こちらはハイティンクとアムスによる70年の演奏。マーラー指揮者としてハイティンクは日本での評価は今一歩地味なものがあるような気がするのですが、ヨーロッパではマーラー協会からメダルをもらったり、名誉会員になったりと高い評価を得ているようです。なにより60年代後半から70年代にかけて、ショルティより早くマーラー全集を完成させている訳ですし、ケン・ラッセルの映画「マーラー」ではこの全集からの音楽が使われていたりもしてますから、やはりあちらでは揺るぎないマーラー指揮者なんでしょう。もちろん、これもその全集からの一枚になります。
内容は良くも悪しくもスタンダードな演奏という印象。前回とりあげたメータに感じたようなアレっと思うようなテンポ設定や妙な歌い回しなどひっかかるような違和感がなく安心して聴ける演奏なのですが、反面、ここは凄い、あすこはキレイだと特筆するところもないという感じなんですね。ある意味ではクーベリックに共通するような中庸の美徳のようなものが出た演奏ともいえますが、クーベリックのように端正な上品さだとか東欧的な叙情の美しさが際だっている訳でもなく、オケが女性的なアムスだけあって、その中庸さは良くも悪しくもクーベリック以上、まさに「プレーンなマーラー」としかいいようがない仕上がりです。このあたりをどうとるかは、リスナーの好みというべきでしょう。個人的には時に推進力が欠ける部分が散見し、流れがやや淀みがちなところが難点と感じないでもなかったです。
音質は60年代フィリップスの典型的なパターンですが、ややハイ上がりでシンバルとかうるさいのが気にかかりました。
内容は良くも悪しくもスタンダードな演奏という印象。前回とりあげたメータに感じたようなアレっと思うようなテンポ設定や妙な歌い回しなどひっかかるような違和感がなく安心して聴ける演奏なのですが、反面、ここは凄い、あすこはキレイだと特筆するところもないという感じなんですね。ある意味ではクーベリックに共通するような中庸の美徳のようなものが出た演奏ともいえますが、クーベリックのように端正な上品さだとか東欧的な叙情の美しさが際だっている訳でもなく、オケが女性的なアムスだけあって、その中庸さは良くも悪しくもクーベリック以上、まさに「プレーンなマーラー」としかいいようがない仕上がりです。このあたりをどうとるかは、リスナーの好みというべきでしょう。個人的には時に推進力が欠ける部分が散見し、流れがやや淀みがちなところが難点と感じないでもなかったです。
音質は60年代フィリップスの典型的なパターンですが、ややハイ上がりでシンバルとかうるさいのが気にかかりました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます