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ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサート

2009年02月23日 01時58分48秒 | クラシック(20世紀~)
 NHKBS2のクラシック ロイヤル シートという番組で先月放映されたもので、ラトルとベルリンが2008年5月1日にモスクワ音楽院の大ホール行った演奏会を収録したものである。NHKのBSでは先日も書いたとおり、N響関連の他にも、「ハイビジョン クラシック館」だとか「ハイビジョン・ウイークエンド・シアター」では、こういうプログラムをけっこう当たり前のよう放映されていて、番組表を見ていると、ザルツブルグ音楽祭のオープニングだとか、ウェルザー・メストとクリーブランドのブルックナーとか、観逃せないプログラムが目白押しだ。生のコンサートには縁遠い私のような人間にはありがたいことこの上ない。

 さて、今回観たラトルとベルリンの演奏会だが、一見してベルリンが様変わりしているに驚いた。なにしろベルリンといえば、ラトルの前のアバドはもちろんのこと、カラヤンが居たころだってろくに映像を観たことないのだ。だが、それにしても久しぶりに観るベルリンはなんと女性メンバーが多く、メンバーが若返っていることだろう(ちなみにコンマスの安永さんは現在ですが....)、かつてカラヤン&ベルリン・コンビ末期の頃、両者の関係を決定的に険悪化したザビーネ・マイヤーの事件など思い出すに、なんだか歳月の流れを感ぜずにはいられない。そうかあれはもう20年くらい前の出来事になってしまったのか....。いやはや、自分がもうすぐ50歳になるハズである。ちなみにラトルは私より4歳上になるから、彼ももう50代中盤になる訳だけど、クラシックの世界では50代中盤くらいだと、まだまだ若造だから、はつらつとしているラトルを観ていると、もうすぐやってくる50歳という年齢になんだか複雑なものを感じたりする(笑)。

 さて、プログラムだが、 ストラヴィンスキーの「三楽章の交響曲」、 ブルッフのバイオリン協奏曲第1番、そしてベートーベンの交響曲第7番の三曲だが、個人的にはなんといっても「三楽章の交響曲」が楽しめた。ストラヴィンスキーのかの曲といえば、一般的には彼の新古典期の掉尾を飾る作品ということになると思うのだが、両端楽章のリズミックでダイナミックな動きなどからして、まさにラトル&ベルリンのコンビにうってつけであり、あまりこの曲に馴染みのない私でもけっこうひきこまれた。なにしろ、リズムが凄い。ラトルの若さがものをいっているのだろう。なんだがロックを聴いているみたいな、立ったリズムとそのスウィング感ともドライブ感ともいえないようなノリが気持ちよく、まさにビシバシ決めていると感じで楽しめたのだ。それは、「ひょっとすると「春祭」に続くストラヴィンスキーの人気曲候補はこれなんじゃないの?」思わせるほどに、痛快なものであった。

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2009-02-23 13:35:04
こんにちは

>ラトルと私は同い年だがら、

そうだったんですか。
ラトルって、もっと上だと思ってました。
そう思えば、
若いのにすごいすごい仕事をされてるように感じます。
(世間的には、実際はそんな大して若くもない立派な年齢なんだろうけど・・・


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re:Unknown (BlogOut)
2009-02-23 23:53:59
> ラトルって、もっと上だと思ってました
 資料を調べてみると、生まれは1955年1月19日でした。私より4歳上です。たいへん失礼しました(記事の方は補正済み)。自分が中一の時、高二という感じですか、まぁ、同世代ということで(笑)。サイモン・ラトルというと、20代後半にマーラーの10番だの、シェーンベルクが編曲したブラームスのピアノ四重奏曲だのといった、ちょっと変わった曲を振ってデビューした直後こそ注目していましたが、その後、バーミンガムをあれよあれよという間に注目のオケに育成し、気がついてみたらベルリンに就任....といった30代、40代の活動の方は、恥ずかしながら実はほとんど知りません。

> 若いのにすごいすごい仕事をされてる
 これを機会にラトルの演奏も、ちょいと聴きかじってみようかな....とも目論んでいるのですが、例えば音盤でいう「すごい仕事」だと、どんなものがあるんしょうでしょうか。マーラーの一連のシリーズだとか、ストラヴィンスキーを始めとした20世紀音楽、最近だとベートーベンなんかも振ってますよね。ラトルはEMIに豊富なカタログを残しているので、今となってみると、何から初めてよいものか....?。万一、当ブログへまた訪れるようなことがあったら、おすすめでも教えてください。
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Unknown (a)
2009-02-24 23:22:45
>私より4歳上です。たいへん失礼しました(記事の方は補正済み)。

そうだったんですか。(なんとかの1つ覚え・笑)
いえいえ。
私もテキトーに勘で言っただけで全然知りません
でしたので、丁寧に訂正下さりわかってよかったです。

>自分が中一の時、高二という感じですか、
まぁ、同世代ということで(笑)。

うーん、同世代だけど、これだけ上なら納得できる
といいましょうか(笑)。

>例えば音盤でいう「すごい仕事」だと、どんなものが

あ、前のコメントは、名前入れ忘れたあわてんぼうですが、どこかのクラシック通だと思われ、
こういう質問訊かれたのですね?(爆)

正直、ラトルの演奏をよく知りません(笑)。
ただ、N響アワーかな?ニューイヤーコンサートかな?何にだったんだろう?
どこかの野外コンサートの、ラトル指揮の映像を見ました。ソレとは別に、もう1本オペラか?
それも記憶は定かでないですが、洞窟のようなところのでの演奏か何かを観たよう記憶があります。
その時に、なんだろ、
野性味あふれるオーラのある人だな...と感じたんですけど。。
(単にあの髪型や仕草で、そう感じたのかもだけど)
それに野外のコンサートは観衆も夏のバカンスかなにかのすごくラフないでたちで、書かれていらっしゃるように、ロックな風情も受けました。

こちらにベルリンフィル率いる、カラヤン、アバドの後任とか書かれてありまして、
(カラヤンやアバドも、点というくらいで数枚でしか聴いたことがない私でありますが)
おまけに同世代なのに、そんな位置の人なんだ。。。と
ちょっとびっくりしたものでコメントしました。

ので、

>おすすめでも教えてください。

これは、今のところ勉強不足ゆえ(将来はわかりません・笑)無理な話でございまする(笑2)。

(長々失礼




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re:Unknown (BlogOut)
2009-02-25 00:56:43
> どこかのクラシック通だと思われ、こういう質問訊かれたのですね?
 ははは、そうだったのか。たまたまラトルとベルリンに関心がいっていたので、誰かに教えてほしいと思ったので、グッドタイミングだと思いまして、まさにaさんだったとは思いませんでした。大変失礼しました。

> カラヤン、アバドの後任とか書かれてありまして、
 ベルリンフィルはアバドの元で過ごした10数年の間、大成功したともいえないし、いろいろな事情でカラヤン時代と比べると実力が低下してしまったところがあるようですが、起死回生の策として、楽団員の投票によりバレンボイムを破って、起用されたのがラトルのようですネ。

> 正直、ラトルの演奏をよく知りません
> 勉強不足ゆえ(将来はわかりません・笑)無理な話でございまする
 ういうい。まぁ、「将来はわかりません」とありますから、もし今後ラトルのあれこれを聴くようなことあったら、ぜひ教えてくださいませ。とりあえず、マーラー全集とかいかがですか(笑)。

 ついでに、次回から発言いただくときは、ぜひぜひ自らの記名を忘れぬようお願いします。
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Unknown (a)
2009-02-25 23:02:29
三度失礼します。
名前入れてます(笑)。

>ベルリンフィルはアバドの元で過ごした10数年の間、大成功したともいえないし、

そうだったんですか(しつこい)。
アバドって、記事等でもやたら目についた感が
ありまして、大巨匠のように思っていたのですが...
どうして成功したと言えなかったんでしょうか。。


>楽団員の投票によりバレンボイムを破って、起用されたのがラトル

へぇ、そうだったんですか(無言)。
バレンボイムの方がずっと先輩格のように感じましたが、違いますか?
けれど、タイプがずいぶん違うようにも感じました、、。

>とりあえず、マーラー全集とかいかがですか(笑)。


余り乍聴きができないタイプなので
よほどラトルに興味を持てば別ですが
全集というのは、なかなかムツカシイかもです。
それに、必ず聴き比べたくなるので、
教えて差し上げるまでは
135年ほどはかかりそうです
根気よくお待ちください(笑)。



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re:Unknown (BlogOut)
2009-02-26 23:59:03
>どうして成功したと言えなかったんでしょうか
やはりカラヤンの後だったことが影響しているんでしょうね。これぞという名盤があまりなかった。アバド自身の健康問題があった。ベルリン・フィル自身がドイツで特別扱いを受けなくなったので、財政その他の理由にいいメンバーが減った....というところですかね。

>バレンボイムの方がずっと先輩格のように感じましたが、違いますか?
おおよそ、二世代違うと思います。

>タイプがずいぶん違うようにも感じました、、。
バレンボイムは、まぁ正統派です。オーソドックスといってもいいかもしれない。そもそもラトルはレパートリーからして変です(笑)。そういう変なところに衰退しかけたベルリンは賭たのかもしれませんね。結果は....現段階では成功のようです。
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