プリゴジン氏の腰砕けに終わった今回のロシアでのクーデター騒動だが、結果的に二つのことが浮き彫りになった。一つはプリゴジンと言う人物がロシアで思いのほかに人気があることだ。撤退するプリゴジン氏の車列に駆け寄る市民が意外に多いことだった。本来なら、敗軍の将である。卵のようなものがぶつけられてもおかしくない。それが英雄を迎えるような扱いを市民から受けていたのである。たぶん、これは市民がプリゴジン氏の考えに同調したからではない。ロシアプーチン政権への不満の表れなのである。プーチン大統領はすでにプリゴジン暗殺指令を出したという。プリゴジン氏も闇に隠れた。今後、どのような展開になるか分からない。二つ目はロシア軍が思いのほかに無抵抗だったことだ。これが弱さの表れなのか、それとも指揮系統にほころびなのか。分からないがウクライナの前線でも、ロシア軍の退勢が伝えられている。（くちなし亭、2023.06.26）
Y-FP Office Japan(http://www.y-fp-office-japan.jp
