バンドネオン、ピアノ、コントラバスのトリオによるアルゼンチン・タンゴ作品。ピアノのダニエル・バレンボイムは、もちろんクラシックの世界では中堅を通り越してもはや大物といってもいい指揮者&ピアニスト、バンドネオンのロドルフォ・メデーロスは本国タンゴ界の大物で、コトンラバスのエクトル・コンソーレはクラシックとタンゴをクロスオーバーして活躍しているベテランらしいが、ともあれこのクラシックの陣営が絡んでいるだけあって、鉄壁といいたいようなアンサンブルで、格調高くピアソラ等タンゴの名曲を演奏している。
まぁ、こういうメンツによる演奏なので、おそらく本場物のタンゴというには、いささかキャバレー・ミュージック的な下世話な感覚か希薄であり、案の定、室内楽風に整然かつノーブルに演奏しているきらいはあるものの、それでもタンゴのもつそこはかとない場末な哀感みたいなものは、そこはかとなく伝わってはくるのはさすがというべきかもしれない。ともあれ、観光客気分で、空調のバリバリきいた高級ホテルの窓から、場末に広がっている広がりを眺めているようなスタンスで聴けば、ある種エキゾチックでちょっとした異邦人気分を満喫できる作品だ。
まぁ、こういうメンツによる演奏なので、おそらく本場物のタンゴというには、いささかキャバレー・ミュージック的な下世話な感覚か希薄であり、案の定、室内楽風に整然かつノーブルに演奏しているきらいはあるものの、それでもタンゴのもつそこはかとない場末な哀感みたいなものは、そこはかとなく伝わってはくるのはさすがというべきかもしれない。ともあれ、観光客気分で、空調のバリバリきいた高級ホテルの窓から、場末に広がっている広がりを眺めているようなスタンスで聴けば、ある種エキゾチックでちょっとした異邦人気分を満喫できる作品だ。