ピカソ・マニマニア

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"私はマリア・カラス” DVDの楽しみ

2020-02-26 22:49:27 | 映画

丁度一年前に 日本で公開された映画です。

去年、私は映画館で観ました。

1958年のニューヨークでのインタビューを軸に カラスがしたためていた自伝と多くの友人との400通にも及ぶ書簡、未公開の私的な動画等を使い 全編、カラス自身の言葉で綴られています。

 

   

1923年、ニューヨークでギリシャ移民の子として生まれる。

マリア13才の時、両親の離婚により母親、姉と共にギリシャに帰国。

年齢を偽って 17才から入学の音楽学校に入学。

良き師に出会い誰よりも研鑽に励む。

1947年、28才年上の実業家に見いだされ、妻となる。

1953~1954年の40キログラムの減量で 世界のプリマとして名をとどろかせる。

 

その言葉は正直です。

DVDが出たら 買うぞと思いました。

 

DVDは出たのですが used がなかなか出ないので 先日、定価で買いました。

 

ざっと見て 誰かと一緒に見たいと思いました。

カラスの観客に 有名人がいっぱい訪れていて 私一人では半分も認識できないからです。

で、6才年長の姉と一緒に見ました。

二度見た私と 初見で目も耳も画面に釘付けの姉とは 当然視点が異なるので 私が望んだ会話は 後日、姉がもう一度見てからとなりましたが、

 

    

     あっ、ブリジット・バルドー とか

 

    

     ジャン・コクトー だよね とか

 

     

      カトリーヌ・ドゥヌーブ 

      亡くなったお姉さんと一緒 とか

      

     

      こちらも 姉妹ですね とか

 

     

     やっぱ 絶世の美人だよねとか

 

映画館では出来ない わいわいがやがや言いながら 見たいものです。

 

     

 まだまだ後を引いている

     風呼 でした       

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『 少年は残酷な弓を射る 』  ライオネル・シュライダー著

2020-02-16 01:20:48 | 

 

原題は   ” We Need Talk About Kevin ”

 

事業家として成功したエヴァは 37才で子供を持ちたいと思う。

念願通り 男の子が生まれ ケヴィンと名づけた。

苗字は アルメニア人であるエヴァの カチャドリアンにした。

フリーでロケ地フィッテイングの仕事をしている夫のフランクリンは育児に積極的だったが

エヴァはケヴィンが生まれた時から違和感を感じていた。

父親には見せない顔を 何かを試すようにちらちら母親に見せるのだ。

6才まで紙おむつをしていて エヴァはたびたび保育園におむつ交換に呼び出されたり、仕事を休む羽目になる。

それでもエヴァは母親らしく愛情を注ごうと努力をし、もうひとり子供を産む。

 

学校へ行くようになったケヴィンは 巧妙に同級生に嫌がらせをし 友達を殆ど失くす。

そしてそれは8才下の妹にまで及ぶようになる。

エヴァには息子のしたことが分かるのだが 気のいい夫は 思い過ごしと取り合わない。

 

そしてケヴィンの16才の誕生日の3日前に 事件は起こる。

ニューヨーク州では 16才になると殺人は大人と同じに裁かれる。

15才のうちに決行しなければならなかったのだ。

 

全編、エヴァの夫フランクリンへの手紙で語られる。

そうよエヴァ、貴女はいつでも正しい! 世の常の母親がそうであるように。

 

子供は何時でも親を試す。

親の欺瞞を見抜いている。

その子が賢ければ賢いほど 気づかない又は改めない親に鋭い刃を突き付ける。

 

全編に溢れるエヴァのエゴイズムに辟易しながらもこの長編を読み終えたのは 見事な構成と この先どうなるのかとの巧みなミステリ―仕立でもあったから。

 

クロスボウ(小型のアーチェリー)で起こされたこの事件は 1999年4月8日という設定だ。

有名なコロンバイン高校乱射事件は1999年4月20日。

スクールシューティングは それまでもあったが コロンバイン事件以後 急速に増えている。

 

 

訳者の一人は ちょっとした知り合いなのですが エヴァをいかにいやな女に描くか腐心したそうです。

見事な訳です。

 

 

       by  風呼     

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