社名と言うのは、どのような名前でも割と自由につけることができるようだが、有名な会社の名前と言うものは人々の間の会話の中にもよく登場するようである。私の大学時代の恩師がロンドンの税関で、何を持っているのかと聞かれ、「キャノン(大砲)だ。」答えたことは前に話したことがある。もちろん恩師の言うキャノンはキャノン社製のカメラだ。コロナがはやり始めて、コロナを冠する企業は困惑しているらしい。コロナとは王冠なので、本来ならば、まばゆい言葉なのだが、今や、忌み嫌われる存在となってしまったのである。さて、ドイツの世界的な清掃機器メーカー、ケルヒャーは12日までに、フランスの政治家らに対し、政治的な社名使用を直ちにやめるよう求める声明を出した。その理由は「ケルヒャー(の高圧洗浄機)で犯罪者を一掃する」などの発言が繰り返されているからだ。4月の大統領選で現職のマクロン大統領に挑む右派野党、共和党の候補ペクレス元予算相が今月、治安対策強化に向け「オランド(前大統領)、マクロン両氏が物置にしまったケルヒャーを取り出さないといけない」と同社の社名を使って、清掃ではなく、政争を繰り広げているのである。(くちなし亭、2022.01.13)
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