時は元禄十五年三月、そう 赤穂浪士討ち入り前 ,甲府宰相綱豊卿の浜手屋敷(後の浜離宮)で恒例のお浜遊びが行なわれていた。
跡取りのいない四代将軍家綱の後継者選びから目を逸らすためでした。
愛妾の兄、赤穂浪士の富森助左衛門が見物に来ていると知り 綱豊は面会する。
内蔵助は自分のように世間の目を欺いているのか。
赤穂家のお家再興を望むのか 仇討という本懐を遂げたいのか 測りたかったのだ。
町人に化けた助左衛門は 能を舞うという上野介の容貌を確かめたかった。
舞台に向かう能装束の綱豊を 上野介と間違え 槍で襲った助左衛門を 綱豊は諫める。
歌舞伎座で売っているトランプです。
四十七士も描かれている。
これが富森助左衛門。
御浜御殿で 遊興に耽る内蔵助の本心を質そうとする綱豊に
「浪士の一味はすでに箍(たが)の外れた桶同然である」 と答えたところから桶を持っている。
五代将軍は綱吉になります。 豊綱は家宣と名を改め やはり男子に恵まれなかった綱吉の跡を継いで六代将軍になります。
午前の部最初は ご存じ「寺子屋」
愛之助さんが凄く良かった。
と 思ったら、昨年三月 博多座での「夏祭浪花鑑」での主人公、団七九郎兵衛で2023年の芸術推奨文部科学大臣賞を受賞されたそうです。
文字通り 脂がのっている感じ。
この演目は 来月四月に 歌舞伎座で上演されます。
チケットはとってあります。楽しみです。
もう一つは 雀右衛門さんの「傾城道成寺」
菊五郎さんが 前回同様やはり座ったままで登場。
真秀くん、亀三郎くんが可愛く、おどろおどろしいというより 華やかな舞台でした。
3月16日 観
by 風呼
(遅ればせながら)