今月の幕が開いて四日目だというのに 玉三郎さんのお蔦、六条御息所の 完成度の高さ。
夜の演目二幕とも 主人公なのにですよ。
まずは『婦系図』
「 月は晴れても心は闇だ ~ 」
「 切れるの別れるのってそんなことはね、芸者の時にいうことよ。今の私に は 死ねといって下さい。」
の 有名な科白だけは知っていましたが、あらすじは良く知りませんでした。
面白かったです。
玉三郎さんのお蔦さんは 何とか堅気の妻になろうとする 健気な可愛らしさが 溢れていて 退くな退くなと 心の中で応援していました。
続いて 『源氏物語』
玉三郎さんの六条御息所です。
源氏の子を身籠っている葵上に生霊となって現れ僧侶が祈祷している場面から始まる。
身重の葵上の牛車と鉢合わせし、辱められたこともあり御息所は恨んでいたのだ。
久し振りに訪ねてきた源氏に 御息所は 恨みをぶちまける。
ひれ伏して訴える御息所の十二単が 扇形にひろがり その完璧な美しさ!
幕が開いて四日目ですよ。
気品があり美しく誰もが賞賛する御息所は 実はプライドを持て余していた。
いるいるこんな人 現代にも。
流石に嫌気がさして源氏は帰ってしまいます。
作者の思惑通りか、染五郎さんの源氏は 美しいけれど 女をおもちゃとしかとしか見ていない 軽い人にしか見えない。
楽日近くにもう一度見て確かめたいが 切符は完売です。
それにしても 美しい・・・
by 風呼
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