澤野工房の1枚です。ドイツのピアノ・トリオらしいのですが、スタンダート嗜好、ビル・エヴァンスの影響、やや硬質でクリアなピアノのタッチなどの点で、先月レビュウした同じドイツのビアニスト、アーノルド・クロスにちょっと似ているような印象を受けました。ただ、アーノルド・クロスがインプロやリズムにある種の音楽主義的面なこだわりを感じさせたのに対し、トーマス・フィンクの方は、良くも悪しくもあっけらかんとして、カクテル風に甘口なBGM的なムードに染まっているのが特徴かと思います。
収録曲ですが、音楽的にはインプロ主体のジャズっぽいムードの「オール・ザ・シングス・ユー・アー」と、イージー・リスニングすれすれBGM風な「ムーン・リバー」が両極という感じで、その間にビル・エヴァンス絡みの「マイ・ロマンス」「マイ・フーリッシュ・ハート」「ターン・アウト・ザ・スターズ」、そしてボサ・ノヴァやブルース、あとラテン風なリズムを使ったオリジナルが数曲が入るという感じですかね。こう考えると、けっこうバラエティに富んでます。
スタンダードについては、ほとんど日本人が選曲したんじゃないかと思うほど、メロディアスなものが選ばれていて、やや装飾的なフレーズを多用するところはあるものの、基本的にはストレートかつスムースに歌っていて、明らかに旋律重視なタイブとお見受けしました。まっ、その意味ではヨス・ヴァン・ビーストにも近いような気もしますが、こういう雰囲気重視みたいな音楽やっても、どこか律儀さが感じられるのはドイツ人故かもしれません。生真面目におシャレっぽいムード演出してるっていうか(笑)。
5曲ほど入った、オリジナル作品はいろいろなスタイルに挑戦して器用なところを見せていますが、基本的にはどれもイージー・リスニング風なムードで、前述のスタンダード作品より、ひょっとするとこっちの方にこの人の特徴がよく出ているのかもしれません。「オータム・フィーリング」「トムズ・ワルツ」などの上品かつムーディー・センスはなかなかのもので、とっても楽しめました。
そんな訳で、これも澤野工房らしいとしかいいようがない1枚。いく分キメ手に欠くキライはありますが、B級っぽいのもまた楽しや....で、最近の私の愛聴盤です。
収録曲ですが、音楽的にはインプロ主体のジャズっぽいムードの「オール・ザ・シングス・ユー・アー」と、イージー・リスニングすれすれBGM風な「ムーン・リバー」が両極という感じで、その間にビル・エヴァンス絡みの「マイ・ロマンス」「マイ・フーリッシュ・ハート」「ターン・アウト・ザ・スターズ」、そしてボサ・ノヴァやブルース、あとラテン風なリズムを使ったオリジナルが数曲が入るという感じですかね。こう考えると、けっこうバラエティに富んでます。
スタンダードについては、ほとんど日本人が選曲したんじゃないかと思うほど、メロディアスなものが選ばれていて、やや装飾的なフレーズを多用するところはあるものの、基本的にはストレートかつスムースに歌っていて、明らかに旋律重視なタイブとお見受けしました。まっ、その意味ではヨス・ヴァン・ビーストにも近いような気もしますが、こういう雰囲気重視みたいな音楽やっても、どこか律儀さが感じられるのはドイツ人故かもしれません。生真面目におシャレっぽいムード演出してるっていうか(笑)。
5曲ほど入った、オリジナル作品はいろいろなスタイルに挑戦して器用なところを見せていますが、基本的にはどれもイージー・リスニング風なムードで、前述のスタンダード作品より、ひょっとするとこっちの方にこの人の特徴がよく出ているのかもしれません。「オータム・フィーリング」「トムズ・ワルツ」などの上品かつムーディー・センスはなかなかのもので、とっても楽しめました。
そんな訳で、これも澤野工房らしいとしかいいようがない1枚。いく分キメ手に欠くキライはありますが、B級っぽいのもまた楽しや....で、最近の私の愛聴盤です。
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