ピカソ・マニマニア

ピカソの91年を 詩にしました。
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見えない境界線

2012-04-30 23:58:32 | 少年期 詩作

 

 

知っているのと 知らないのと。

大人と子供の 境界線。

 

 

   見えない境界線

 

大ちゃんのお母さんはね

ちょっと有名な女優さん

テレビに脇役でよく出ているんだよ

 

大ちゃんのお父さんはね

大きな新聞社の記者

今はアメリカに単身赴任だって

 

だから団地の3DKなんだけど

一人っ子の大ちゃんの家には

お手伝いさんがいるんだ

 

小学校3年から卒業するまで

大ちゃんを始め僕たち同級生は

ずーっとそう信じていた

 

でも 親たちは知っていた

 

大ちゃんの両親は

離婚していたんだって

 

 

 

色んな事情で 大人は子供に嘘をつく。

      風呼   でした         

 

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群舞の白鳥

2012-04-29 23:52:24 | 詩作

 

 

プリマドンナには 遠くても。

 

 

   群舞の白鳥

 

王子とオデット姫の

グラン・パ・ドゥ・ドゥ(デュエット)の時は

 

顔は背けて

四番の足で 羽を休めます

 

左右に並んだ白鳥たち

 

舞台に向かって

右から三番目が 私です

 

静止したまま

祈るのは

 

オデット姫が

王子と結ばれますように

 

オデット姫が 早く

人間に戻れますように

 

自分の事は

どうでもいいのです

 

 

 

舞台で踊れれさえすれば。 

         風呼   でした         

 

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遠い帰り道  

2012-04-27 23:54:28 | 詩作

 

 

繰り返しの日常。 予定のない日。

 

 

    遠い帰り道

 

充実した時の

余韻に浸りながら戻る道は

あっという間なのに

 

誰にも会えず

心に後悔すらない日は

帰り道が遠い

 

ひと足ひと足が 重い

 

覚えたての曲の

歌詞を復唱しても

すぐに行き詰り  

 

私は何故 いま

ここを歩いているのか さえ

定かでなくなってくる

 

そんな日

何んにもなかった日

 

 

       風呼   でした           

 

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東大寺再建  ”吾妻鏡”

2012-04-25 23:55:39 | 吾妻鏡

 

 

今日は 月に一度の 吾妻鏡購読の日でした。

 

文治五年(1189年)六月九日 頼朝の生母 由良御前の塔の供養が

行われました。 異母弟義経の喪中ではあるが 30日以上たっている

事ではあるし 京から導師も来ていることだし 頼朝は寺社に入らない

で 眺めるだけなら良いだろうと 桟敷が用意されました。

 

1181年平重衡により焼失された 東大寺再建の材木の調達の話等。

直径1メートル、 長さ30メートルの木が120余本必要だった。 伐り出した

山口から 奈良まで運ぶのに まず川に堤防を造り 堰き止めた水の勢い

で 瀬戸内海に出し 淀川から木津川へ。 その堤防の数は130以上にも

のぼりました。   

一本の木を陸路で運ぶのには 400頭の牛を要したそうです。

佐々木高綱がその任を負い その功績を 頼朝に讃えられました。

 

 その他 烏帽子の話など。

内裏雛が被っているのは 冠だそう。  烏帽子は キャップの様なもので

種類も 固く立っていたり 上部は布で折れ曲がっていたりと 色々あるそ

うです。

 

そんなこんなの 今日の吾妻鏡購読。

      風呼   でした           

 

 

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朝 ぎこ 眩 !

2012-04-24 23:58:15 | 詩作

 

 

東日本は この時期 夜明けが早い、 早すぎる。

 

 

    朝 ぎこ 眩 !

 

ちょと 朝日さま

今 何時だと思っていらっしゃいますの?

 

午前五時 

何でこんなに明るいの

 

夜明けが何時かも分らなかった

 

朝一番に

晴れを知らせる鳥たちだって鳴かないのは

悪天候の後の 突然の眩しい晴れに

びっくりしたからだわ

 

朝 ぎこ 眩 !

 

二番寝は

眩しすぎるので布団を被って 

 

ちょっと 蒸すかも

 

 

 

暑いゴールデンウィークが やってきて 寒い梅雨になります。

フェイクサマーに騙されて 長袖は まだしまわないでね。

       風呼    でした            

 

 

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雨の日の買い物

2012-04-23 11:58:21 | 生活詩

 

地養卵の 目玉焼き?  美味しそう ~

 

 

   雨の日の買い物

 

傘をさして自転車には

乗れないので

 

歩いて行きます

駅までおよそ20分

 

自転車の通れない

商店街を通ります

 

自転車の停めにくい

店にも寄り道

 

だんだん荷物が増えていって

 

左肩の買い物かごの他に

右肩にも用意した買い物袋

 

重いので

さっさと帰る方がいいのですが

 

バランスがとれたので

傘に隠れて

ソフトクリームを食べながら歩いたり

 

道端のこんな花を写メしたり

 

振り分け荷物が

後ろに引っ張りもするので

 

帰り道は倍の時間がかかります

 

 

 

東京地方は 昨日も 今日も 雨です。

       風呼    でした           

 

 

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夜明け前の月

2012-04-22 13:49:17 | 詩作

 

 

下弦の月は 午前零時ごろ昇り 午後零時ごろ沈む。

 

 

   夜明け前の月

 

ぼやけて浮かぶ

夜明け前の月は

 

私の心を

緩めてくれる

 

さわさわと さわさわと

心が騒ぐ音にも怯える私

 

強がっているだけで

本当は臆病なのよ

 

ぬるい光が

じわじわと心の襞にも伝わって

弱い心を顕わにする

 

そう これも私

臆病でいいじゃない

 

 

 

陽が昇ると 強い私に戻るのです。

         風呼     でした            

 

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蒲公英 ダンテライオン

2012-04-21 13:41:27 | 詩作

 

英語名は dandelion

 

 

   ダンテライオン

 

百獣の王の僕が

たんぽぽだなんて

 

子どものまま大人になってしまった

はぐれライオンだけど

 

蒲公英の花のような

たてがみだってあるし

 

本当はフランス語で

ギザギザの葉 (dent-de-lion)

 

僕は

ギザギザの歯 らしい

 

こうやって地に這いつくばって咲く

たんぽぽの花と

ブライド(群れ)をなしてみる

 

守られている

支えられているなあ

 

ぼく ギザギザの葉より

ダンテ・ライオン の呼び方が好き

 

 

 

ダンテとライオンとの共通点は 同性も好き。

        風呼    でした          

 

 

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金の耳飾り

2012-04-19 23:33:50 | 物語詩

 

 

レイ・ブライアント・トリオ演奏 ”ゴールデンイアリング” を聴きながら。

 

 

   金の耳飾り

 

燃えるかがり火に

深い皺を映し

ジプシーの女がつぶやいた

 

金の耳飾りは

恋を成就させる

 

乾いた音のする

金の耳飾りをつけて

私はまじなう

ジプシーの女のように

 

暗い食卓の皿の上

マッチをかがり火に見立て

 

ゆらゆら首を振る

耳元でカサカサと音がする

 

照らしてよ 私の耳飾りを 

小さな炎 燃え尽きる前に

 

 

        風呼   でした           

 

     

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リバーサイドホテル 『井上陽水ライブ』  於・神奈川県民ホール

2012-04-18 23:48:49 | 観劇

 

井上陽水の ”Hello, Goodbye" と銘打たれた 2012年の

ライブツアーです。

 

アンコール5曲を含み 全24曲、 二時間半を短いと思いました。

 

衰えぬ透明感のある声、 変わらぬ体形, リズミカルな機敏な動き

に 日頃の精進が伺われます。 

人知れず努力されているんでしょうね。

 

最後は 一階席は総立ち状態、 3年前のグリーンホール相模大野

のコンサートの時は 誰も立っている人はいなかったのですけれど。

やっぱり横浜(県民ホール) だと観客のノリが違うのでしょうか。

それでも陽水さんの歌には 田舎の劇場でも手抜きは一切ありませ

んでした。   舐めてかかる歌手もいるんですよ。  (不幸にも

その時 私の席は 二階最後列左端でしたが それを幸いに 通路

に立ってノリノリで踊りました。 踊ったりしていたのは 私一人だけ

だったようですが)

 

コンサートの真ん中位に歌われた ”リバーサイドホテル” は 十余年

前に死んだ弟が好きで よく歌っていた曲です。  「姉さんも聴きなよ」 

とテープを貸してくれましたっけ。  今日じっくり歌詞を確かめていたら

かなりきわどい詞であると判明、 陽水さんの歌は聞き取りにくいので

気付きませんでした。  まだ若かった弟は何を思いながら歌っていたの

でしょうか。  

 

♪ ホ(ッ)テルはリバーサイド~ 

ちょっと格好をつけた弟の歌声を久しぶりに思い出した 

         風呼   でした        

 

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『トノに降る雨』  東京ヴォードビルショウ  於・シアタートラム

2012-04-16 22:34:45 | 観劇

 

 

佐藤B作率いる 東京ヴォードビルショウは 今年で創立40周年

だそうです。

 

『トノに降る雨』 は その記念興業の第一弾、 久々の新作だそう。

 

シアタートラム という劇場は 舞台が可動式の 客席200余の

ミニシアターです。

そのミニシアターの東京ヴォードビルショウの公演に  松金よね子、 

ベンガル、 えなりかずきが客演するというので 見に行ってきました。

 

時は 織田信長が頭角を現し始めた 戦国時代、 尾張の小さな国

のトノ は 水が欲しい隣国に急襲され 山中を逃げ惑う。  偶然

鉄砲つくりに出会い  攻めてきた信長に献上して和平する。  

突然 雨も降ってきて干ばつは解消、 実は百姓の出だったトノは

家督を 正統の弟に譲り 百姓に戻る。

 

若い女優さんたちが棒立ちだったのは 脚本の仕上がりが大幅に

遅れたかららしい。 なのに客演にかかわらず トノの母親役の

松金よね子さんはさすがで 団員のトノの弟役の山口良一さんの

軽妙な演技とともに 光っていました。

えなりかずきさんは 意外や意外 顔が小さく手足が長く 実際に

見ると都会的です。 木下藤吉郎役でした。

 

この後 4本の上演をして 佐藤B作さんは 座長を後進に譲ら

れるそうです。 

 

全体に 笑いのアクセルが重いと感じた

       風呼    でした         

 

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きょう私の中の孤独が死んだ

2012-04-15 23:55:57 | 詩作

 

 

一つの訃報が届いた。

 

 

  きょう私の中の孤独が死んだ

 

時々 

昏い目をしているね

 

優しい人が言う

 

誰にも言えない屈辱が

打ち消しても打ち消しても

甦る

 

騙された自分も悪いが

老獪な相手を恨んで

 

抱え込んだ憤りが

私を寡黙にさせ

 

今日 その人が死んだ と

優しい人からの メール

 

私の中に巣食った孤独も

一緒に死んだ

 

 

 

いいえ 殺してしまった。

       風呼           

 

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雨の日の公園で

2012-04-14 23:34:00 | 詩作

 

 

 

   雨の日の公園で

 

公園の芝生の丘に

形のいい木がありました

 

花が咲いて

それが桜であるのを知りました

 

満開の桜の木の下には

いつも誰かが座っていて

私は通りすがりに眺めるだけで

 

散り始めた 今日

花とどまりの冷たい雨が降り

 

散歩犬すらいない

夕暮れの公園で

 

花びら敷き詰めた 

芝生に佇み

 

雨つぶ模様の傘越しの 

ひとり花見です

 

 

        風呼    でした          

 

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弁天さまの桜

2012-04-12 00:15:13 | 詩作

 

小さな 小さな 弁財天。

 

 

    弁天さまの桜

 

拝む人を

選んでいるのかしら

 

駅への道からは

見えない 弁財天

 

普段通る道を

横に入ると 奥まって

 

春には桜が満開で

 

初夏には

黄色い菖蒲が咲きます

 

太鼓の音に誘われて

迷い込んだ 盆踊り

 

私 きっと

弁天様に呼ばれたの

 

 

 

地の人の少ない近所で この弁天さまを知らない人が多い。

       風呼    でした         

 

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雨ざらし後捨てる

2012-04-11 06:54:30 | 詩作

 

 

今月の日本経済新聞の 『私の履歴書』 は 蜷川幸雄さんです。

 

開成高校を一年落第した後 芸大油絵科を受験するも失敗、

その頃描かれた 灰色の桜の絵を 雨ざらしして捨てたそうです。

 

 

 

    雨ざらし後捨てる

 

いるものか

要らないものか

 

心の奥底では

棄てたくないと思っているものは

 

縁側に暫くおいて

 

何気に

雨ざらしにして

 

ああ こんなぐしゃぐしゃなものは

とっておいても仕様がない 

 

と 処分する

 

 

決心にワンクッション

雨ざらし

 

 

 

たとえば 死んだ飼い猫が 舐めたつくした セーター。

例えば 妄想に過ぎなかった 憧れ。

       風呼   でした         

 

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