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ERICH KUNZEL&CINCINNATI POPS/Nice 'N' Easy(SACD)

2005年02月21日 23時00分00秒 | JAZZ
 エリック&シンシナティ・ポップスがフランク・シナトラゆかりの作品をネルソン・リドルが編曲した作品ばかり集めた好企画盤。

 このコンビは「録音のテラーク」の看板アーティストだだけあって、たいていの作品は優秀録音だし、アメリカン・ポピュラーのツボを押さえた企画を次々に繰り出してくれるので、一見とても楽しそうアルバムばかりなのですが、実際聴いてみると、割と演奏が凡庸でそれほどでもないんですね。今回はネルソン・リドルの編曲作品を集めたということで、オリジナルのスコア使ってんだろうし、今度こそ!と思って聴き始めたんですけど、やっぱ、「うん、まぁ、悪くはないんだけどなぁ....」ってな線。

 演奏は基本的にビッグ・バンドにストリングスが加わった編成で編曲・演奏されているのですが、表向き小綺麗ににまとめているものの、とおり一遍の流れ作業的みたいな演奏で、このコンビの悪い特徴が今回も出ています。いくらイージー・リスニングとはいえ、対象が対象だけにビッグ・バンドにはもう少しダイナミックさや豪快さが欲しいし、リズムはもっとスウィングしてもらいたい訳です。「ポップス・オーケストラのジャズっぽさなんて、こんなもの」といわれれば、確かにそうかもしれないですけども....。

 ところで、ネルソン・リドルって人はシナトラを始め、いろいろな歌手の編曲をした訳なんですけど、ここに聴けるものは、イージー・リスニング用にリドルが編曲したものなんですかね。それともボーカリスト向けに編曲したものを転用しているとか....どっちなんだろう。ライナー・ノーツにはそのこと書いてあるのも知れないんですけど、私、英語からきしなもので、誰か詳しい方教えてください。

PS:なお、この作品、選曲、演奏ともに同一ですが、CDとSACDはジャケもタイトルも異なります(アップした画像はSACDのもの)。せっかくの機会だからと、CDとSACDの音をちょいと聴き比べしてみたところ、さすがに元がDSD録音だけあって、オケとドラムスの明瞭な距離感とか、幾重にも重なった楽器群の明瞭度のようなものは、CDより断然SACDの方がかなり優れているという感じでした。それにしてもこのコンビ、いつも録音だけは極上なんですけどねぇ。
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