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ホワイト・クリスマス/various artists

2007年12月22日 13時29分27秒 | JAZZ
 これもWeekend Classicsのシリーズの一枚。ただし、こちらはクラシック・ソースというよりは、登場するアーティストがマントヴァーニ、ロニー・アルドリッチ、フランク・チャックスフィールドの三者であることからも分かるとおり、イージー・リスニングとして分類されるべきソースを集めている。よくわからないけれど、イギリスではこういうのは広い意味でクラシックに分類されているだろうか。もっともこの三者は、50~60年代にデッカが擁していたアーティストだから、当然そうなるんだろう。あっそっか、ネルソン・リドルはキャピトル、ポール・モーリアはフィリップスで発売されていたけれど、ボストン・ポップスはクラシック扱いだったから、そういう扱いなのかもしれない。まぁ、どうでもいいことだな、そもそも三者の音楽も一律な訳ではないのだし....。

 収録曲はトラッドっぽい曲はあまりなく、クリスマス・スタンダーズと呼びたくなるようなポピュラー・ミュージックばかりが選ばれていて、私の大好きな「ハブ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」「ザ・クリスマス・ソング」もしっかり収められているのはうれしいところ。マントヴァーニは例のカスケーディング・ストリングスがこうしたクリスマス系の音楽によくあっていて、これを購入した20年くらい前の印象だと、いかにも古くさい音に聞こえたものだけれど、時代が巡った今聴くとストリングスの金ぴか感がけっこう新鮮だ。マントヴァーニはイタリア系の人だと思うが、このストリングスはまさにそうしたイタリア人のセンス故のものだと改め感じたりもした。一方、フランク・チャックスフィールドはこの三者の中では一番クラシックっぽく、出てくる音も穏健で当たり障りなく中庸という感じで、2台のピアノをフィーチャーする華麗なスタイルが売りだったロニー・アルドリッチはその調度中間といったところだろう。ちなみに私の好きな2曲はいずれもアルドリッチが演奏している。ともあれ、どれもアメリカ産のイージー・リスニングのような派手ではないが、それなりにメロディックで瀟洒、節度をわきまえた演奏で、このあたり英国らしさを感じないではいらなれない。

 今時、街のデパートに行くと売り場のBGMに流れているのはスムース・ジャズ版のクリスマス・ソングばかりだが、私が子供の頃、つまり昭和40年代のクリスマス・シーズン時のデパートといったら、ジャズ系の音楽というよりこういう音楽が流れてような気がするのだが、どうだったのだろうか。ともあれ、そんな妙に大昔のデパートの売り場にタイムスリップしたような気分にさせてくれる懐かしいアルバムだ。ちなみにマントヴァーニの録音は、さすがデッカ黄金時代の看板アーティストだけあって、今聴いてもデッカのハイファイ感を濃厚に感じさせるリッチな優秀録音だ。

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