友人の一人が、彼の親友から保証人を頼まれた。その親友氏は会社を興すために銀行から融資を受け、保証人を要求されたのだった。保証人というのは定収のある人でないと認めてもらえない。どんなに資産があっても、それが認知されない限り、銀行はウンとは言わない。そこで、その親友氏は有名企業に勤める友人に保証人を頼んだ。もちろん、親友氏にも悪意があったわけではない。友人もまさか親友氏の会社が莫大な負債を抱えて、倒産するとは思ってもいなかったのである。けれど結果は悲惨である。親友氏は逃走し、友人には銀行からの督促が始まった。そして、裁判所から支払い命令が出された。友人は憔悴し、長い年月をかけて建てた家も手放した。当然、家族の非難は心温かい友人氏に注がれ、温かかった家庭は一挙に冷え込んだ。さて、保証人には単純保証と連帯保証制度とがある。単純保証は特定の融資に関して、借り手が返済不能になったときに、保証人が借り手に代わり返済するもので、借り手に返済能力があるうちは保証人に返済請求はできないし、保証人もまた、借り手からまず返してもらってくださいと言えるものだ。他方、連帯保証人はそうではない。貸し手は借り手であろうと、保証人であろうと、どちらに請求してもかまわないというものである。もちろん、一般的には借り手から返済を求めるのが普通だが、悪質な金融機関になると最初から、保証人に返済をさせる目的で契約をさせることもあるという話である。
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