
以前ブログに書いたダスキンの掃除教育支援活動。学校で使えるプログラムをネットで公開しているだけでなく、ダスキン暮らしの快適化生活研究所では、教員向けのセミナーも行っているのですが、そのセミナーを青森でもやっていただけることになり、この28日に青森市内の小学校を会場にお借りして「掃除教育セミナー」と銘打って開催しました。年度末を控え、先生方にとっては多忙を極める時期ですが、養護教諭の先生方を中心に、25名もの方が参加してくださいました。

私たちは、「掃除教育」をキャリア教育ととらえられるのではと考えました。学校の清掃の時間というのは、わずか1日15分かそこらの時間ですが、ほぼ「毎日」行われること、集団で行われること、「手順」とか「役割分担」とか「段取り」とか「リーダーシップ」のいかんによって、うまくいったり、なおざりになったりすること、いずれにしても社会人になった時に求められる大切な要素です。ダスキンは、掃除教育を「子どもたちの力を伸ばすもの」ととらえています。責任感とか協調性、段取り力、リーダーシップ。もちろんこういう「力」は、いろいろな活動や学習をとおして培われるものですが、清掃の時間も、仕掛けや働きかけ方によっては、十分それが可能なのです。
今回は、ダスキンと、一緒にプログラムを企画したキャリアリンクという会社の方と、合わせて4人の方が大阪からいらっしゃって、朝10時から夕方4時まで、びっしり5時間のセミナーを組んでいただきました。もちろん、講義だけではなく、グループに分かれて「掃除を通して伸ばしたい力」について話し合ってみたり、これは学校教育とは直接関係しませんが、ダスキンお得意の掃除方法のうんちくを実技を交えて教えてもらったりと、変化に富んだ盛りだくさんの内容だったので、あっという間の流れでした。

今回、会場をある小学校をお借りしたのは、実際に教室の掃除をしてもらうというプログラムが含まれているからです。まず、グループごとに「これぞ理想の教室の掃除方法」を計画してもらいます。それを実際に15分間でやってもらうのです。4グループそれぞれ、やり方いろいろでした。
「取材に舞い上がっても埃は舞いあげるな」をテーマしたあるグループは、新聞紙を水に浸して細かくちぎったものを床に撒いてから掃いていました。確かに埃を立てない工夫です。またあるグループは、一人一人が役割を確認するために、しょっちゅう「声がけ」をしていました。「机5列目まで拭きましたー」とか「黒板拭きのクリーナー終わりました」とか。またあるグループは、はじめに整列して手順と役割の確認をし、終わった後はまた整列して反省。
すべてのグループが実技を終了したところで、ダスキンから教室の掃除の方法についてビデオを使って提案がありました。なるほどと思ったのは、これまで、机を後ろに下げたあと、「前から後ろへ」と床を掃くのが当然と思っていたのが、それだと机の下にゴミを掃き出すことになって良くないのだという。そこで、「後ろから前へ」。黒板下のチョーク粉も一緒に集めて捨てる。それから机を前に戻す。1列目は定位置へ。2列目以降はくっつけておく。そして、教室後部を掃く。このときは、前から後ろでいいのですが、たいてい後ろにロッカーがあるので、窓側─廊下側の方向で掃いてもいいということでした。最後に机をすべて定位置に戻して床掃きは終了。
こういう手順一つとっても、いかに段取りと役割分担が必要かがわかります。掃除の時間は、そのことを学ぶのに最適の時間かもしれません。一人前の大人、社会人になるために子どもたちをはぐくむためには、毎日のちょっとした積み重ねが大切だということを改めて感じました。
終了後のアンケートを見ても、今回のセミナーに満足してくれた方が多かったようです。「学校に戻ったらさっそく生かしてみたい」という先生も多かったので、少し間をおいて追跡調査もやってみたいと思っています。セミナーの中で、掃除を学校の授業とリンクさせている事例として、兵庫県篠山市の小学校が紹介されていました。卒業生が、6年間過ごした学び舎へのお礼の意味を込めて最後の清掃をするため、「総合的な学習の時間」を使ってじっくり学んだというものです。授業で掃除を取り上げる際の好例だと思います。
毎日の15分間の積み重ねにプラスして、授業時間を使って、自ら考える、友だちと話し合ってみる、計画を立ててみる、発表してみるといった学習活動を働きかけることで、他者との関わり、社会との関わり、自分との関わりといった、より高い次元のところまで子どもたちを導くことさえ可能だということですね。
今回のセミナーをきっかけに、「キャリア教育的」に清掃の時間をとらえる取組が少しずつでも増えてくれたらうれしいですね。

私たちは、「掃除教育」をキャリア教育ととらえられるのではと考えました。学校の清掃の時間というのは、わずか1日15分かそこらの時間ですが、ほぼ「毎日」行われること、集団で行われること、「手順」とか「役割分担」とか「段取り」とか「リーダーシップ」のいかんによって、うまくいったり、なおざりになったりすること、いずれにしても社会人になった時に求められる大切な要素です。ダスキンは、掃除教育を「子どもたちの力を伸ばすもの」ととらえています。責任感とか協調性、段取り力、リーダーシップ。もちろんこういう「力」は、いろいろな活動や学習をとおして培われるものですが、清掃の時間も、仕掛けや働きかけ方によっては、十分それが可能なのです。
今回は、ダスキンと、一緒にプログラムを企画したキャリアリンクという会社の方と、合わせて4人の方が大阪からいらっしゃって、朝10時から夕方4時まで、びっしり5時間のセミナーを組んでいただきました。もちろん、講義だけではなく、グループに分かれて「掃除を通して伸ばしたい力」について話し合ってみたり、これは学校教育とは直接関係しませんが、ダスキンお得意の掃除方法のうんちくを実技を交えて教えてもらったりと、変化に富んだ盛りだくさんの内容だったので、あっという間の流れでした。

今回、会場をある小学校をお借りしたのは、実際に教室の掃除をしてもらうというプログラムが含まれているからです。まず、グループごとに「これぞ理想の教室の掃除方法」を計画してもらいます。それを実際に15分間でやってもらうのです。4グループそれぞれ、やり方いろいろでした。
「取材に舞い上がっても埃は舞いあげるな」をテーマしたあるグループは、新聞紙を水に浸して細かくちぎったものを床に撒いてから掃いていました。確かに埃を立てない工夫です。またあるグループは、一人一人が役割を確認するために、しょっちゅう「声がけ」をしていました。「机5列目まで拭きましたー」とか「黒板拭きのクリーナー終わりました」とか。またあるグループは、はじめに整列して手順と役割の確認をし、終わった後はまた整列して反省。
すべてのグループが実技を終了したところで、ダスキンから教室の掃除の方法についてビデオを使って提案がありました。なるほどと思ったのは、これまで、机を後ろに下げたあと、「前から後ろへ」と床を掃くのが当然と思っていたのが、それだと机の下にゴミを掃き出すことになって良くないのだという。そこで、「後ろから前へ」。黒板下のチョーク粉も一緒に集めて捨てる。それから机を前に戻す。1列目は定位置へ。2列目以降はくっつけておく。そして、教室後部を掃く。このときは、前から後ろでいいのですが、たいてい後ろにロッカーがあるので、窓側─廊下側の方向で掃いてもいいということでした。最後に机をすべて定位置に戻して床掃きは終了。
こういう手順一つとっても、いかに段取りと役割分担が必要かがわかります。掃除の時間は、そのことを学ぶのに最適の時間かもしれません。一人前の大人、社会人になるために子どもたちをはぐくむためには、毎日のちょっとした積み重ねが大切だということを改めて感じました。
終了後のアンケートを見ても、今回のセミナーに満足してくれた方が多かったようです。「学校に戻ったらさっそく生かしてみたい」という先生も多かったので、少し間をおいて追跡調査もやってみたいと思っています。セミナーの中で、掃除を学校の授業とリンクさせている事例として、兵庫県篠山市の小学校が紹介されていました。卒業生が、6年間過ごした学び舎へのお礼の意味を込めて最後の清掃をするため、「総合的な学習の時間」を使ってじっくり学んだというものです。授業で掃除を取り上げる際の好例だと思います。
毎日の15分間の積み重ねにプラスして、授業時間を使って、自ら考える、友だちと話し合ってみる、計画を立ててみる、発表してみるといった学習活動を働きかけることで、他者との関わり、社会との関わり、自分との関わりといった、より高い次元のところまで子どもたちを導くことさえ可能だということですね。
今回のセミナーをきっかけに、「キャリア教育的」に清掃の時間をとらえる取組が少しずつでも増えてくれたらうれしいですね。
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