これも昨日届いたもので、ご存じライセンス音源を使って超低価格のボックス・セットを連打するブリリアントのマーラー全集の一枚です。ブリリアントのマーラー全集としては先日レビュウしたインバルのものがありますが、こちらは指揮者やオケ、収録年代65年から94年ともまちまちで、まるで福袋のような組み合わせになっていますが、3600円というあまりといえばあまりな価格設定につられて購入してしました。この5番のヴァーツラフ・ノイマン指揮のライプツィッヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による65年の演奏で、個人的にはこの全集の「お目当て」のひとつでした。何故かといえば、この演奏はそもそも私がクラシックを聴く導入となったレコードに入っていたものだからです。
以前にも書いたことがあり、繰り返しになりますが、私がクラシックを聴くきっかけは、そもそも「ベニスに死す」という映画に5番の第4楽章が流れていたからです。当時私はルキノ・ヴィスコンティ監督の作品の大ファンでサントラも「家族の肖像」「イノセント」「ルードウィッヒ」など大抵は購入していましたが、この「ベニスに死す」はサントラが発売されていなくて、その代用品としてフォノグラムの廉価盤シリーズ、グロリアの一枚として発売されていた、今でもよくある「映画に使われたクラシック」みたいなタイトルのアルバムを購入してきたのです。そこに収録されていたのが、このコンビの演奏だったんですね(確か一緒に購入してきたのは、シューリヒト&ハーグ・フィルのブルックナーの7番で、これは「夏の嵐」にちなんでのものでした、もっともこの映画は未だに観たことありませんが....)。
で、このアルバム収録されていたこの第4楽章はもちろんですが、他の曲、例えばブラームスの弦楽六重奏曲だとか、モーツァルトのピアノ協奏曲の21番などもおしなべて楽しめたものだから、「こりゃ、クラシックいけるな」ということで、私は自分の音楽嗜好をそれまで聴いていたロックからかなり意図的にというか、無理矢理にクラシックの方に大きく舵をきったんですね。確か20歳くらいの時だったとでしょうか。それからはもうクラシック耽溺の日々で、ハイドンから現代音楽まで実に数年かけて、まるでお勉強といったノリでクロノジカルに聴きこんだりして、それが糧となって今もブログで堂々とクラシック愛好家のようなフリができる訳ですが(笑)、ともあれそのきっかけになったのがこの演奏だったという訳です。
さて、演奏ですが、全体的としてはゲヴァントハウスの重厚で安定感あるサウンドが印象的で、ちょっともっさりとしてくすんだような響きは、いかにも東欧のオーケストラを聴いてるなという感じがします。ノイマンの指揮はほとんど初めて聴くようなものですが、やや早めのテンポで旋律を素直に歌い(実に久々に聴いた第4楽章はこんなにあっさり演奏していたけっけと思ったほどです)、かつ荒れ場でもあまり羽目を外さないジェントルな指揮という感じがしました。ある意味クーベリックと似たようなところもありますが、オーケストラのサウンドは、テンシュテットが振ったロンドン・フィルに似たところもあります。ちなみに音質ですが、くだんのLPに収録された第4楽章は、実に冴えない古色蒼然とした音に聴こえたもので、CDでの音はどうかと心配していましたが、リマスターが効を呈したのか、65年とは思えない音圧、クリアさがあります。
以前にも書いたことがあり、繰り返しになりますが、私がクラシックを聴くきっかけは、そもそも「ベニスに死す」という映画に5番の第4楽章が流れていたからです。当時私はルキノ・ヴィスコンティ監督の作品の大ファンでサントラも「家族の肖像」「イノセント」「ルードウィッヒ」など大抵は購入していましたが、この「ベニスに死す」はサントラが発売されていなくて、その代用品としてフォノグラムの廉価盤シリーズ、グロリアの一枚として発売されていた、今でもよくある「映画に使われたクラシック」みたいなタイトルのアルバムを購入してきたのです。そこに収録されていたのが、このコンビの演奏だったんですね(確か一緒に購入してきたのは、シューリヒト&ハーグ・フィルのブルックナーの7番で、これは「夏の嵐」にちなんでのものでした、もっともこの映画は未だに観たことありませんが....)。
で、このアルバム収録されていたこの第4楽章はもちろんですが、他の曲、例えばブラームスの弦楽六重奏曲だとか、モーツァルトのピアノ協奏曲の21番などもおしなべて楽しめたものだから、「こりゃ、クラシックいけるな」ということで、私は自分の音楽嗜好をそれまで聴いていたロックからかなり意図的にというか、無理矢理にクラシックの方に大きく舵をきったんですね。確か20歳くらいの時だったとでしょうか。それからはもうクラシック耽溺の日々で、ハイドンから現代音楽まで実に数年かけて、まるでお勉強といったノリでクロノジカルに聴きこんだりして、それが糧となって今もブログで堂々とクラシック愛好家のようなフリができる訳ですが(笑)、ともあれそのきっかけになったのがこの演奏だったという訳です。
さて、演奏ですが、全体的としてはゲヴァントハウスの重厚で安定感あるサウンドが印象的で、ちょっともっさりとしてくすんだような響きは、いかにも東欧のオーケストラを聴いてるなという感じがします。ノイマンの指揮はほとんど初めて聴くようなものですが、やや早めのテンポで旋律を素直に歌い(実に久々に聴いた第4楽章はこんなにあっさり演奏していたけっけと思ったほどです)、かつ荒れ場でもあまり羽目を外さないジェントルな指揮という感じがしました。ある意味クーベリックと似たようなところもありますが、オーケストラのサウンドは、テンシュテットが振ったロンドン・フィルに似たところもあります。ちなみに音質ですが、くだんのLPに収録された第4楽章は、実に冴えない古色蒼然とした音に聴こえたもので、CDでの音はどうかと心配していましたが、リマスターが効を呈したのか、65年とは思えない音圧、クリアさがあります。
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