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ジャネット・サイデル/ディア ブロッサム

2010年01月17日 12時24分54秒 | JAZZ
 ジャネット・サイデルは寺島靖国氏のお気に入りシンガーということで、一時かなりジャズ・ファンの間で話題になった人で、きちんと国内盤も発売されていた。私はその話しを聴き、興味津々で何枚か購入してきたものの。どうも「夜と酒とタバコとジャズ」みたいなイメージとは対極にある、なんていうかあまりに健全な趣味性とあっけらかんとしたオプティミズムが横溢したキャラクターに、自分のイメージしてるジャズとはちとかけ離れたものだったので....と思い、何度か聴いてはみたものの(今調べてみたら、クリスマスアルバムまで購入していた)、そのまま放置してあった。確か4,5年くらい前だったと思う。今は日曜の午後のということもあって、ちょいとリラックスした気分でなにか毛色の違った音楽でも聴いてみようかと思い、久しぶりにこれを取り出してきた、久しぶりに聴いたら、また違ったイメージがあるのでは....みたいな期待もある。

 さて、ん年ぶりにジャネット・サイデルだが、けっこういい。この人はブルースがかったところが全くなく、音楽はジャズといっても基本的に脱色ラウンジ系みたいな感じだし、ボーカルも非常に乾いていて飄々としたところが特徴なので、こういうのを夜に酒飲みながら聴いてみたいとは、相変わらず思わないものの、今みたいな気怠い真っ昼間に聴くにはいい感じである。本作はタイトルからも分かる通り、ブロッサム・ディアリーへのトリビュート作品ということで、多分彼女の十八番を中心に歌われているものだろう。サイデルもディアリーも共にウィスパー声ということで、多分に共通点は感じるが、サイデルにはディアリーのような毒気がなく、ある意味健康的なチャーミングさとコロコロと玉を転がすような声がポイントで、9曲目の「アイムヒップ」などそうした特徴がよく出ている。また彼女はピアノ弾き語りということで、12曲目の「ブルース」などそうしたスタイルで歌っているが、ジャズというよりはミュージカルか都会的なシンガー・ソングライターのような感じである。

 という訳で、夜の酒のお供にはちとなんだが、今みたいな時間帯のBGMにはなかなかいい、「そっか、こういう時には聴けば行ける音楽だったんだねぃ」とちょっと目から鱗である。つまりチェスキー・レーベルでやっているような音楽なのだろう。ちなみに最長でも4分くらいの短いナンバーが18曲という構成も肩が凝らなくていい感じである(ただ、日本人のイラストレーターが日本用に作ったと思われる、いかにもOL向けな可愛い系のジャケはいかにも過ぎてなんだかなぁ....という感がなくもないのだが-笑)。

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