プリゴジン騒動の内幕が明らかになりつつある。どうやら、プリゴジンはロシアのショイグ国防相らの身柄を拘束する計画を立て、それが露見する事態に、慌てて行動に移したようだ。その最初の計画にはスロビキン前総司令官らも加担していたようで、当初の計画が失敗すると、ワグネルの暴走を必死に止めようと走ったようだ。そこにはロシア軍の深刻な内部分裂がある。元々、ウクライナに派遣されている兵士は辺境の少数民族だったり、ロシア内でも、貧困な地域の人たちが多い。それに対して、プリゴジンは叫ぶのである。「エリートの子どもらがクリームを塗りたくってネットに出ている間、庶民の子どもは戦場で八つ裂きにされている。母親は我が子を思い、嘆き悲しんでいる」この不満はロシア軍内部にも高まっている。その標的となっているのがショイグ国防長官だ。それがいつプーチン大統領に向かうかもしれないのである。まして、プリゴジンの乱は終わっていない。彼はこれからもSNSなどで叫び続けるかもしれない。(くちなし亭、2023.06.29)
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