現代美術作家 杉本博司氏の演出による 人形浄瑠璃です。 ETV特集 10月16日夜10時再放送を見ました。
今年1月に出来た 神奈川芸術劇場で 8月14,15,16日 5回上演されました。
原本に忠実に という杉本氏の意向で 『観音廻り』 の幕も加わり 一字一句違えなかったので 作曲からやり直されたそうです。 作曲は 三味線の人間国宝 鶴澤清治さん。
文楽では 主役級の人形は 普通3人で操るのですが 『観音廻り』 では ひとり遣い。 桐竹勘十郎さん(女優三林京子さんの弟)が 困惑しながらも 人形造りからされたそうです。
お初に その桐竹勘十郎さん 徳兵衛に 人間国宝の吉田蓑助さん。
舞台は舟板を取り除き 普段は横にしか動かない人形を 正面にこさえた 長い花道を 縦にも動かします。 照明は極端に暗く 人形の遣い手は 歩数を確かめながらの移動です。 道行に効果的に使われます。
解りにくいので 省略して上演されていた 唄は 浄瑠璃方が 何とか伝えたいと 渾身の力をふりしぼって 演じられ ドラマチックになりました。
最後に映るのは 三味線の鶴澤清治さんと 吉田蓑助さんです。
私の知っている文楽と 全然違う。
見たかったなあ。
風呼 でした