能から題材を取った 舞踊劇です。
奥州 安達ケ原に棲む 鬼女の話。
幕が上がった途端から 詩情溢れる舞台に惹きこまれます。
一夜の宿を乞う 阿闍梨一行。 祈祷の迫力が半端ありません。
(阿闍梨・錦之助、大和坊・種之助、讃岐坊・鷹之資)
もてなすために 夜中、薪を集めに行く 鬼女こと老女岩手。
冒頭の写真は その岩手が 犯した罪が許されるかも知れないと 喜び踊るところ。
初代猿翁が ロシアンバレエから取り入れたという 爪先立ちの振りもあるそう。
残念ながら私は気付きませんでしたが 重ねて上演されるようで 次回はしっかり見たいと思います。
唄い手 今藤尚之さんの声も素晴らしく 良い舞台を見た幸福感に包まれました。
『実盛物語』の仁左衛門さんを観に行ったのですが 仁左衛門さんはさすが立派で 満足はしましたが 『黒塚』が良すぎてすっかりどこかへいってしまいました。
鷹之資さん、11日で はたちになられました。
祖母吾妻徳穂さんから 父、中村富十郎さんへと受け継がれた舞踊家の血が彼の中にも確実に受け継がれているのをしっかと見届けましたよ。
4月21日観
BY 風呼