ロシアの株価は上昇している。他の国の株式市場の低迷をよそにである。それもこれも原油価格が上昇しているからである。WTI原油が１バーレル当たり82ドル、Brent原油が同じく84ドルである。原油やLNGの輸出で国の経済をまわしているロシアにとってはうはうはものである。この値上がりによって、私たちの身の回りの製品も値上がりを始めた。ガソリンの値上げは顕著である。その原因はいくつかあるのだろうが、産油国が増産していない、あるいはできないからである。LNGを生産するカタールではこれ以上の生産はできないと担当相が発言した。カタールは外国人労働者に作業を頼っているのだが、コロナで、労働者の受け入れに支障をきたしているようだ。ロシアである。ロシアで新型コロナウイルス問題が過去最悪の事態となっている。政府発表によると、１６日の１日当たり新規感染者数は３万３２０８人、死者数は１００２人だった。死者が千人を超えているのである。確か、ロシアは世界に先駆けて、「スプートニクＶ」というワクチンを開発したのだが、国民に信頼されていない。接種率はいまだ３４％程度だそうだ。これでは石油の採掘現場や港湾で働く労働者がまともな作業ができないはずである。（くちなし亭、2021.10.17）
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