山下さん、キャシュフロー表について話を続ける

日本人には、これまでの日本人にはと言い換えたほうが良いかもしれませんが、江戸っ子のような「宵越しの金はもたない。」というせつな主義的な考え方がどこかにありました。だから、もち金のほとんどをブランド品の購入に当てたり、サッカーの観戦費用に使いきってしまう人さえ現れていたわけです。それが許されたのは、それでも生活が保障されていたからです。でも、時代が大きく変わりました。日本人だけにそのような恵まれた生活は許されません。ですから、「老後難民」などと言う言葉が使われるようになりました。手持ちのお金がなくても、老後は誰かが面倒を見てくれる。これまでは面倒をみてくれる担い手として家族だったり、国や会社の年金だったり、生活保護だったりしたのですが、そのどれもが、不確かな時代へと変わったのです。つまり、私たちは刹那主義から、はるか先をみはるかす主義へと方向転換をしなければならない時代に入ったのです。そして、そのツールとして、重要な役目を果たすのがキャシュフロー表なのです。だからこそ、このキャシュフロー表は「未来家計簿」と呼ばれているのです。

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