錦秋十月大歌舞伎、夜の公演が余りに素晴らしかったので 再び観に行きました。
前回は 幕が開いて四日目だったので どう進化しているのか大変気になったのです。
仁左衛門さんは新派では五度主税を演じられたそうですが 以外にも玉三郎さんとは初めてだそうです。
湯島境内での二人の演技は 5日は玉三郎さんのお嬌んな可愛らしさばかり目立っていましたが 22日は仁左衛門さんの主税像がはっきりと出ていて 物語に吞み込まれていきました。
花道側の料理屋の二階から聞こえてくる 浄瑠璃の 何と切なく心に沁みる事!
清元 清美太夫という方だそうです。
筋書きにこうありました。
とりわけ、歌舞伎の『雪暮夜入谷畦道(雪の夕べ入谷のあぜ
道)』 で、三千歳(みちとせ))と直侍(なおざむらい)の
束の間の逢瀬と別れを描く 清元の「三千歳」を、他所事浄瑠
璃(よそごとじょうるり)として使い、前半の喜び後半の悲
しみへと変わるお蔦の心情や、それを知るだけに苦悩する主
税の思いと照応させた演出は、絶大な効果をあげています。
私はこれをまた聞きに来たのだわ。
本郷薬師縁日の場に 新派の俳優さん三人と 女優さん五人が出ていらっしゃいました。 さりげなく。
六条の御息所
道理をわきまえた お蔦さんと異なり 感情を御せない御息所です。
そういう血筋だそうです。
源氏との間に生まれたばかりの男の子を抱く葵上の前に生霊となって現れた 御息所。
10月22日 観
by 風呼