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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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ピーター・バーンスタイン/ストレンジャー・イン・パラダイス

2005年02月26日 23時30分00秒 | JAZZ
 初めて聴くギタリストです。僕はピアノ・トリオに負けず通らず、ギター・トリオというフォーマットが好きなんで、ジョー・ベックとかビエリ・ラグレーン、あとマイク・スターンあたりが90年代以降に出した、スタンダードな4ビートを主体としたギター・トリオのアルバムとかはけっこう愛聴盤なのですが、このアルバムはギター・トリオではないものの、その線で購入してみました。

 一聴した感じでは、ソロは高域を主体とした単音主体、クリアなトーン、ブルージーな曲でもハメをはずさない端正さ等、けっこう知的センスを感じさせるギター・ワークです。したがって、最近多いバーニー・ケッセル~ウェス・モンゴメリーの系統ではなくて、ジム・ホール~パット・メセニーのあたりの影響を感じさせるギタリストといってもいいでしょう。もっともこのアルバムでは、ブラッド・メルドーのピアノを加えたカルテット編成なので、単にそうした理由から、コード弾きを少なくしているだけかもしれないですが....。

 全体の音楽は、表向きバーンスタインをフィーチャーしているものの、基本的には彼とメルドーの双頭コンボといっていいと思います。3曲あるオリジナルはきっちりとバーンスタインが押さえていますが、残りのスタンダード・ナンバーとなると、たいてい後半のソロを担当するメルドーが、自分の番になってカラフルなフレージングを繰り出すと、なんとなくいいところ持って行ってしまっているように感じるのは、単に知名度の差から来る当方の先入観でしょうかね(笑)。ともあれ、基本的には古典的な4ビート調をベースにしつつも、時にモダンなフレージングや進行を見せたり、ブルースをやっても泥臭くならず、常に洗練された都会的な音楽になっているあたりは、バーンスタインの個性なんでしょうね。

 今回はメルドーという豪華なオマケがついていたので、これはこれでいいんですが、次はぜひ以心伝心のメンバーを集めたトリオで、隠微にギターワークを展開するような作品を作ってもらいもんです。


PS:あっ、そうそう、最近はヴィーナス・レーベルのハウス・ドラマーの如き存在になってきたビル・スチュアートですが、今回もそのドラミングは絶妙、ヴィーナスのお得意の録音の冴えも手伝って、この人のタイコ、聴けば聴くほど好きになるなぁ。
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