「ジャズ・サンバ」そして「ゲッツ/ジルベルト」の大成功以来、立て続けに作られたスタン・ゲッツのブラジル系ミュージシャンとのコラボ・シリーズの一枚で、ブラジル出身のジャズ・ギタリスト、ローリンド・アルメイダとの共演で、1963年作られた作品である。ローリンド・アルメイダというギタリストのことを、このアルバム以外だとLA Fourでのプレイくらいしか知らないらないのだが、なんでも40年代後半から渡米してアメリカを本拠地にして活動しているらしいから、ジョビンやジルベルトとの共演盤などとは違って、ボサノバといっても、オール・インストだし、かなりジャズ的な方言で塗りつぶされた音楽ではある。まぁ、その意味ではチャーリー・バードと作った「ジャズ・サンバ」の続編といっていいよう仕上がりだと思う。
ただ、「ジャズ・サンバ」でのチャーリー・バードに比べると、ローリンド・アルメイダはあまり正統派ジャズ・ギターという感じではなく、スパニッシュ・ギターを基調としたトロピカルで、ややエキゾチックなプレイが特徴のようで、ある意味ジャズ的な生真面目さを隠さず、ボサノバやサンバを料理していたチャーリー・バードに比べると、ロマンティックな雰囲気といい、ある種の軽さといい、イージー・リスニング的な耳あたりの良さがある。また、アルメイダのオリジナル作品が多いというのも、きっとそのあたりの印象を倍加しているのだろう。1曲目の「若い娘」の印象的な旋律は、おそらく日本人好み哀愁路線たが、このあたりは多分作曲者アルメイダの個性なんだろう。ちなみに、演奏もノリの良いテンポとリズムをバックにゲッツが快調にブローし、中盤あたりから登場するアルメイダのギターの柔らかくやや陰りあるフレーズを当意即妙に展開するあたり、なかなかジャズ的感興があって素晴らしい。アルバムにはアップ・テンポで明るく演奏された曲も何曲かあるが、どちらかというカリプソ寄りな感じであり、個人的にはこのアルバム、前述の「若い娘」とか3曲の「冬の月」といった曲の方が印象深い。
ただ、「ジャズ・サンバ」でのチャーリー・バードに比べると、ローリンド・アルメイダはあまり正統派ジャズ・ギターという感じではなく、スパニッシュ・ギターを基調としたトロピカルで、ややエキゾチックなプレイが特徴のようで、ある意味ジャズ的な生真面目さを隠さず、ボサノバやサンバを料理していたチャーリー・バードに比べると、ロマンティックな雰囲気といい、ある種の軽さといい、イージー・リスニング的な耳あたりの良さがある。また、アルメイダのオリジナル作品が多いというのも、きっとそのあたりの印象を倍加しているのだろう。1曲目の「若い娘」の印象的な旋律は、おそらく日本人好み哀愁路線たが、このあたりは多分作曲者アルメイダの個性なんだろう。ちなみに、演奏もノリの良いテンポとリズムをバックにゲッツが快調にブローし、中盤あたりから登場するアルメイダのギターの柔らかくやや陰りあるフレーズを当意即妙に展開するあたり、なかなかジャズ的感興があって素晴らしい。アルバムにはアップ・テンポで明るく演奏された曲も何曲かあるが、どちらかというカリプソ寄りな感じであり、個人的にはこのアルバム、前述の「若い娘」とか3曲の「冬の月」といった曲の方が印象深い。