長・村岡隆明)
この本で一番面白いのは、市民や市役所の人たちが、顔写真入りで市長にメッセージを送って、それに対して市長が「手書き」で返事を書いているところ。およそ市長らしくない字もあったりしまが、それでも、それぞれの人柄がにじみ出ています。こういう「ちっちゃな共感」から市民と市長が一緒になったまちづくりが始まるんだろうなと思う!

政治家というのは、とても胡散臭いような存在に見られがちですが、こういう本を読むと、政治家、特に市長って、夢とバイタリティと郷土愛にあふれたすごく素敵な仕事だと思わされます。
青年市長の皆さん、なんて熱いんだろう。こういう市長の姿を子どもたちにもっと見せていけば、政治家になりたい子どもも増えていって、結果、政治そのものも良くなっていく…はずですよね。
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1度、自分で読まなくてはと思っておりますが、ボリュームがありすぎます。
ミュージカルで「レ・ミゼラブル」見た時も、他の人の数倍、やっぴさんのおかげで楽しませてもらいました。
レミゼラブル、もうずいぶん放置してました。スミマセン。そんなふうにおっしゃっていただいてとてもうれしいです。
がんばります。
このたびはご栄転おめでとうございます。新聞でお名前見つけました。新しい学校でも、ナイルの風さんらしい取り組みが花開くことを期待しています。楽しみです!
私も勤務先がちょっと変わり、また古巣に戻ることになりました。与えられた役割を果たすこと、プラスαでいきたいと思っています。
息子さんの成長も、ますます楽しみですね!!すごいです。