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ハイドン 交響曲第29番「のこぎり」/フィッシャー&AHハイドンPO

2009年04月04日 10時43分42秒 | ハイドン
 うわぁ、ハイドンの交響曲シリーズ、一年以上も空いてしまった。このハイドン交響曲命名シリーズも2005年6月スタートですから、もうすぐ満5歳なる訳ですが、そもそも古典派の音楽って得意分野ではないし、ロマン派の音楽のような「曲自体が作曲者がいいたいことを発表する場」でにもなっていないですから、曲はどれも似たような感じだし....で、どうも足遠いちゃいますね。このペースだとあと10年やっても最後まで終わらなそう(笑)。早いとこ「オックスフォード」だとか、「時計」とかの有名曲に行って、既に購入してある他の演奏と聴き比べとかしてみたいんだけど、ホントいつになることやら.....などといいつつも、気を取り直して今回は29番。

 前の番号にあたる28番はなんだか全編リズムの実験みたいなところがありましたが、この29番も割とそういうところがあります。第1楽章は快速調というよりは、メヌエットみたいなのどかなムードを持つテーマを、あれこれ操作しつつ進んでいくような感じで、そのせいかソナタというよりは変奏曲のように聴こえてます。次はおそらく弦楽のみで演奏される緩徐楽章、ただし、アダージョとかではなくテンポはアンダンテですから、こちらは緩徐楽章にしては「早い」感じがします(第1楽章は開幕の割に「遅い」の対照がおもしろい)。この楽章もだいたいのどこかに進んでいきますが、途中ギコギコと鋭く入るチェロのシャープな響きが印象的ですが、これなど当時はかなり刺激的な響きだったのかもと思ったりします。

 多少、実験的な先行2楽章に対して、第三楽章と第四楽章は普通のハイドンらしい仕上がりといえるかもしれません。前者はトリオで見せる神妙な表情がちょっとかわってますが、あとはいつもペースで進んでいきますし、後者は快活明朗、ちょっとモーツァルト的な伸びやかさも見せつつ快調にフィナーレまで進んでいきます。さながら最後で大サーヴィスといったところでしょうか。3分くらいあっさり終わらせず、たっぷり5分くらいかけているのも、全体のバランスを考えるといい感じです。
 さて、恒例のニックネームですが、これはもう第2楽章の特徴的な部分、つまりチェロのギコギコにちなんで、「のこぎり」しかないでしょう。ダメかな?。

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