1964年に製作されたジミー・スミスのクリスマス・アルバム。1964年当時、ジミー・スミスといえば、ヴァーブ・レーベルのドル箱アーティストであり、それ故の企画だったのだろう。同じ頃、ヴァーブで彼と並ぶ両雄といえるウェス・モンゴメリーがこの種のアルバムを残さなかったのは不思議だが、ジャズでクリスマス・アルバムといったら、ヴォーカリストの専売特許だったところに、こういうインスト・アルバムでそれをやってしまえるのは、ジミー・スミスという実に華のあるアーティストゆえのことだろう。もっとも、内容的には特に気を衒ったところはなく、完全なヴァーブ・スタイルだ。つまりビッグ・バンドを従えたダイナミックなサウンドに、コンパクトにまとめたソロ・パートを配置したイージー・リスニング・ジャズである。身も蓋もない言い方をすると、「キャット」あたりのサウンドで、クリスマス・ミュージックをやっているというだけという感じである。
収録曲は「ジングルベルス」「クリスマス・ソングス」「ホワイトクリスマス」「サンタが街にやってくる」「サイレントナイト」などなど有名曲8つで、今の感覚からすると、ちとひねりがなさ過ぎるガチな選曲な気がしないでもないが、これは1964年という制作時期ゆえだろう。さて、1曲目は「ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン」、イントロはちょっとどんくさいトラッド調だが、40秒くらいのところから一転ビッグ・バンド・スタイルに雪崩れ込むところがカッコイイ。スミスのオルガンも例の手癖、崩し癖全開で、全盛期のジミー・スミスの豪快さが堪能できる。クリスマスだからといって、いつもペースを全く変えたりしないのはさすがだ。「3人の王」も同パターンでガチなスタイルから一転してスミス調になる。「クリスマス・ソングス」はそれこそ「ザ・キャット」的なアーシーでブルージーなアレンジ(もっともアレンジはラロ・シフリンではなく、ビリー・メイヤーズだが)、「ホワイトクリスマス」は、この有名曲をなんとボサ・ノヴァにアレンジして演奏している。ひょっとしてワルター・ワンダレーでも意識したのかもしれない、いずれにしてもヴァーブならでは演奏だ。
一方、「ジングルベルス」「サンタが街にやってくる」、あと最後に入っている「ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン」の方はオルガン・トリオ(オルガン、ギター、ドラムス)による演奏となっている。この中では「ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン」が6分強の比較的長い演奏で、冒頭のビッグ・バンド・ヴァージョンに比べると、比較的淡々とした演奏だが、アドリブに入ってからの「濃さ」はさすがだし、とにかくテーマからアドリブまでスミスが活躍しているのはちょっとうれしい。あとの2曲はけっこう軽くポップなアレンジだが、「サンタが街にやってくる」では、ちょっとしたギター・ソロ(クウェンティン・ウォーレン)などもフィーチャーされている。
収録曲は「ジングルベルス」「クリスマス・ソングス」「ホワイトクリスマス」「サンタが街にやってくる」「サイレントナイト」などなど有名曲8つで、今の感覚からすると、ちとひねりがなさ過ぎるガチな選曲な気がしないでもないが、これは1964年という制作時期ゆえだろう。さて、1曲目は「ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン」、イントロはちょっとどんくさいトラッド調だが、40秒くらいのところから一転ビッグ・バンド・スタイルに雪崩れ込むところがカッコイイ。スミスのオルガンも例の手癖、崩し癖全開で、全盛期のジミー・スミスの豪快さが堪能できる。クリスマスだからといって、いつもペースを全く変えたりしないのはさすがだ。「3人の王」も同パターンでガチなスタイルから一転してスミス調になる。「クリスマス・ソングス」はそれこそ「ザ・キャット」的なアーシーでブルージーなアレンジ(もっともアレンジはラロ・シフリンではなく、ビリー・メイヤーズだが)、「ホワイトクリスマス」は、この有名曲をなんとボサ・ノヴァにアレンジして演奏している。ひょっとしてワルター・ワンダレーでも意識したのかもしれない、いずれにしてもヴァーブならでは演奏だ。
一方、「ジングルベルス」「サンタが街にやってくる」、あと最後に入っている「ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン」の方はオルガン・トリオ(オルガン、ギター、ドラムス)による演奏となっている。この中では「ゴッド・レスト・イ・メリー・ジェントルメン」が6分強の比較的長い演奏で、冒頭のビッグ・バンド・ヴァージョンに比べると、比較的淡々とした演奏だが、アドリブに入ってからの「濃さ」はさすがだし、とにかくテーマからアドリブまでスミスが活躍しているのはちょっとうれしい。あとの2曲はけっこう軽くポップなアレンジだが、「サンタが街にやってくる」では、ちょっとしたギター・ソロ(クウェンティン・ウォーレン)などもフィーチャーされている。
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