ピカソ・マニマニア

ピカソの91年を 詩にしました。
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” 宝田明物語 ”   於・三越劇場

2017-09-28 20:51:01 | 観劇

 

御年 83才 になられたそうです。

 

戦後の 二枚目の名を欲しいままにした 俳優 宝田明 さんの 小学校5年生から 『ゴジラ』で映画初主演されるまでの物語。

 

宝田明さんと云えば 満州引揚者として知られています。

 

ハルピンで終戦を迎え (最後の)引揚者になるまで 若年男子はシベリアに抑留されたため 小学生なのに肉体労働に駆り出され    数々の食べるための苦労をされつくしました。

自身も 銃で撃たれ 生死をさまよわれるなど 数々のソ連兵の横暴振りを目の当たりにされます。

隣の奥さんが ソ連兵に引きずられて行き 凌辱されるのを目撃されたりもしました。

 

無蓋車に揺られ 壊れた線路道を歩き にわか筏に荷物や弱いものを乗せ バタ足で泳いで引いて川を渡ったり 日本行きの船の出る港に着いたのは 二か月後だったそうです。

 

高校在学中に 周囲の勧めで 一期生には 三船敏郎や久我美子さんがいた 東宝ニューフェイス6期生に応募し合格。

同期の 岡田真澄さんとつるんでいましたが 2人ともあまりに目立ちすぎるので エキストラからも外されたそうです。

 

そんなある日 ”ゴジラ” の主役に大抜擢、ビキニ島での水爆実験をヒントに創造された ゴジラ は 環境破壊の恐ろしさを 世界中に知らしめました。

ハリウッド殿堂入りしている ”ゴジラ” は 29本まで制作され 宝田明さんはそのうちの 4,5本に出演されて7いるそうです。

 

正直 宝田明物語 が どう舞台で表現されるのか 昼夜の一日二回公演、 体力は大丈夫だろうか危惧していました。

 

ラジオドラマ形式になっていて 全員坐っての放送形式。

宝田さんは殆ど喋りっぱなし、 私が見たのは夜の部なので 同日二度目なのに文字通りご自分の経験、時に涙を拭われ言葉に詰まられる場面もあり 会場は緊張感に包まれ しんと静まりかえりました。

 

戦争の悲惨な体験は 誰も語りたがりません。

 

同じ経験をした人が 何も語らないまま亡くなっていくのを見て 80才にして宝田さんはこの企画をたてられたそうです。

 

いい舞台でした。

 

 

 

       

三越劇場は 客席514。 

施設は古く 不便なところもありますが 雰囲気のあるいい小屋です。

 

 

    9月27日観

 

 

         by   風呼      

 

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9月16日 去年の朝顔が咲く

2017-09-25 21:39:33 | エッセー詩

 

庭の片隅に放っておいた

去年買った 鉢植えの朝顔の花が

 

9月16日

咲きました

二輪も

 

 

夏のはじめ

芽が出ているのに気づき

 

土を入れ替え

二階の一番日当たりのいいベランダに

持ってきて

 

水やりを怠らず

 

ひたすら

家族の揃うお盆に咲いてくれ と

願っていたのです

 

去年の朝顔が最後に咲いたのは

この頃だったし

 

もう咲かない と

諦めていたのです

 

 

お陽さまではなく

シャッターの雨戸を開けた

私の方を向いて

咲いていたんですよ

 

 

ある詩人が言っていたんですが

 

もう 本当に

吃ってしまいます

 

 

       by  風呼        

 

 

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祭りの前夜 雨

2017-09-23 12:17:16 | 詩作

 

例大祭は 

一年に一度 秋

 

神社の幟が 高く掲げられ

 

鳥居近くから

露店の 帆の屋根が続く

 

 

高ぶる心を 鎮めるように

 

その前夜は

大概雨が降る

 

・・・テケテンテンテン・・・

 

小太鼓の韻が

参道に染み込んで

 

夜通し

音もなく 響くだろう

 

 

明日の人出は

きっと 快晴

 

 

   

      by  風呼     

 

   

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百鬼オペラ ” 羅生門 ”  於・シアターコクーン

2017-09-15 23:06:17 | 観劇

        

2013年公演の 『100万回生きた猫 』で 演出、振付、美術、衣装をされた イスラエルの インバル・ピントさんと アブシャム・ポラックさんの 演出、振付による

芥川龍之介作の 『羅生門』 『藪の中』 『鼻』 『蜘蛛の糸』 をMIXさせた舞台です。

 

森山未來の猫、 満島ひかりの白い猫の 『100万回生きた猫』 が 素晴らしかったので 今回も 足を運びました。

 

 

職を失い旅に出た 下人(この物語ではこう呼ばれている 柄本佑)が 夢とも現実ともつかない様々な出来事に出会い そこに現れる女が誰であるか思い出す 物語です。

 

舞台には 折に触れて いくつもの四角い穴が現れ 人物が出たり入ったりする。

その穴の中から 8つの腕が出て 蜘蛛の動きをリアルに表現したりもしました。

 

 

雨が降ると 妖怪が現れる

 

       

  

  

 

 

 

空中を 背中合わせに浮きながら 二人の女が楽器を演奏しながら静かにハモったり。

 

不思議不思議の世界が 繰り広げられます。

 

 

   

この舞台の上で。

 

 

下人、「羅生門」の盗賊 に 江本佑さん。

 

女、「羅生門」 の真砂 に 満島ひかりさん。

 

真砂の夫、主人 に 吉沢亮 さん(好演)

 

の 3人を軸に 銀粉蝶 (「羅生門」の婆等)、 田口浩正 (「鼻」の内供)の 2013年の『100万回生きた猫』に出演された2人も出演。 

 

銀粉蝶さんが 今回も素晴らしい。

 

 

柄本佑さんは 舞台で拝見するに 凄いイケメンです。

ちょっと危ない俳優さんだと思って 怪演を期待していたのですが、 至極まとも。

 

満島ひかりさんは 『100万回生きた猫』の 妖精のような透明さもいいですが 汚れ役もなかなかです。

 

 

   9月14日 観

 

       by    風呼     

 

 

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りんどう ビルディング

2017-09-11 17:31:15 | 日記詩

 

花束を買ったけれど

白とピンクの菊に

りんどうは 一本だけ

 

困ったな

少なくても

二本は欲しかったのに

 

そうだ

りんどうは 花のビルディング

 

きょうのりんどうは

四階建て

 

小さいけど

平屋になってもらいましょう

 

 

    

 

 

四軒になりました

 

 

      by  風呼      

 

 

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二の腕ぷるるん・るるん

2017-09-10 13:13:52 | 日記

作家の林真理子さんが 日経朝刊小説に登場。

 

満を持してと云いますか。

 

題名は ” 愉楽にて ”

 

シンガポールを舞台に 老舗の御曹司でありながら 跡継ぎは弟になった 遊び人の 駐在員の妻たちとの ラブアフェアが描かれるらしい。

 

今日 9月10日で 5回目です。

 

中年、もしくは中年の女の エクササイズでは取れない 二の腕の脂肪の事が 連載3回目にして書かれています。

 

林真理子さん独特の さすがのえぐい描写です。

 

 

二の腕のぷるるんは ジム仲間で 振袖、大振り袖 と呼んでいます。

 

肩はすっきりしている方が ダンスレッスンの時は格好がいいのですが なかなか開き直れないで 年増は半袖の人が多い。

 

と この春 私のぷるるん に るるん が加わったのを発見!

 

ダンベルを使ったり 色々試したが 埒があきません。

 

さんざん考えた末 思い当たりました。

3年前に花粉症を発症、 親の仇を取るように干していた重い 綿の布団を 春先は干さなくなった。

 

今年は裏返して干すことにしたら るるん が取れた気がする。 

それでもぷるるんですが。

 

 

先日 ダンス仲間で 勝手に私が ドラゴンボール と思っているマッチョマンに どうしたらそんな筋肉質の腕になるのか訊いたところ

もうすぐ50才代に突入という彼は 「生まれつきです、 僕だって二の腕はこうです」 

ちょいぷるるんでした。

 

 

ちょっと恥ずかしい 二の腕ぷるるんのお話しでした。

 

林真理子さんも書いておられましたが このぷるるんが好きな男性って結構多いそうです。

 

 

それでも二の腕はすっきりしたいと 無駄な努力をしている

 

      風呼  でした      

 

 

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じゅんさん (じゅん&ネネ)徹子の部屋

2017-09-07 14:17:17 | 日記

 

今日(9月7日)の徹子の部屋のゲストは じゅん&ネネのお二人でした。

 

ネネさんの方は時々、マスコミを通じて消息が伺えましたが じゅんさんは結婚を期に 全く芸能界から引退されご夫婦で 築地で(立派な)喫茶店を経営されていました。

二人の息子さんにも恵まれ 幸せに暮らされていたそうです。

 

撮り損ねましたが その当時は長い黒髪をアップにされ 和服を召しておられたらしい。

ご主人と一緒の写真が美しく素敵です。

 

 

ご主人が57才で急逝された後、ずっと親交のあったネネさんと じゅん&ネネを再結成。


ご主人が生きていらしたら考えられなかったそう;

 

変わらぬというより 若い頃よりもっと美しくなられた姿で登場され もうびっくり!

 

結成50年 67才だそうです.

 

 

歌手活動を続けていられるネネさんに互して 変わらぬ歌声を披露されました。

 

 

 

冒頭は 最近発売されたCDのジャケット写真。

 

 

       風呼  でした     

    

 

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額田王 井上靖著

2017-09-04 23:13:53 | 

 

「あかねさす 紫野ゆき 標野(しめの 御料地)ゆき 野守は見ずや 君が袖振る」 と歌った 額田王に対し

 

「紫草(むらさき)の にほえる妹(いも)を憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋めやも」 と15年前に 十市皇女(といちのひめみこ)を授かった仲の 大海人皇子が 返歌した。

 

白村江の大敗戦の後 逃げるように飛鳥から近江に遷都した天智天皇の 初めての(蒲生)遊猟の余興の席のこの出来事は あまりにも有名です。

 

大海人皇子も敵わない人の妻なのでしょう。

だからそれは 天智天皇しかない。

 

 

この小説は 額田王は 采女・巫女 として描かれています。

 

心は神にあずけている。

 

何者にも属さない 誇り高いキャリアウーマンのはしりとして描かれています。

 

やがてその娘 十市皇女は 天智天皇の第一皇子の大友皇子の妃になります。 つまり従兄妹同士の結婚です。

 

天智天皇の娘二人は 弟大海人皇子の妃です。 叔父・姪ですね。

 

天智天皇亡き後の壬申の乱では 十市皇女は 夫と実父が敵味方で争うという 境遇になります。

近親婚が多かったので そんな立場の妃はたくさんいたのです。

 

 

額田王を記した資料は少なく 生年も没年も不詳だそうです。

万葉集に残る歌で推測された 二人の皇子に想われても 神の使いの立場を守ろうとする女性の物語です。

嫉妬や競争から身を遠ざけて生きようとする 誇り高い額田王が魅力的です。

 

      by  風呼      

 

 

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