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野獣王国/野獣王国 

2006年05月26日 23時36分15秒 | JAZZ-Fusion
 是方、鳴瀬、難波、東原という日本のフュージョンとロック・シーンの狭間を行き交う名うてのミュージシャンで1998年に結成されたセッション風なバンド。昔でいえばスーパー・バンドといったところだが、これはその第1作だった。なにしろこのバンド名だからして、オールド・ロック的な野放図なエネルギー感だとか、精鋭らしい徹底した技術至上主義みたいなところを期待して購入したんだけれど、1曲目の「ジャングル」あたりにはそうした野性味みたいなものがあって、その後の展開を期待させたのだけれど、全体にロック的なボキャブラリーこそ随所に取り入れてはいるものの、基本的には口当たりのいいポップなフュージョン・サウンドという感じで、やや肩透かしを喰った感もなくはなかった。

 おそらくライブではかなり弾きまくり大会をやっていたはずで、この作品の前作にあたる「野獣王国Live」ではそういった、ベテラン勢の高カロリーな手数みたいなものを味わえたんじゃないかと思うのだけど、本作では東原の「淡泊なデスス・チェンバース」みたいな手数タイコに 片鱗が感じられるくらいで、良い意味では悪い意味でもスタジオ・ミュージシャン的なバランス感覚が出てしまい、少々手堅くまとめ過ぎたという感じがなくもない。この種のバンドとしては、渡辺香津美が仕切ったレゾナンスボックスなんかも同類だったような気がするけれど、あれほどには「凄ぇ」とは思えなかったのが、ちと残念だったかな。
コメント
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